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第四十七話 変化

二本目の投稿です

 気が付くとオレは草むらで俯せになった状態で眠っていた。

 ヤッべぇな。またダンジョンの中で眠っていたのか? 今度も五体満足のようだからいいけど魔物からしたら格好の獲物だったろうし、今度からダンジョンコアを壊す機会があっても仲間がいないと危険か?


 なんて思いながら体を起こすと


「あ、起きましたかの?」


 目の前に金色の獅子がいた。





















 死んだッ!


 一瞬で体中から冷や汗が出て、死を覚悟した。

 だが目の前の獅子の言葉の意味と何よりその声から理解した。コイツは


「レオルド、か?」

「はい。そうですぞ」

 オレの愛用の戦斧だった



「あれ? なんか変わってない?」

 あれからライオンの姿だったレオルドが一声吠えるとその姿を戦斧に変えた。

 変えたんだがその姿が今までのレオルドと違う気がする。

 具体的には全体的に多少大きくなり、重くなった。刃の部分に炎や風や岩石を思わせるような装飾が付かされている。さらに斧刃そのものもより分厚く鋭くなっている。

 これは一体…?



黄金獅子神の極戦斧(レオルド・アーバリン)』・・・夢幻級装備品。獅子神の大戦斧(レオルド・アーバリン)がダンジョンコアの破壊、及び使用者の過剰魔力気力供給、そして魔王討伐によって変化した戦斧。獣系の魔物と対峙したとき魔物のステータスを半減にし、使用者のステータスに最大限の補正をかける。変化前以上に気力と魔力を蓄積可能。刃が全損しても戦斧の一部が残ってさえいれば蓄積した気力、魔力を消費して修復が可能。斬撃系闘技と打撃系闘技を発動させる際に消費する気力を半減し、威力に大幅な補正をかける。戦斧に封じ込められたレオルド・アーバリンの意識はいまだ健在であり、戦斧を変化させ本来の姿を(かたど)ることが可能



 え

 えぇ…

「なにこれ?」

『どうやら進化したようですぞ』


 オレが困惑しているのをよそにレオルドはまるで人ごとのようにのんきに言っている。

 お前の事なんだよと軽く小突きながら改めて全体に観察する。


 進化と言っていたがやはり前までとは別物になっているのか握り心地も違う。それと今気づいたがどうやら柄の部分にも水を思わせる装飾があった。柄そのものも今まっでより太くなっているし、頑丈そうだから試しにふるってみることにした。


 闘技も使わないただの素振り。

 練習の基本中の基本であり、決しておろそかにはできないことだ。だからこそこういった変化を知るには適している。


 そう思ってやってみたんだが


「ヤッベェな。こりゃ…」


 唖然とするような、うれしいような複雑な気持ちだ。


 まずは風切り音が違う。

 周囲の空気すべてをも刃にしたかのような鋭さを持ち、その分厚さからなる頑丈さでオレがどんなに無茶に振り回しても全く動じない。

 凄まじいの一言に尽きるが正直に言えば今のオレに力量に対してレオルドがすごすぎる。まったくと言っていいほど釣り合っていない。

 だが

 いや、だからこそ燃える…ッ!


「いつか必ず、お前の本当の主人になって見せる」

 レオルドに何よりもオレ自身に誓うように言う。


『あぁ、楽しみにしておりますぞ』

 嬉しそうなレオルドの声を聞きながら気が済むまで素振りを続けた。





















 あれから素振りを何度も続けたがそもそもここが危険なダンジョン内であることを思い出して慌てて素振りをやめた。

 そして改めて周囲の状況を確認にしていると


「ダンジョン、…ダンジョン……?」

『違うようですな』


 そう。違う

 見た目そのものは今までと変わりがない。

 オレがオークデュークやオーガパラディンにゴブリンウォーロードにコボルトブレイブと戦って、そのまま獣魔王との闘争を繰り広げたその場所にあった樹木も岩石も草花もある。

 なんならこれまでの闘争に砕かれたり、踏み荒らされたり、へし折られた痕跡がそのまま残っている。


 だが違う。

 まず空気が違う。こちらの命を狙う魔物があたり一帯にいないのかこの場にいるだけで肌を刺すような殺気と敵意がない。そのおかげか呼吸のたびに鼻を通り抜ける匂いも草花や樹木に土の香りだけだ。こちらを殺すための罠が放つ臭いでも逆に気付かれることを避けるために消臭された不自然さもない。ただただ自然のありのままの匂いだ。

