月華の妖精の帰る場所
昨夜、両親が事故に遭った。アルトンとリヴィメリア・ダンドゥリオンの公爵夫妻。まだ28歳と23歳の若い夫婦だった。馬車での移動中に飛び出してきた野生の鹿と接触。御者をしていた男性と共に三名の亡くなる事故だった。
領地の屋敷に残っていて難を逃れたのは、一人娘である私───アルメリア・ダンドゥリオン、3歳だった。
これは全て自分のこと、夢でもなんでもなく今現在のアルメリアに起こっている事実なのだ。
3歳にしては、冷静過ぎる?
当たり前。今の私は3歳のアルメリアではない。中身は、れっきとした成人の日本人女性である。
そんな私が6歳の時に、求婚してきた同じ貴族のぼんぼんがいる。10歳も年上のアンシェル・デルフィーン公爵令息だ。
見た目は少女漫画の王子様そのものでかっこいいし、頭もいいし、イケメン!
できることなら「Yes」と言ってしまいたい……
でも、ごめんなさい!その求婚はお受けできません!!
私には帰る場所があるのです。
領地の屋敷に残っていて難を逃れたのは、一人娘である私───アルメリア・ダンドゥリオン、3歳だった。
これは全て自分のこと、夢でもなんでもなく今現在のアルメリアに起こっている事実なのだ。
3歳にしては、冷静過ぎる?
当たり前。今の私は3歳のアルメリアではない。中身は、れっきとした成人の日本人女性である。
そんな私が6歳の時に、求婚してきた同じ貴族のぼんぼんがいる。10歳も年上のアンシェル・デルフィーン公爵令息だ。
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私には帰る場所があるのです。