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鉄牢  作者: りょう
19/62

そこにある!

通常の初心者は、初心者装備でイモムシを倒すには4回前後の攻撃を必要とします。

初心者装備の防具であれば、触手の攻撃を6回ぐらい受けると死んでしまうでしょう。

なので、レベル1のプレイヤーにとっては、ソロで進むなら1階層まで、レベル3になったらなんとか2階層、レベル5で芋虫の巣、レベル10でボス攻略って感じです。

しかし、レベル53のリクはもちろん、レベル50の僕には、全く関係ありません。

初心者の美香ちゃんも、課金アイテムでブーストしてますので、

もしかしたら、僕たちと同じレベルぐらいまで戦えちゃいそうです。

お金がすべてのアイアンゲージらしいです。

などと考えながら、罠も無い一本道の洞窟を、イモムシの巣目指して進みます。

そして、イモムシの巣に近づいたとき、巣の方から戦闘音が聞こえてきました。

先客です。

通常のMMOと同様、効率の良い狩場は、早い者勝ちです。

後から来た人は、先の人が終わるまで待っているしかありません。

「美香ちゃん、チョット待ってもらうことになりそうだね。」

「珍しいな、先客がいる。」

「待っていればいいんでしょ?チョットTV見てていいかな?」

「あぁ、僕たちの番になったら携帯に連絡するよ。」

「ありがと、じゃぁお願いね。」

.....

....

..

「ただいま~。」

美香ちゃんが帰ってきました。

時間にして1時間ほど経っています。

「おか~」

「おかえりなさい。」

「まだ待ってるの?時間の無駄じゃない?」

「そうだねぇ、でもそろそろ入れ替わるんじゃないかな?」

「あ~ 嫌だ嫌だ、時間の無駄遣いよね。この!この!この!」

美香ちゃんが迷宮の壁を攻撃し始めました。壁は当然、破壊不可設定です。

いくら叩いても何も起こるはずがありません。

「美香、うるさいぞ、またTVでも見てくればいいじゃんか。」

「あれ?この壁殴るとHPが減るんだけど。なんで?」

!!

それはおかしいです。迷宮の壁、扉は 破壊不可設定のため、攻撃しても

何も起こりません。HPが減るなんてこともないはずです。

「また、そう言って担ごうとする。減るわけないだろうが、壁だろ。」

「ホントだって、ここの壁だけ 殴るとHPが減るんだから。」

「よし、じゃぁ攻撃してみるぞ、うりゃっ」

リクが剣で壁に向かって攻撃しました。

「どう?減ったでしょう。」

「減らねぇよ。破壊不可設定だって言ってんだろ。」

「減るって!、もう一度殴るわよ。ほら、HPが3も減ったわ」

ん~どういうことでしょう?

同じ壁を攻撃したのに、リクはノーダメージで、美香ちゃんはダメージがある。

レベルの差?

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