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13 優しい国
そんな話を、旅芸人から聞く事になったミリアム様は私に告げる。
旅の者は、バルド。
宿の主人は、私がお世話になっている雇い主。
旅芸人も、私の知っている人だと。
そして、最初にバルドを助けた少女。
それは昔の私だった。
「たくさんの人の人生を救う事になった、エメラルダ・クオンティズに敬意を表して、あなたに名誉市民の身分をあたえます」
名誉市民の身分は、この国の貴族に並んで等しい階級。
信じられない。
生まれ故郷である国から追放された私が、そんな身分になるなんて。
「貴方の優しさに気づかない愚かな国があれば、貴方の優しさに報いる国もあるのです。この国の住民として、貴方を正式に迎え入れましょう。ようこそ、我が国へ」
「ありがとうございます」
王子様の犯した罪を被って、国を追い出され、身一つで彷徨う事になった私だけれど、幸せはこんな所にあったのだ。
王子様のために濡れ衣で国を追放されたけど、優しい国が迎え入れてくれて良かった。