 もしかしてこれが…


『その通りですぞ主殿』

 オレの考えを肯定するレオルド


『間違いなくここいら一体の森は「解放」されておりますぞ』


「……イヨッシャァアアアアアアアアァアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!」


 腕を大きく突き上げて大声で喜びを表現するオレ。

 ついに、ついにできた

 ダンジョンの「解放」。ダンジョンコアを破壊することでその土地をダンジョンではない普通に土地にする

 これがやりたかったんだッ!


 安心して気が抜けたのか膝から崩れ落ちて大の字に寝転がる。

 成し遂げた達成感に酔いしれながら自分で文字通りに勝ち取った土地の感触を堪能していく。リナと会えばすぐにでもカウリア族のみんなに渡すつもりの土地だがいざこうして手に入れてみると名残惜しさも感じる。

 いや、渡すんだけどこうやって堪能するくらいはしてもいいはずだ。うん





















 そうして目一杯に空気や達成感を堪能しているとやがて草むらをかき分けて何かが出てくるのを感じて慌てて臨戦態勢を整えるがそれよりも早く


『やれやれ無粋な奴じゃのう」


 一瞬で斧から獅子の姿に変わったレオルドに蹂躙された。声から察するにオーク系か? オレはレオルドに瞬殺されたであろう魔物について考えつつ予備武器を構えることにした。



 まぁ、あの後すぐにレオルドが戻ってきた。案の定オーク系の魔物だったようでレオルドが持ってきた死体を収納しつつ再び斧に戻ったレオルドを装備して自身の現状を調べることにした。

 さてさて、どう変わったのかな?



《松田太一》種族:超人類 性別:男 職業:狂戦士(バーサーカー)・斧聖・魔王殺しの英雄・秘宝の守護者・魔術師・魔砲撃士・付与術士(エンチャンター)鎧格闘術士(アーマドレスラー)・拳豪・戦略家(ストラテジスト) 年齢:17歳

 レベル:80

 魔力:1079200

 攻撃力:1558300

 魔攻撃:890500

 防御力:1457500

 魔防御:1263300

 敏捷:1335300

 運:500

《装備》黄金獅子神の極戦斧(レオルド・アーバリン) 黒魔銀の剣鉈 闘魔の籠手 アダマンタイトラウンジシールド・改 黒龍戦鎧・一式 空王の脚鎧 守護と癒しの肌着 守護と癒しのズボン 闘魔のベルト 上質な下着 風のイヤリング 身代わりの首飾り

《魔法》土属性魔法:(きわみ) 火属性魔法:(きわみ) 水属性魔法:(きわみ) 無属性魔法:上級 風属性魔法:中級 氷属性魔法:初級 光属性魔法:初級

《魔術》土属性魔術:中級 火属性魔術:初級 水属性魔術:初級

《スキル》斧術:(きわみ) 戦斧術:最上級 長柄術:最上級 体術:上級 剣術:中級 槍術:中級 盾術:上級 鎧術:中級 瞑想 索敵 気配探知 潜伏 気配隠遁 魔力操作 気力操作 最上級鑑定 超感覚 詠唱破棄 高速詠唱 並列詠唱 無詠唱(土属性・火属性・水属性限定) 威圧咆哮(オーバーハウル) 超集中 俯瞰の目 粉砕 激振 連閃斬 狂化(バーサク) 思考超加速 限界突破 痛覚鈍化 魔力回復促進 気力回復促進 魔闘法 気功法 竜力 一騎駆け 一騎打ち 付与(エンチャント)

《流派》ゼオゲンダー流戦斧術:免許皆伝

《ユニークスキル》健康体 生存本能 大地の息吹 浄火(じょうか)の導き 蒼純(そうじゅん)の鼓舞 ストレージ

《称号》絶望を砕く者 限界を超えし者 豪運の持ち主 斧神(おのかみ) 修行者 求道者 魔物殺し 竜殺し 悪魔殺し 魔王殺し 生ける者(ライバー) 大地に愛されし者 炎に愛されし者 水に愛されし者



 あぁ、なんかいろいろ変わってる。

 ざっと見たところステータスの数値が馬鹿みたいに増えていて職業とスキルが多少増えたな。あと称号も変わった部分がある。

 さて、どう変わってるんだ?



