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三百枚書けるようになるお得な「小説の書き方」コラム  作者: カイ.智水
構文篇〜正しい日本語を身につけるには
1423/1500

1423.構文篇:ライトノベルは表紙絵が命

 今回は「表紙絵が命」についてです。

 とくにライトノベルは表紙絵にカッコよい主人公、かわいい・綺麗・美しい主人公が書かれていないと興味を持ってさえもらえません。

 アマチュアだと小説投稿サイトに表紙絵アップロード機能がないかぎり無縁な話かもしれません。

 しかし表紙絵を意識しないと主人公の外貌が読み手に伝わらないのです。紙の書籍は表紙があるので絵で見せられます。アマチュアには基本的に表紙絵がありませんので、きちんと説明しておく必要があるのです。

ライトノベルは表紙絵が命


 マンガやアニメは主人公重視で、とにかく強い主人公、秀でた主人公だと多くの人に好まれます。

 小説は一般的にテーマ重視、物語重視です。

 小説にも主人公はいるのに、マンガやアニメほど重視されていません。

 なぜでしょう。




ライトノベルはキャラクター小説

 文学小説では主人公よりもテーマや物語が読みたい人が多い。主人公は読み手と同じような、とくに魅力のない人物に設定されています。こればかりは今からではどうしようもありません。

 本コラムを読んでいれば、おそらく書きたいのは小説投稿サイトで開催されている「小説賞・新人賞」を獲れる作品ですよね。そのほとんどはライトノベルになります。残念ながら文学小説を求めている「小説賞・新人賞」は小説投稿サイトではあまり開かれていないのです。

 そこでここからはライトノベルについて語っていきます。

 ライトノベルは別名「キャラクター小説」とも呼ばれています。マンガやアニメのように主人公に魅力がある小説のジャンルです。しかし主人公だけに魅力があっても、よいライトノベルにはなりません。「対になる存在」にも魅力があるからこそ物語は映えるのです。

 主人公だけでなく「対になる存在」もキャラクターを立ててください。




表紙絵で主人公のキャラクターを立てる

 ライトノベルはキャラクターが第一です。

 しかも表紙絵に描かれる主人公が、男性ならカッコよい、女性なら可愛いや綺麗や美しい。そうでなければライトノベルは売れません。

 それもそのはず、ライトノベルは書店で立ち読みできないのです。ビニール袋でシュリンクしてあって、中が読めないようにして販売されています。これはライトノベルを購入しようとして製本や帯の破れなどを気にする方がいらっしゃるからです。またライトノベルは読みやすい小説なので、販売する書店側としても立ち読みで読了されてしまいかねないのです。このあたりの事情はマンガと同様でしょう。

 これが文学小説だと文字がびっしり書かれてあって、すぐには読了できません。だからシュリンクされず自由に試し読みさせていられます。まぁ文学小説はそうでもしないと「売れない」から、という裏の理由もあるのですが。

 ライトノベルは高くても単行本で千円弱だいたい税込九百円くらい、大判でも千四百円ほどで手に入ります。文学小説は初版のハードカバーなら二千円以上、ものによっては三千円近くはします。つまり読み手にとっても買うのにハードルが高いわけです。売り手にとっても高い書籍をより多くの人に買ってもらわなければならないため、いかにして文学小説を買わせるかに力を入れています。

 そこで生まれたのが「本屋大賞」です。

 普段は文学小説を読まない層にも「この文学小説は読むに値する」とNPO法人・本屋大賞実行委員会が推しています。

 今はランキング本が売れる時代です。『このマンガがすごい!』『このライトノベルがすごい!』『このミステリーがすごい!』などは潜在的な読み手を掘り起こしたい業界関係者が企画しました。

