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第01稿03話~爺ちゃん、採集に勤しむ7~



__久黎爺|草原



「では軽く兎達を燃してから森に向かいましょう」


「そうじゃの。兎の壁がどのような挙動になるのかも気になるしのう」


「ラビットウォール……スルトさんとスカジさんは喜びそうですね」


「モフキチの話題は止めなさい」


「モフキチ……もふもふが好きすぎて人間性を捨ててる人達が居るんですね」


 K太君は、もふきちなる単語を知っている様じゃ。そう言えば、初めて会った時に二人は丸兎に囲まれておったのぅ。あれが、もふきちなる者か。




「あそこに丸兎が居ますわね。K太さん射ってみてくださいませ」


「分かりました」


 K太君が兎さんに向かって弓を引絞る。そして、放った。放った矢は放物線を描き兎さんに当たった。兎さんが爆散して光の玉となった。一発じゃと!


「嘘じゃ!」


「弓は一定以上のダメージは保証されてるのですわ。お爺様。バレてなければ色々ダメージボーナスも乗りますので丸兎なら一撃も可能ですわね。しかし、当てられるのは技量も伴ってこそ。弓道でもやってらして?」


「いえ、こうして身体を動かすのは久しぶりです」


「うぅむ、儂、役にたてる気がしないのぅ……」


「大丈夫ですわ。お爺様は前衛役、K太さんに寄ってくる敵に割り込んで引き付けるのも立派なロールの一つですわ」


「私も前衛役ですので久黎爺様は私とおぜうさまの位置を見て把握していただければと思います」


 羊さんも前衛役の様じゃ。執事は前衛職の様じゃな。


「それでは、お次は噂の兎の壁の確認を致しましょうか。K太さん、今度はナイフで丸兎に攻撃してみてくださいませ」


「はい、分かりました。よっと」


 K太君がナイフを持って兎さんに向かって走っていき、ナイフを当てた。


「当てたら少しずつお爺様の方へ逃げてきてくださいませ」


「はーい」


 兎さんをおびき寄せ儂の方に少しずつ寄ってくるK太君。


「PTでも兎の壁が発動するのか。どの程度の距離で発動するのかを検証していますの」


「成程のぉ」


「あ、お爺様は月兎がこのまま来たら殴ってくださいね」


「あい分かった!」


 兎さんが近づいてくるとその後ろから大量の兎さんがやって来た。


「うわぁ、地面から湧き出してきた!!」


「……この量が地面から、恐ろしいですわね」


 ふむ、K太君が言うには地面から兎さんが湧いて出て来ておるようだ。儂の所からだと見えぬ。うん?K太君の連れて来た兎さんはどれじゃ?


「儂はドレを殴れば良いのかの?」


「お爺様が攻撃を行わなくても発動する事が分かったので、お爺様には控えてもらいますわ」


「そうか。あい分かった」


 どうやら儂の出番は無いらしい。


「壁に穴を空けられるか試してみますわね!フレア、フレア、フレア、フレア、フレアボール!」


 おぜうちゃんがふれあと唱えると手のひらに炎が渦巻いた。繰り返し唱える度に花の蕾の様に渦巻いていく。とても綺麗じゃ。


「羊!」


「あ、はい。かしこまりました。クロスアックス」


「クロスファイアー!!」


 野球が始まったようじゃ。斧を二重にしておぜうちゃんの投げた炎の蕾をほーむらんしたぞい。打たれた蕾は兎の壁にぶつかると焼け崩れた兎さん達が地面に消えていった。粒子の様にじゃ!地面に溶ける様に消えたが、どうやら敵ではない扱いのようで光の玉は出てこなかったのぅ。


「ドロップはしないようですわね。一応、火力で出口は……あら?」


 兎の壁に空いた穴が、増量した兎さんであっという間に塞がれてしまった。


「ちゃんと戦闘を終わらせないと駄目みたいですわね」


「その様ですね。ここまで把握した所で森に向かいませんか?」


「そうですわね。フレアストーム」


 K太君の目の前に居た兎が炎の竜巻に巻き上げられると兎の壁が崩れ兎さん達が散っていく。


「明らかにオーバーキル……」


「派手で良いでしょう?」


「確かにエフェクトは綺麗ですね」



__久黎爺|森



「では、私達は補佐に回るわね」


「お手本を見せてくれるのでは無かったかのぅ?」


「あぁ、そうでした。それでは蜂を相手に私と羊で前衛と後衛の動きを」


「おぜうさま、おぜうさまの火力だと一瞬で終わってしまいます。ここは私とK太様の二人で一戦行えばよろしいかと」


「私は見ていますわね」


「儂も学ばせていただこう」


 道場では自分が人と合わせた事は無いからのぅ。連携術を学んだものとは戦ったが、明確な前衛、後衛での戦いでも無かった。


「前衛は敵の気を自分に向けるのがお仕事です。その方法は声を上げたり、攻撃を当てたり、相手の視界に割り込んだり。そうすると自分に敵を引き付ける事が出来ます」


「ふむふむ、敵とK太君の間に入って殴り付ければ良いのじゃな?」


「はい、弓での攻撃ならそれでも大丈夫ですが、魔法での攻撃だと詠唱に反応して敵の気がそちらに逸れる事も多いです」


「なるほどのぅ」


「それでは働き蜂を探しましょう」




丸兎を入力する時に所々で月兎と入力してて他でも間違えてないか、と思った作者が居ました。兎が一番、敵として出てる気がしなくも無いです。多分、どっかでカンガルーも兎と言い張って出すと思われます。兎の増殖を書いててスライム=兎な気がしてきました。キングラビッツ出ちゃう?


そんな事は置いといて、やっと森です。1エリアに一種類の敵しか居ない訳では無いんですけど。一種類しか出て来てないです。町の周辺は、その生息域で覇権取ってる種がメインで出てくる感じなので繁殖力高い奴しか見ません。それが理由です。次回こそ森の探索イッテミヨー。

それでは皆様また次回。

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