『斧聖』・・・斧の扱いに精通し、その頂に至らんと修練を積み続ける者のみが()ける職業(ジョブ)。習得したあらゆる斧系統の闘技をすべての斧に使用可能。あらゆる武器の斬撃系闘技をも斧装備時に使用可能にし、発動させる闘技に消費される気力を一律半減させ、威力に大幅補正をかける。



『魔王殺しの英雄』・・・魔物を統べる者として生み出された存在。この世の生けとし生けるものすべてに災いをもたらし、この世そのものに仇をなす者を打ち取った戦士のみが()ける職業(ジョブ)。あらゆる戦士関連の職業(ジョブ)、スキルの習得の条件が緩和され、特にこれまで習得してきた職業を同系統の職業を習得する際の条件が特に緩和される。習得者と相対した魔物のステータスにレベルに応じた弱体化補正をかけ、習得者のステータスに補正をかける。



 これが今回習得できた職業。

 斧に関する職業と魔王、獣魔王を打倒したことを証明する証となる職業だ。早速先輩との稽古の結果が形になって表れたのがうれしい。


 まずは『斧聖』の職業だが要するに『斧豪』の上位職業だな。『斧豪』の時よりも使える闘技の数が増えて威力も増しているということなのだろう。闘技は上級になれば武器専用に分かれていく。例えば初級闘技である『唐竹割(からたけわり)』は斧はもちろん剣でも刀でも薙刀でもナイフでも使用はできる。だが獣魔王との闘争で使った『丘割(おかわり)』は斧でしか使うことができない。

 そのように本来であればその武器専用の闘技でもオレの場合は斧に使うことができる。それも元来の斧闘技と同様に消費気力を半減させながら威力が上がった状態で、だ

 ホントに選択肢が増えるし、その場面に最適な闘技を放てるようになるにはそれ相応の経験と実験が必要になっていくだろう。

 今後とも頑張らなくては…


 次に『魔王殺しの英雄』。これはオレが獣魔王を打ち取れた証であり、この世界に流れるアルファメスを正常にするために成し遂げた証拠の一つ。

 そう思うと胸が熱くなり、充実感と達成感がにじみ出てくる…ッ!

 しかもただそれだけではなくその効果も有用。要するに戦士関連。前衛の職業が習得しやすくなった。

 前衛と一言に行っても攻撃メインや防御メインに回復メインや索敵や潜伏メインなどなど数多くの選択肢があり、それぞれの良さがある。

 例えば攻撃メインであればステータスの数値的にもスキルの効果的にももう十分なほどだがオレはまだまだ防御メインが不足してるように見える。盾関連や鎧関連の職業が習得しやすくなったのであればその不足した防御面も補えるし、防御以上に不足してるであろう速度関連も補えるようになる。

 さらにこれから相対する魔物に弱体化。ゲームで言うところのデバフをかけられるようになるのだからありがたい。これで魔物を弱らせた状態で苦手部分を補えるような職業を習得できるように立ち回れるようにすればより簡単に習得できる。オレのステータスに補正をかけてくれるのもありがたい。


 そしてここまでは今回習得した職業。



『秘宝の守護者』・・・ダンジョンの奥地、人々が安易に行くことができない秘境の奥地、朽ち果てた古代遺跡の奥底で眠り、陽の光も浴びぬまま歴史の闇へと葬られてきた財宝を見つけ出し、その管理をするものが()ける職業(ジョブ)。管理所有している秘宝財宝の数と質に合わせて習得者のステータスに補正をかける。



『魔術師』・・・魔法を修め、(ことわり)を知り、魔術へと至ったものが()ける職業(ジョブ)。魔法の習得に補正がかかり、魔術の習得条件が若干緩和される。レベルアップに際して魔力、真攻撃のステータスに若干の成長補正あり



『魔砲撃士』・・・たった一つの魔法であまたの敵を屠り、遠距離から一方的に敵を打倒してきた魔法使いが()ける職業(ジョブ)。発動させる魔法、魔術の威力に補正をかける。狙う対象との距離が開いていればいるほど威力に高補正がかかる。



