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復讐の異世界転生者 ~魔法適性ゼロの『魔抜け』、前世の知識と『気功』を極めて魔法至上主義を粉砕する~  作者: ボルトコボルト


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052 【森の狩猟】魔鳥の肉と、消えるはずの命――愚かな略奪者の最期

 ■森の死神と獲物

 湿り気を帯びた深い森。俺とペロ、そして肩に乗った小鳥サイズのドラゴン・ドラムの3人は、獲物を求めて静寂の中に潜んでいた。


 ターゲットは『ステュムパリデス』。


 体長1メートル、朱鷺に似た外見だが、その実態は危険な殺戮機械だ。青銅色の鋭利な嘴と、鎧を容易く切り裂く鋼の羽を持つ。高位の冒険者ですら忌避する魔物だが、その肉は美食家を唸らせる極上の逸品。高値で取引されることは言うまでもない。


 俺は『気配探知』を、ペロは『魔力探知』を展開し、森の深淵に意識を広げる。


 数分後、同時に互いの視線が交差した。右前方2キロ先、枝葉の隙間から漏れる魔力の塊がそこにあった。

 俺たちは気配を極限まで遮断し、風の音すら立てずに距離を詰める。ステュムパリデスの巣を確認。獲物は無防備に餌をついばんでいる。


 「……行くぞ」


「了解にゃ」

 ペロが影に溶け込み、瞬時にステュムパリデスの背後の影から現出する。闇の触手が獲物を逃さず拘束。影の奥に卵を収納し、そのまま静かに地上へと降りてきた。


 俺は拘束された魔物の背に掌を添える。


生命力吸収ライフドレイン』。

 断末魔を上げる暇もなく、生命エネルギーが俺の掌を伝って霧散していく。これが、素材を傷つけず、かつ効率的に狩る俺たちのスタイルだ。


 ■愚か者たちの闖入者

 ステュムパリデスをアイテムバッグに仕舞おうとした、その時だった。


 「おい!……その鳥、俺たちの獲物だ。置いていけ!」

 苛立った声と共に、6人の男たちが茂みから飛び出してきた。


 ちっ、しまった。久しぶりの屋外狩猟で気を緩め、気配探知の警戒範囲を狭めていたのが仇となった。

 俺とペロは顔を見合わせる。


 俺たちは子供の姿をしている。だからこそ、連中は俺たちを「狩りやすいカモ」と判断したのだろう。


 「これは俺たちが狩った魔物だ」

 俺が淡々と告げると、男の一人が下卑た笑いを浮かべた。


 「ガキどもがステュムパリデスを狩れるわけがねぇだろう。どっかで拾ったか、俺たちが追い込んだ獲物を横取りしたんだろ? 大人しく返せば命だけは助けてやる」


 「痛い目を見ないうちにサッサと返して逃げな」

 6人組はニヤニヤしながら包囲網を狭めてくる。


 話すのも時間の無駄だ。俺は軽くため息をつき、ペロの手を引いて彼らと逆方向へと歩き出した。


 「無視すんじゃねぇ! おい、待てぇ!」

 苛立った男が俺の肩を掴み、殴りかかろうとしてきた。


 気配で全て見えている。俺は男の手首を掴むと、そのままの勢いで地面へと叩きつけた。


 「……おい。死ぬ気で来いよ」

 俺は振り返り、微量だが殺意を込めた『気』を放つ。

 空気が重く澱み、6人の男たちは呼吸を忘れたように硬直した。


 「な、なんだお前ら……」

「ぼ、暴力かよ! 冒険者ギルドを敵に回す度胸があるのか!」

 冒険者と名乗る連中が、ガタガタと震えながら叫ぶ。

 俺はさらに一歩、歩み寄る。


 「じゃあ、誰もギルドに報告できないように、ここで皆殺しにする。それが一番手っ取り早い」

 その冷徹な言葉に、男たちは完全に腰を抜かし、泥の中に尻餅をついた。


「ひぃッ!」

 俺は最終通告を与える。


「どうする? 次はないぞ」

 「す、すいません! そんなつもりは……! 誰にも言いませんから!」

 土下座をして震える男たちを背に、俺はペロを連れてその場を後にした。


 ■見逃してはならない悪意

 「……ショータは優しすぎるにゃ。ちょっと気配を消して、もう一度様子を見に行くにゃ」

 ペロの提案に従い、俺たちは完全に気配を絶ってその場へ引き返した。


 案の定、男たちは牙を剥いていた。

 「クソガキがぁあああ! 俺たちを怖がらせやがって!」


「ああ腹が立つ! 冒険者ギルドにあのガキどもが獲物を盗んだって報告してやる!」


「ああ、追い込んで追い詰めて……あの黒猫の娘を攫って、好きにしてやるよ!」

 下劣な哄笑が森に響く。


 ああ、なるほど。この世には、命を見逃してはいけないクズというのが存在するらしい。俺の怒りは、もう冷え切っていた。俺は姿を現す。


「……誰を、どうするって?」


 6人の顔色が、恐怖でどす黒く染まる。一人が恐怖に駆られ、狂ったように剣を抜き放ち突っ込んでくる。

「てめえええ!」


 「問答無用だにゃ」

 ペロの闇槍が、男の心臓を的確に射抜いた。


 俺も躊躇なく指弾を額へ放つ。断末魔すら響かせず、6つの命が森の藻屑と消えた。

 「……後味が悪いな」


 「証拠隠滅にゃ」

 ペロが影を広げ、死骸も、飛び散った血の痕跡すらも全て回収していく。


 遠くの谷底へそれらを捨て去り、俺たちは何事もなかったかのように再び狩りを再開した。しかし、俺の心には暗い予感が渦巻いていた。


 今回の冒険者たちのようなゴミが多すぎる。冒険者ギルドという組織そのものが、いずれ俺たちと刃を交えることになるのではないか。俺は空を見上げる。平和な日常は、まだ遠いようだ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 「こんな冒険者達が多いと、冒険者ギルドとは戦う事になるかもなぁ。」って思った。 えっ、冒険者ギルドとは、敵対する予定だったのじゃないの?
[一言] 冒険者ギルド?まるでチンピラやくざの子飼い商だな。 そんなの無くても良いんじゃ・・・裏で良くない事を全員でなくてもしてそうだわ。 冒険者ギルドとやり合うのか・・・楽しみにしてます。
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