942.鳳雛篇:験担ぎは意味がない
今回は「験担ぎ」についてです。
なんとなく「こうすると効果があるんじゃないか」と思い込んで行なってしまうのが「験担ぎ」。
一種の神頼みのようなものですね。
しかし小説の執筆に「験担ぎ」は意味がありません。
験担ぎは意味がない
「小説賞・新人賞」を狙っている皆様は、験担ぎに活路を見出そうとしていませんか。
たとえば執筆しようとPCを立ち上げたら、メールソフトを立ち上げて、新着メールを確認する。小説投稿サイトから嬉しい報せがあるかもしれませんからね。
Webブラウザを開いて投稿した小説がどれだけ反響を呼んでいるのかをチェックする。友人・知人・仲間のSNSをチェックする。ニュースサイトで最新情報を仕入れる。そういうルーチンを組んでいる方も多いと思います。
そういうルーチンが験担ぎなのです。
ルーチンワークは惰性が働きやすい
新着メールの確認は現代社会では必須です。だからこれは外せません。
しかしWebブラウザを立ち上げて小説投稿サイト、SNS、ニュースサイトをチェックしていると、つい面白そうな情報や記事に出会って、それを追いかけるようになります。
つまり毎日のルーチンがいつの間にか「ムダ時間の創出」につながるのです。
ルーチンワークでは絶対に寄り道をしないでください。
最低限必要なことだけをするように心がけるのです。
右足から靴を履くのも験担ぎ
あなたは気づかないうちに験担ぎをしているのです。
たとえば「靴は右足から履く」というのも験担ぎ。そのほうがいつもの自分でいられます。
帰宅したら一番にPCの電源を入れるのも験担ぎ。
ルーチンワークが終わったらワープロソフトやテキストエディタを立ち上げるのも験担ぎ。
ライトノベルのアニメ化作品を録画して視聴するのも験担ぎ。
運試しするような宝くじや競馬などをしないのも験担ぎ。
すべて「将来成功する」ため無意識に行なっていることです。
運試しをしないのは、「人間の運には限りがある。『小説賞・新人賞』を獲ることに運を使いたい」から。
その行為自体が験担ぎなのです。
食事で手をつける順番を決めてあるのも験担ぎですし、朝食や昼食を毎日同じものにするのも験担ぎだと言えます。
運は一定量しかないは嘘
験担ぎは、そのほとんどが無意識に行なっていることです。
無意識のうちに「運は一定量しかない」と信じ込んでいます。
しかし、本当に「運」は一定量しかないのでしょうか。
ジャンボ宝くじは一等が当たる確率は三千万分の一です。当たるにはかなりの「運」が必要です。
しかし、実際には一等を何度も当てる人もいます。
彼の「運」は一定量をはるかに超えているのです。
「運は一定量しかない」ではこの現象を説明できません。
「運はいくらでも呼び込める」と確信していれば、いくらでも「運」が湧き出します。
「運任せ」ではなく、「運は呼び込める」と思うことで「小説賞・新人賞」を引き寄せられるのです。
験担ぎなんてどうでもいい
だから今こそ皆様に伝えたい。
「運はいくらでも呼び込める」のです。
「運は一定量しかない」と思い込むことで、本当に「運」に限りが生じてしまいます。
「運」なんて呼び出そうと思えばいくらでも呼び出せる。
そんなポジティブ思考であれば、実際に「運」を呼び込める可能性が高いのです。
今さらみみっちい験担ぎを繰り返したところで、影響なんてほとんどありません。
それなら験担ぎなんてさっさとやめて、ポジティブ思考で行きませんか。
「自分が納得できる作品が書ければ、多くの読み手が楽しめる」と思いながら書く小説と、験担ぎで無難な「テンプレート」を踏襲した小説。どちらがより面白くなるのでしょうか。
私は前者のポジティブ思考の作品のほうが面白いと思っています。
「テンプレート」に沿っていないので、先の展開が読めないからです。
「絶対に失敗したくない」から「テンプレート」に頼ります。これも立派な験担ぎです。
われわれは験担ぎに一喜一憂しすぎだと考えます。
あなたは朝の情報番組で占いを見ていませんか。
その占いも験担ぎなのです。
一位が獲れたら「今日はいい日になりそう」と思いながら過ごしますから、ちょっとしたことにも「これはいいことが起きた」と思います。
最下位なら「今日は悪い日になりそう」と思い込んで過ごしますから、同じことが起きても「これは悪いことが起きたな」と思ってしまうのです。
同じことなのに「いいことが起きた」と「悪いことが起きた」のふた通りの解釈が生まれます。起こった出来事自体は同じです。なのに朝の占いのせいで「いいこと」「悪いこと」に分類されてしまいます。
これが験担ぎの厄介なところです。
それならいっそ占いを観ないようにしましょう。
今まで見ないと気が済まなかった方も、慣れてくれば「占いなんてなくてもよい一日は送れる」と気づくはずです。
これからは験担ぎをやめて「ポジティブ思考」でいきましょう。
最後に
今回は「験担ぎは意味がない」ことについて述べました。
いくら験を担いだところで「小説賞・新人賞」は獲れません。
占いも含めて、験担ぎなんて今すぐやめましょう。
ポジティブ思考でいれば、いつでもチャンスを生み出せます。
験担ぎに終始せず、つねに新たなことへ挑戦しましょう。
そこから生まれる物語は、きっと「テンプレート」を超えた面白さへつながります。