 ライトノベルは上記した『このライトノベルがすごい!』のランキングが、次に読みたい作品を選ぶのに適しています。

 しかし『このライトノベルがすごい!』で読むのはランクインのコメントや講評ばかりではありません。実は最も重視されているのが「表紙絵」なのです。

 ライトノベルは「キャラクター小説」である以上、主人公がカッコいい、可愛い、綺麗、美しいといった読み手の好む属性に当てはまって初めて売れます。




このライトノベルがすごい!はカタログ誌

 読み手はなにをもって主人公をカッコいい、可愛い、綺麗、美しいと判断しているのでしょうか。

 読み手が最も重視している「表紙絵」です。

『このライトノベルがすごい!』に掲載されて、どんなに面白そうな講評が書いてあっても、読み手が実際に買うかどうか決めるのは自分の好みの「表紙絵」かにかかっています。

 しかし書店でじっくり吟味している時間はありません。そもそも書店にすべてのライトノベルが売っているわけでもないのです。書店にはライトノベルコーナーがあります。しかし文学小説の棚よりも狭いところがほとんど。私の最寄駅の書店では、ライトノベルの棚は文学小説の半分程度と善戦していますが、隣駅の書店では文学小説の十分の位置もあればいいほうです。つまり既刊がほとんど置いてありません。

 そこで役に立つのが『このライトノベルがすごい!』なのです。この書籍はランクインしたすべての作品の講評と最新巻の表紙絵が読めますし見れます。表紙絵に惹かれた、または講評に惹かれて表紙絵を気に入った。そういう作品を読み手は買うのです。




表紙絵を魅力的に書いてもらうには

 アマチュアの書き手だと、表紙絵はなかなか付けられませんよね。小説投稿サイトは表紙絵をアップロードして表示させる機能を持っていません。『小説家になろう』も『カクヨム』も表紙絵は付けられないのです。しかし『エブリスタ』や『pixiv小説』には表紙絵を付けられます。

 絵心があれば、あなたは多くの読み手を確保できるのです。

 しかしあなたの絵はプロ級の腕前でしょうか。高名なイラストレーターと比肩するほどの力量でしょうか。おそらく及んでいません。

 ですが解答はすでに記しています。「表紙絵」に魅力のないライトノベルは買われないし読まれない。

 表紙絵を図形だけでデザインしては味けないのです。

 表紙絵には主人公がでんと描かれていなければ、描いた意味すらありません。人は顔の付いたものに惹かれる習性があります。つまりライトノベルの表紙絵で必ず人物が描かれているのは、多くの人の気を惹くためです。そうでなければキャラクターの絵なんて描かれません。

 しかもアマチュアは(つて)を頼ってイラストレーターにキャラクターを描いてもらうわけにもいかないですよね。

 突破口がないではない。

 本文中で主人公の外見を網羅してしまうのです。ですがただの設定資料集を書けと言っているわけではありません。どの部分の描写をどこに書くかは書き手であるあなたの自由です。しかし必ず第一巻の半分までにはすべて書いておきたい。

 主人公の姿形をイメージできたら、「小説賞・新人賞」を受賞してプロになったときイラストレーターがずいぶんと楽です。キャラクターデザインを書いてもらうにしても、ほとんど描写がないのと、描写が豊かなのとではイラストレーターにかかる負担が異なります。

 つまり主人公の姿形を本文中に紛れ込ませるのは読み手のためでもありますが、「小説賞・新人賞」で大賞を獲ってライトノベルとして出版された際にイラストレーターは苦労しません。あなたにとっても、イメージと異なるキャラクターデザインを見せられて気分を害しなくて済みます。





最後に

 今回は「ライトノベルは表紙絵が命」について述べました。

 表紙絵ひとつであなたの小説が売れるかどうかが決まります。あなたがイメージする最高の主人公の外貌は正確に反映されるのでしょうか。

 そのためにも、主人公の容貌は細かに書くようにしてください。

 あなたのプロ人生の第一歩が確実に踏み出せるかどうかは、表紙絵にかかっているのですから。




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