窓際の不思議な彼-part31-クリスマス・イブ
窓際にいる不思議な彼
彼に悩みを話すと解決するという噂が・・・
■クリスマス・イブ
「おとうさん!おかあさん!」
「かたたたきしてあげよっか?」
「あっ、わたしがやる!」
「おそうじしたよ!」
「おさらあらったよ!」
「おべんきょうしたよ!」
「あとは・・・そうだ!」
「おねえちゃん!なにかてつだおうか!」
「・・・なに?」
「いつもやってるじゃん!」
「え?ほんとは?」
「ちっちっちっち!」
「おねえちゃん?きょうはなんのひ?」
「そう!クリスマス・イブよ!」
「・・・なんで、むはんのうなの!?」
「おねえちゃん、わかってる?」
「クリスマス・イブよ?」
「ふう・・・」
「おねえちゃんには、きょういくがひつようね」
「いい?クリスマス・イブっていうのは・・・」
「え?しってるし、わかってる?」
「なら、なにゆえに?」
「なにゆえに、よいこにしないの?」
「え?わたしとちがって?」
「いつも、よいこ?」
「・・・ふう」
「おねえちゃんには・・・」
「もう、こないわよ?」
「どうじょうするわ・・・」
「くいあらためるなら・・・いまのうちよ?」
「はあ・・・」
「しかたがないわ・・・おしえてあげる」
「いい?クリスマス・イブのよる」
「わたしたちが、ねしずまったあとに・・・」
「くるのよ・・・」
「サンタさんがね!」
「・・・」
「ちょっと!なにか、はんのうしなさいよ!」
「もういいわ。わたしは、よいこですごすけど」
「おねえちゃんにも、きせきがおきるのを」
「いのってあげる」
「あしたがたのしみね!」
「○○ちゃん!○○ちゃん!」
「こっち!こっち!」
「今日もカッコ可愛いくて・・・最高だよ!」
「ほら。行こ行こ!」
「え?妹?」
「あー・・・あの子はね・・・」
「今、全力で良い子を演じてる・・・」
「そう。サンタさんに良い子認定してもらうんだって」
「姉ながら・・・色々と心配だよ・・・」
「もう!笑い事じゃないよ!」
「今日はずっと家の手伝いしてるもん」
「いつもは全然やらないくせに」
「猫被るのは得意なんだから」
「それで?今日は買い物だっけ?」
「いくつかお店を回るんだよね?」
「よーし!まずは、あのお店から!」
「あれもいいな・・・これもいいな・・・」
「目移りしちゃう・・・」
「見て見て!これ、○○ちゃんに似合う!」
「やっぱり!」
「うん。とっても、似合うよ」
「・・・ふう」
「ごめん。私の方が張り切り過ぎちゃった・・・」
「ふふ。いいの、あった?」
「え?これ・・・」
「プレゼント?」
「私に?」
「それと・・・妹にも?」
「・・・ありがとう」
「じゃあ、私からも・・・」
「どうぞ!」
「うん。さっき、すごい似合ってたから」
「ううん。いいの!」
「だって、○○ちゃんのおかげで・・・」
「私、最高に楽しいもん!」
「ありがとう。私のサンタさん!」
「あれ?」
「なんで君が?」
「む?」
「今日は、原稿を取りに来る日じゃないよね?」
「え?妻に?」
「プレゼント?」
「なんで?」
「一応?私にも?」
「?」
「今日は何日か?」
「ああ、そういうこと・・・」
「はは。そんな習慣、我が家では・・・」
「そ、そんな目で見ないでくれ・・・」
「コ、コーヒー・・・」
「い、いえ、自分でやります・・・」
「ふう・・・」
「ん?なんだい?」
「今日のうちに?プレゼントを?」
「明日?私から?妻に?」
「プレゼントを?」
「なるほど・・・」
「外・・・寒そうだな・・・」
「わ、分かったよ。分かったって!」
「行って来るよ・・・」
「・・・寒い」
「ついでに・・・」
「激辛麻婆豆腐にチャレンジするか」
「いつまでも、負けてはいられないからな」
「・・・プレゼントか」
「おい。俺の頭よ・・・」
「何か閃いてくれよ・・・」
「諸君!今日と明日は一大イベントです」
「我が新聞部は・・・」
「ん?どうしました?みなさん?」
「なん・・・だと・・・」
「みなさん・・・予定が、ある・・・だと?」
「・・・そうですか」
「分かりました」
「では、今日はもう解散しましょう」
「・・・なんということだ」
「いや、これは、喜ぶべきことか・・・」
「そうだ!そうだとも!」
「他に誰もいなくとも!」
「私がいるではないか!」
