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三百枚書けるようになるお得な「小説の書き方」コラム  作者: カイ.智水
構文篇〜正しい日本語を身につけるには
1425/1500

1425.構文篇:小説投稿サイトで読まれるために

 今回は「小説投稿サイト」で読まれるための「検索」ワンポイントです。

 小説投稿サイトを利用していて閲覧数が伸びないな。そう思いませんか。

 それ「検索」の特徴を極めていないからです。

小説投稿サイトで読まれるために


 このテーマは何度か書いているのですが、「小説賞・新人賞」の一次選考を読み手にも担わせている『カクヨム』の例もあります。どれだけの読み手が読んでくれるのか。読んだ後に評価してくれるのか。それが『カクヨム』開催の「小説賞・新人賞」で勝ち残る唯一の手段です。




検索タグ・キーワードが合わないと目に触れない

 小説投稿サイトで開催されている「小説賞・新人賞」への応募作は、そのサイトを利用している誰もが読めます。中には『カクヨム』のように読み手が一次選考の一部を担っているケースもあるのです。そのため、いかに多くの読み手に読んでもらえるかが選考を有利に進める一里塚(マイルストーン)となります。

「小説賞・新人賞」応募作には専用タグ・専用キーワードが設定されており、その専用タグ・専用キーワードを用いて検索すれば応募作がリストアップされます。

 しかし『カクヨム』で現在開催されている「カクヨムWeb小説コンテスト」略して「カクコン」ではすでに一万作以上が応募されているのです。つまり専用キーワードで検索すると一万作以上がリストアップされてしまい、どれを読んでよいのか読み手にはわからないのです。

 ではどうやって応募作の中から読みたい作品を選んでいるのでしょうか。

 検索にはひとつのタグ・キーワードしか設定できないわけではありません。複数のタグ・キーワードを入力して、読みたい主人公のタイプや関係性や物語傾向や舞台の世界観などをひとまとめに絞って設定し、検索するのです。

 たとえば「カクコン」応募作から「異世界ファンタジー」が読みたければ「異世界」のキーワードを付けます。『小説家になろう』での検索では必須キーワードとなっている「異世界転移」「異世界転生」ものが読みたいならそれぞれ設定しましょう。

「主人公が最強で無双する」話が読みたければ「主人公最強」「俺TUEEE」「チート」「無双」などのキーワードをさらに付けるのです。男性の主人公が読みたけれれば「男主人公」のキーワードを付けます。

 仮に「異世界転生」ものを検索するのなら「異世界」のキーワードは不要です。キーワードに含まれている文字列でもヒットします。だから「異世界転生」のキーワードは「異世界」で検索してもヒットするのです。

 これを応用すると「男主人公」「主人公最強」のキーワードで検索されると仮定して「男主人公最強」というタグはニコイチでより多くのキーワードを付けたいときに重宝します。

「男主人公」「最強チート無双」のようなキーワードだと「主人公最強」はヒットしないサイトがあるかもしれませんが、「チート」「無双」は確実にヒットするのです。

 そしてなにもキーワードにすべてを付託しなくてもよい。

 タイトルを「異世界で最強スキルを身につけて俺TUEEE、凶悪ダンジョンをチートで無双する」とすれば、検索で「異世界」「最強」「スキル」「俺TUEEE」「ダンジョン」「チート」「無双」のキーワードを設定しなくても検索でヒットします。

 この特徴を利用したのが『小説家になろう』で広まった「なろう系」タイトル命名術なのです。本来ならタグ・キーワードとして設定しなければならないのに、そこには設定せず「タイトル」にタグ・キーワードを含めてしまう「超強引」な手法となります。

 これはたいていの小説投稿サイトで同じように機能するため「なろう系」タイトル命名術が一気に市民権を得たのです。




キャッチコピーの重要性

『カクヨム』には小説投稿サイトとして珍しく「キャッチコピー」を付けられます。

 おそらく検索対象にはなっていないと思われますが、作風や世界観や物語開始時の状況など読み手の気を惹くような「キャッチコピー」が書かれていれば、検索結果を見た読み手に選ばれやすくなってひじょうに有利です。

