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小説つくーる 〜練習帖なり〜  作者: こさじ
第二章 【ループ】
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今更だけど今更でもないんじゃないかな?書き方のスタイル


 今頃書くことじゃないかもしれませんが、やっぱ大切なことだろうと思い、綴ります。


 タイトル通りなんですがね、「あなたの書くスタイルもしくはその作品はどんな風に書いていきますか?」と自分に問う。

 ここで言うスタイルとは、


1、起承転結、順序通り、時系列のまんま書く。

2、起承転結だが、結果から書き出し、過去を思い出しながら現在へと至ったかを書く。

3、目線を変えて書く。sideAから作者の気の済むまで増殖させる書き方。


 それで、自分は2番の書き方が好き。大きくわけても、細分化しても、話に区切りがついて”§“の次は結果を書き、その次には主人公のどうしてそうなったかの心情、または状況、状態を書く。行き着く場所がハッキリしている分、やりやすそうですから。


 1番でもいいのですが、『安東がミキを刺した』で始めてしまってますし、推敲いっぱいしといて一からまた書き直す気力が、まずない。


 また、3番の場合。今のところミキ目線は全く書く気がわかない。いや、書いてどうする?と思っています。『おっさんの猛愛風』を書きたいのですから、ミキは眼中にない。

 でも、もし書くとしたら、恋愛ジャンルもので見かけるような書き方はしたくない。すみませんが……目線が変わる書き方は別になんとも思わないのですが、わざわざ同じ場面をsideAとsideBで書いている作品が苦手であります。


「早く展開を進めてよ!」


 と、思ってしまう。それを百話以上ずっと続くのを見れば余計に嫌になります。だって!どうせ結果はsideAで読んだのと同じですもん。例え、sideBがそのときどう思ってたかわかるとしても、そこまで文章から読み取れないバカじゃないっすもん。酷い言い方をしますが、「ただの時間稼ぎですか?」「そんなにアクセス数落とすの怖いですか? 充分なほど読者(ブクマ)はあるのに…」て思ってしまう。どんどん読めば読むほど飽きて来るし、ABAB…の順で投稿されると一個飛ばしで読んだりする。


 ……その作品の主人公は誰ですか?


 ま、W主人公だったとしても、主人公が二人以上いたなら『一方、その頃side○は〜』で別場面を書けばいいのではないだろうか。どの方が世界が広がるのではないだろうか。同じ場面の無駄遣いに思う。

 もし、ミキに対して興味があるなら、前日譚か幽霊になった瞬間に何を思っていたのか、また、逃げる安東の後ろ姿に何を思ったかの閑話的なものを書きたい。


 sideをつけて書く作者様に言いたい。


 W主人公や主人公多数ではない、主人公をお持ちなら先ずはその一人きりのその子を大事にしてやって欲しい。充分、読者には伝わっている――そう思います。


∵∵∵∵続き∵∵∵∵∵



「ねえ、お腹空いたんだけど」


 ミキから強烈な一撃を貰っても、安藤の夢は消えることはなかった。それよりもミキの人間的な態度が嬉しかった。彼女は、触れればそこに居る―― 現実味をまた一つ得ることが出来たのだ。

 安東は、状況を把握しようと部屋のそこかしこを見回すミキに、頬の痛みを擦りながら感嘆の息を漏らした。赤くなっているのは打たれたせいだけではない。

 しかし、それがいけなかった。

「おい、おっさん」

 ミキの鋭い視線に見惚れて返事をするのが遅くなってしまった。

「聞いてんの、このクソオヤジ! なんで下着きてないんだよ! あたしの服をどこヘやった!」

 気付いたときには、安東は反対の頬も打たれ、更には打たれた拍子に仰け反った胸倉をミキに掴まれた。

「…すみません」

 間近に寄せられたミキの顔に惚れ惚れしつつなんとか声を出すと、ミキの眉間の皺は薄くなり、振り払うように胸倉の手も離された。

 また二人の間に距離が出来た。

 安東はそれが酷く寂しく思え、勇気を振り絞ってミキを呼んだ。彼女は大きな目をすぅっと細めた。

「……なんで名前知ってんの?」

 答えを聞かずとも、自身の問いに彼女はハッと気が付いた。「まさか鞄の中身、勝手に見たのね」

 先ほどの乱暴な言葉より、囁く怒りは安藤を慌てさせた。このまま正直に言ってしまってもいい。怒りをぶつけられることが彼女からの信頼にも感じられた。しかし、怒りを鎮めたいという気持ちもある。何より彼女の前ではいい人間でありたかった。

 だから安東は嘘をついた。

 行動の全てに善人の皮を被せ、最後に「君に絡まれた」と付け加えればミキは思うところがあったのだろう、表情が和らいだ。

「そう…じゃあ、何もしてないのね?」

「ええ、服はゴミまみれで汚れてしまって、臭いも酷かったので洗濯しなければと思いまして……」

 いつの間にか正座をし、殊勝な態度で尻蕾に答える安東を見て、ミキは気分が落ち着いたのか一つ大きく深呼吸すると、台所の方を見やった。


 安東は喜んで立ち上がった。


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