表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
40/75

窓際の不思議な彼-part32-新人作家

窓際にいる不思議な彼

彼に悩みを話すと解決するという噂が・・・

■新人作家

「おはようございます。先生」

「いえ。そう呼ばせていただきます」

「先生が出された本は、たしかに、まだ少ないですが」

「その反響は目を見張るものがあります」

「それに、先生と言う呼び方意外だと」

「こちらもピンときませんので」

「本日、お越しいただきましたのは・・・」

「今後も、先生の活動をサポートしていくにあたり」

「先生のプロフィールを・・・」

「いえ、ざっくばらんに言えば」

「先生の事を教えてほしいのです」

「はい。私達、編集者部とプロモーション部は」

「総力を挙げて先生をサポートしていきます」

「はい?」

「ふふ。ええ、そうですね。すいません」

「私がこんなカッチリとした感じでは・・・」

「リラックスしてお話ができませんものね」

「では、お言葉に甘えて・・・」

「少し、失礼な物言いがあるかもしれませんが」

「宜しくお願いします」



「では」

「まずは、先生が物書きになる経緯から」

「聞いても宜しいですか?」

「ええ。子供の頃から・・・」

「そんな時分から、洋書も?」

「ええ。ええ。ああ、その児童書は私も読んでいました」

「ふふ。良いですよね。あの本は」

「ご両親も本をお好きだったのですか?」

「そうなのですね、珍しいかもしれませんね」

「ご両親に読書の習慣などがなく」

「家の中にも本がほとんどないという環境で」

「先生のような感性が培われたのですから」

「本はどのように?」

「基本的には図書館で?」

「なるほど」

「いつ頃から自分でも書いてみようと?」

「随分と、お早かったんですね」

「ええ。その年頃なら、いくらでも選択肢がありますし」

「それこそ、私の勝手な考えですが」

「自分の道など、考えない子がほとんどだと思います」

「ご両親にはすぐにお話をされたのですか?」

「それは、また・・・」

「いえ、すいません」

「そのように仰っていただけるとは」

「ご理解があった・・・ということですよね」

「ええ。私は結婚していませんし、子供もいませんが」

「もし、自分の子が」

「その時分に物書きになる。と言われたら・・・」

「ご両親のような返答ができるか分かりませんもの」

「それは、すごいですね・・・」

「それからは、家族で読書を?」

「家の中にどんどん本が増えていったのですか?」

「ふふ。素敵ですね」

「ええ。とても素敵だと思います」

「書かれた作品はご両親にも?」

「え・・・そうなんですか?」

「お見せになったことは無い?」

「作品として世に出てから?」

「そうなのですね。もし、宜しければ」

「どうして、ご両親にお見せしなかったのか伺っても?」

「恥ずかしかった・・・から?」

「ふふ。そうなんですか?」

「ふふ。ふふふ」

「ああ、すいません」

「なんだか・・・」

「可愛らしい理由でしたので・・・」

「ふふ。ふう・・・」

「すいません。失礼致しました」

「ええ。私が勝手に先生のことを」

「そういうことには動じないと思っていたので」

「ふふ。・・・失礼しました」

「では、書いたものは誰にも見せずに」

「作品コンテストに応募していたのですか?」

「見せてはいた?同級生に?」

「ご学友の方達ですか?」

「なるほど。良いですね」

「なんだか、羨ましいです」

「そういったことを語り合える方達がいるなんて」

「え?本が好きかは知らなかったのですか?」

「友達と呼べるか分からない?」

「学年も問わず?」

「・・・実際に、作品を読んでもらって」

「みなさん、反応はありましたか?」

「様々・・・例えば?」

「つまらない」

「長くて読めない」

「良いんじゃない?」

「読んでない」

「・・・これらが、ほとんど」

「そ、そうですか・・・」

「ええと、作品を評価された声などは・・・」

「無い・・・そうですか」

「・・・」

「で、では、作品コンテストでの反応はどうでしたか?」

「・・・」

「無い・・・そうですか」

「で、では、先生が影響を受けた作品などはありますか?」

「ええ。ええ。どれも良い作品ですよね」

「私も、今、先生が挙げた作品群がどれも好きです」

「それに、あの作品の名前も出てくるなんて」

「意外でした」

「ええ。日本ではまだそこまで、という印象ですが」

「ええ。海外での評価が高いですね」

「ふふ。ファンなんですか?」

「私もです」



「では、次に、作品が出版された時はどう思われました?」

「ええ。そうですよね」

「嬉しい。それが一番ですよね」

「え?話したいエピソードが?」

「ええ。是非、お聞かせください」

「ええ。先生の処女作である1作目の・・・」

「ええ。非常に完成度が高く、なにより・・・」

「校正がしっかりされていたという印象ですね」

「え?校正をしていただいた方が?」

「先生が頼んだのですか?」

「親友と呼んで良いかは分からない方・・・」

「ええ。その方に、校正を?」

「作品の感想ではなく・・・」

「何故、その方に校正を頼まれたのですか?」

「その方は」

「いつもは非常にいい加減で?」

「言いたいことを言って?」

「調子ノリで?」

「チャラくて?」

「軽薄な感じで?」

「でも、面倒見が良くて?」

「交友が広くて?」

「根は真面目?」

「ふふ。不思議な方ですね・・・」

「(うちの編集部にも似たようなのがいた気が・・・)」

「それにしても」

「よくその方は引き受けてくださいましたね」

「かなりの文章量ですのに」

「あら、すごいですね」

「その方は、校正の才能があったのかもしれませんね」

「え?それと、作品の評価も?」

「ど、どうでした?」

「面白いじゃん!お前の本は絶対売れる!諦めんなよ!」

「ですか・・・」

「ふふ。素敵なエピソードじゃないですか・・・」

「え?その方を選んだ理由が?」

「そう、言ってくれそうだったから?」

「・・・なるほど。コンテストで中々結果が出なくて・・・」

「悩んでいた時期に・・・」

「その方が・・・」

「え?最初はうるさいと思ってて?」

「好きではなかった?」

「でも?」

「・・・救われたんですね・・・」



「本日は、長い時間お付き合いいただき、誠に・・・」

「ああ、すいません。カッチリ過ぎますね」

「ええ。先生の担当には私が」

「いえ、こちらこそ。宜しくお願い致します」

「え?はい・・・なるべく砕けた感じで、ですね?」

「善処します」

「え?それが、もうお堅い感じ・・・ですか」

「でも、先生」

「本格的に執筆活動が始まり・・・」

「連載開始となれば・・・」

「お互いに」

「遠慮などというものは無くなってきますので・・・」

「お覚悟を!」

「・・・ふふ。冗談です」



「ふう。良し。今の内容を早くまとめて。っと・・・」

「・・・相変わらず、あの子はうるさいわね・・・」

「よく、上司と揉めてるわね」

「調子ノリでチャラく感じるからかしら?」

「ま、根が真面目なのか」

「仕事は丁寧だし」

「部署の垣根を越えて、頑張ってるのは知ってるからね」

「・・・頑張りなよ・・・」

連載となります。

感想などをいただけると励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