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プロローグ『記憶』

 ――痛い。頭が痛い。見たこともない景色が鮮明に記憶として現れ、頭痛が起こる。

 一体何なのだこの記憶は。

 夜凪(よなぎ)叶向(かなた)が生まれて十七年。一日一度はこの頭痛が襲ってくる。


 その時だけに見る特殊な記憶がある。

 現実とは全く思えない世界で、世界が崩れていくような様子、会ったこともないのに見たことがある気がする人物などなどだ。


「あぁっ……うっ……」


 空間を割りながら戦っている場面が、目の前で起きているかのように鮮明に流れてくる。


「なんなんだよこの記憶は……」


 すぐに引く痛みではない。この状態に陥ると、一時間は痛みで動けなくなってしまう。


「うっ……」


 ――そして、夜凪叶向の意識は遠くに落ちた。

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