 多くの書き手が「何万PV感謝」といった「キャッチコピー」を書いています。それだけでも食いつきは違ってくるのですが、できればもっと主人公の魅力を引き出せる「キャッチコピー」も付け加えてください。とくに表示文字数を計算してその中でいかに魅力を詰め込めるか工夫しましょう。

『カクヨム』ではキーワードの次に重要なポイントです。




タイトルはわかりやすく

 前述しましたが、小説投稿サイトでの「タイトル」の役割には紙の原稿とは異なり「タグ・キーワード置き場」としての意味合いもあります。

「なろう系」と総称される長くて説明的な「タイトル」は、より多くの読み手の検索で生き残ろうと知恵を絞ってあるのです。

 もし「タグ・キーワード」欄で検索にヒットさせたい単語が収まればよいのですが、現実には足りないでしょう。とくに『小説家になろう』では「必須キーワード」が複数存在するため、必然的にキーワード不足に陥ります。

 そこでわざわざ「タイトル」にキーワードを含めて、設定キーワードの圧迫を回避しているのです。

 しかしここで見落とされているものもあります。




あらすじ・キャプションでもヒットする

 実はキーワードで検索してヒットするのは「タグ・キーワード」欄「タイトル」だけではありません。作品概要を書く「あらすじ・キャプション」欄もまた検索タグ・検索キーワードをヒットさせられるのです。

 そのためには「あらすじ・キャプション」にタグ・キーワードを含めながら書く技巧が求められます。

 とくに『小説家になろう』『カクヨム』のように千文字使えるサイトもあるのです。タグ・キーワード欄をカラにするつもりで「あらすじ・キャプション」欄を埋めていきましょう。




第1話PVで満足しない

 小説がクリックされると作品の概要ページが表示されます。ここで設定されている「タグ・キーワード」「あらすじ・キャプション」がすべて表示されるのです。そして面白そうだと思った読み手が第1話を読みます。つまり第1話は訪問者の多くに読まれるのです。

 しかし多くの書き手はそれだけで満足してしまいます。ですが第2話以降でいかにPV(閲覧数)を減らさないかに苦心している書き手は少ないのです。

 実は第1話PVは高くて当たり前。本当の勝負は第2話以降です。PVの減衰が顕著だと、スタートダッシュに失敗しただけでなく「最低の書き出し」である可能性が高い。そうなってしまうと、その後いくら物語が面白い展開をしても追ってくれる読み手はひじょうに限られてしまいます。

 つまり「努力が水泡に帰す」のです。

 連載を途中で放り投げる書き手も多くいらっしゃいますが、できればいちおうの完結までは連載を続けてください。ほとんど誰も読んでくれないような作品でも、途中で放り投げてはなりません。将来「小説賞・新人賞」を獲ったとき、未完結の物語が中途で大量に放り投げてあると「この書き手は物語を完結できないんだな」とマイナスの印象を与えてしまいます。

 どんなにスタートダッシュに失敗した「最低の書き出し」であっても、別作品で受賞したら既存の作品を大勢が読みに来てくれるのです。

 だから、たとえ第1話PVに比べて第2話以降のPVが激減しても、腐らず物語を完結させてください。そこからでしか培えない信頼もありますよ。





最後に

 今回は「小説投稿サイトで読まれるために」について述べました。

 小説投稿サイトでは「いかに検索で生き残るか」が多くの方に読まれる秘訣です。

 紙の書籍のように「表紙絵」で勝負できないため、読み手があなたの作品を知るには「検索」以外にないのです。

 一度ランキングに載ると、そこから爆発的に閲覧数が伸びて多くの評価が付きます。

 ですがランキングに載るのがそもそも難しい。

 今ランクインしている作品よりも読まれて評価された作品でなければランキングを奪えないからです。

 そこで「いかに検索で生き残るか」が重要となります。




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