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チュートリアル-1


 二次創作とは! 公式が織りなす展開に、或いは救済を求め……或いは仲睦まじい様子を公式ではありえないIFの姿を描き、またある時はヘキをぶちまけた、個人的な妄想である。

 二次創作界隈において、絵描きや文字書きの描き記した内容を真に受け、公式の内容を読みだすのは一種の落とし穴である。なぜなら、この世に溢れ返っている二次創作のすべては『公式になかったこと』……集団幻覚から描写された愛の結晶だからだ。

 とある健気なキャラクターが一切の救いもなく死ぬ……そのショックを受けた読者乃至プレイヤーは、救済を求めて不幸の坂を転がり落ちる者を安寧の地へと案内すべく、諸悪の根源である怨敵を恨みながら、最終的な平和を作り上げるのだ。またモブのような、たった一コマだけ描写されたキャラクターをこよなく愛し、ひたすらに妄想の念を強める者さえいる。また時には歪な愛され方をした某ドブカス然りは云う間でもなく、特殊な愛情を注ぐ者まで存在していることであろう。

 空想の海。妄想の果て。

 それが、グレーゾーンである二次創作の全てである。

 だから、人はたとえ実装されていないキャラクターのカップリングさえ妄想することさえ容易く、


天下人(二次創作者)「抱き合え」

私「は?」

天下人(二次創作者)「だから、抱き合えと申しておるのじゃ」

私「あなたの推しが実装されていないのですが」


 などと、まともな意見を申し立てたところで、二次創作者は未実装のキャラクターをイマジナリーで脳内補完する。

 げに恐ろしき人間の逞しい妄想力よ。


 今回の主人公はサービス終了までついぞ相方が実装されることなく、物語の終わりを迎えたとあるキャラクター足跡である。

 その者は有象無象の二次創作者たちの手により、未実装の相方との平和ほのぼの、シリアスストーリー、時には江戸いことなどを描写される内に、人知れず自我エゴを習得しながら、物語の原点、スタート地点にエンドの記憶を持ったまま立ち返った『再走』の話。

 果たして、そのキャラクターはなにゆえ自我に目覚めたのか……!


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