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2/2

始まり

「――はどうするんだ?」


「さあ? そこまでは言われてないし、適当にここで飼ってる魔獣の餌にでもしたらどうだ?」

 

「それもそうか」


 ……なんだろうか。近くから、人の声が聞こえる。


「よいしょっと」


 一瞬の浮遊感と共に、今まで感じていた壁の硬質な感触から、何かネチャリとしたところに移される。


「それにしても、コレって百年前の魔道具なんだろ? 結構な値打ちのあるものなんじゃないか?」


「そうだろうけど、何があるか分からないから迂闊に触るなって話だったろ。触った瞬間爆発したらどうするんだ。その魔道具ごと魔獣に処理させようぜ」


 ……魔道具? 魔獣? 何を言っているのだろうか。よく分からないが、俺はまだ眠い――。




◇◆◇◆◇




「グオォォォォォ!」


「ッ!」


 突然の獣の咆哮に、俺は飛び上がるように起きる。


「なんだ!?」


 前を見上げると、そこには二メートルは優に越える狼のような魔物が、こちらを見下ろしていた。


 ……なんだ、この魔物は? こんな魔物は見たことがないぞ。


「グルルル……」


 魔物が小さく呻り声をあげる。


 ハッと我に返った俺は、すぐに魔法を発動させようと腕に魔力を込め――腕輪のことを思い出す。


 しまった、これじゃ禄に動くことも出来ない。数回程度なら噛まれても大丈夫だとは思うが、未知の魔物の攻撃を喰らうのはさすがに避けたい。


 ふと視線を周りに廻らせると、ちょうど魔物の後ろに、巨大な鉄格子がはめられていることに気付いた。


 ここはこの巨大な魔物の檻の中なのだろうか? いや、そんなことよりもここは一か八かに賭けて――。


「グルァ!」


 魔物がコチラに踏み込んでくる、と同時に俺も魔物に突っ込む。


「ガルァ!?」


 俺の行動に、魔物が一瞬戸惑ったように動きを鈍らせる。一瞬でも隙が出来ればこちらのもんだ。


 俺は、咬もうと口を開いた魔物の下に潜り込み


  


 


 




 


 


 


 


 



 


 

 

 


 



 


 

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