「良し。今日は一人で、街へ取材に行こう!」
「・・・グスっ」
「は、鋼・・・ですから・・・」
「・・・ん?」
「あれ?君は・・・」
「帰らないのかい?」
「私に?」
「?」
「これ・・・」
「いいの?」
「ありがとう・・・」
「ねえ、良かったら・・・」
「お返しに・・・」
「街に・・・取材に行こう!」
「こ・・・これは・・・」
「あの日の・・・再来・・・」
「なんということか・・・」
「ついに、あの日のトラウマを・・・」
「克服する時が・・・」
「恐るべし・・・クリスマス・・・」
「良し!再度、確認だ」
「食事と水分。ばっちり!」
「トイレ。良し!」
「平熱!良し!」
「念のための、オムツ!良し!」
「万全だ・・・」
「そうだ、最後に・・・」
「覚悟!良し!」
「それでは!お悩み相談、始めます!」
「返事がない。ただの屍のようだ・・・」
「ははは。悪い、悪い」
「いや、そうなるのも当然だよな」
「あの日以来、変わったな・・・」
「毎日が充実してるもんな」
「毎日、歌を歌えるんだ・・・」
「歌で生活できるなんて、最高じゃん?」
「ああ、みんなに感謝してるよ」
「え?俺に?」
「なに?なんか・・・怖い」
「な、なんじゃあ!こりゃあ!」
「これ・・・めちゃくちゃ高いやつだろ?」
「というか、なんで俺にだけ?」
「お前ら、自分の分は?」
「え?俺が?立て直した?」
「俺のおかげ?」
「ちげーって!」
「俺はただのきっかけ!」
「立て直したのは全員で!だろ?」
「てかさ・・・外、見た?」
「やべーんだって!」
「女の子がたくさん!」
「出待ちしてんの!」
「可愛い子が、ほら!見ろって!」
「え?不純?」
「関係を壊すな?」
「ちゃんとしろ?」
「ファンと付き合うとか論外?」
「は?馬鹿?」
「は?うるさい?」
「は?キモイ?」
「は?は?は?」
「ふーん。君達・・・」
「そんなにあの日を再現したいのかね?」
「やったらあ!」
「お前らに、サンタさんは来ねーからな!」
「いい?もう二度と言わないよ?」
「本当にこれが、最後だよ?」
「いいね!絶対だからね?」
「前よ!前!前なのよ!」
「なぜ!?そこよ!?ほら!?いけ!?いまだ!?」
「もう!」
「大丈夫だって!自信持って!」
「前にも話してたじゃない!」
「何度も遊んだでしょ?」
「奥手か!」
「奥手だった・・・」
「え?いいの?」
「ありがと・・・じゃあ、お願いしていい?」
「ほら。彼が友達に声掛けてくれるから!」
「私が付いてるから・・・ね?」
「大丈夫。大丈夫」
「ほら。プレゼント・・・」
「渡すんでしょ?」
「見たら分かるよ。あの子もあんたを意識してるの」
「お互いに、恥ずかしいの分かるけどさ・・・」
「大チャンスだよ!」
「きっと・・・大丈夫」
「クリスマスは・・・みんなの味方だよ」
「あっ・・・部長」
「お疲れ様です」
「え?クリスマスですか?」
「いえ、なにも予定は・・・」
「はは。部長はお見通しですね」
「ええ。待ってるんです・・・」
「あの人が来ないか・・・」
「でも・・・」
「俺、部活辞めます・・・」
「ただの人待ちにこの部を利用するのは・・・」
「それは、違いますから・・・」
「部長も、自分が本に興味が無いの・・・」
「分かってますよね?」
「すいませんでした・・・」
「次、来るときに、退部届を・・・」
「はい?え?駄目?」
「・・・なんでです?」
「駄目とかあります?」
「ええ・・・」
「部長って意外と・・・」
「ジャイアン気質・・・ですか?」
「はは。それは・・・いえ、正直・・・」
「この部は好きです。静かだし。1人を除いて」
「部室は綺麗だし。1人、汚す子がいますが」
「みんな、良い人達だし。1人は分かりませんが」
「ええ。不思議な部です・・・」
「え?一番の理由?」
「もう・・・あの席を譲ったから?・・・」
「はは。それ・・・ジャイアン理論・・・ですよ」
「それと?もう1つ?」
「あの子が、この学校に入って来るまで?」
「伝統と?この部を?守る・・・」
「ふふ。なんて・・・」
「なんて、とんでもないプレゼントをくれるんですか・・・」
連載となります。
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