付与術士(エンチャンター)』・・・魔法の可能性を広げ、本来の用途とは違う使用法を編み出したものが()ける職業(ジョブ)。本来であれば敵に放つ攻撃魔法を強化魔法と同様に自身に付与することができる。魔法の属性や威力に応じて身体能力の向上にステータスの攻撃力、防御力、敏捷性などの超大幅補正などなどの様々な恩恵を与えることができる。



 こっちはこれまで習得はしていたがこれまで詳しく鑑定してなかった分だ。

 魔術師と魔砲撃師は後衛の職業で秘宝の守護者は一種の強化(バフ)みたいなもんか? 他の職業と違って直接戦闘に関係のある能力があるわけでもない。ただ習得者(オレ)のステータスを強化してくれるだけの効果。もちろんありがたい効果ではある。という過去の鑑定結果から見るに運のステータスも向上してるのか?

「何気にめったに伸びない運のステータスが向上するのは珍しい。…のかな?」

 それ込みでもちょっと微妙だと思うがな。


 魔術師は魔法使いが変化した職業。オレが魔術を習得してから変化した職業。鑑定結果から見ても後衛向きの能力。まだまだ直接戦闘能力こそは低いもののこれから魔法や魔術に精通していけばここからさらに戦闘特化の魔法職を習得できるかもしれない。


 魔砲撃師は遠距離専用の職業。オレが遠距離での攻撃手段に魔法を多用しているせいか習得できた職業。接近戦でも魔法は使うが遠距離であればあるほど遠慮もなく高威力の魔法や魔術も使えるからそうしてるんだがその時の威力がさらに上がるようだ。確かに振り返ると習得前と習得後では距離に応じて威力に差が産まれていた。今後もこの職業には世話になることだろう。


 そして付与術士(エンチャンター)。これはオレがこれまで必死に制御し続けてきた魔法のコントロールが形になった職業。本来であれば強化魔法や弱体化魔法以外は付与することができない。だがオレは魔法を精密に、ち密にコントロールすることで本来ならば放つだけの攻撃魔法を武器に付与することに成功していた。

 それはとんでもなく骨の折れる苦行であり、一歩でも制御をミスれば武器を失うどころかオレの身もタダでは済まないことになりかねない。そんな荒業だった。

 だがそんなリスクに見合うリターンはあった。本来の強化魔法であれば術者の身を守るために割かれていたであろうリソースもすべてを攻撃に回すことができたので一撃の威力がとんでもなく高く、普通の強化魔法ではあの火力は出せなかった。

 だからここぞというときに切り札として使っていた。でも…


「そこまで変わってたか…?」


 この職業を習得してからも付与はしていたが別にそこまで劇的に変わった印象もなかったような…? いや、楽にはなったと思う。思うけどあくまで多少程度でありそこまで劇的に変わったようには感じなかったのだが…


「まぁ、次でわかるか」



付与(エンチャント)』・・・本来であれば敵に放つ攻撃魔法や防御魔法を強化魔法と同様に自身に付与することができるスキル。使用する魔法によってスキル使用者のステータスや武具に様々な恩恵を与え、攻撃や防御に様々な補正を発生させる。



 このスキル。

 今回習得したスキルだがこれでようやく付与が簡単になるのか?


「試すか。『フレアブラスト』。それから【剛力断】ッ!」

 火属性魔法をレオルドに纏わせて闘技を放つ。

 そしてそのあまりの簡単さに驚かされた。これまでの精密さがウソのような簡単さでできた。あれだけ神経を使っていた制御や維持も今では特に意識することなく安定させることができてる。

 威力はさほど上がってはいないが今まで切り札としか使えなかった技が使いやすくなったのはありがたいな


 そして次は



『流派』・・・戦いの中で定まっていく「定石」や「基盤」などといった直接「技」とは言えないながらも闘争の場において重要なことを教えるためのもの。一定以上にその道に精通し、いくつもの発見や定石に基盤をはじめ、「奥義」と呼べる「技」を開眼したものが開ける項目。流派に所属したばかりの「弟子下積み」であれば流派関連のスキル習得の条件が若干緩和される。修練を積み地位を上げるほどに様々な恩恵があり、流派を開いた「開祖」であればそれらの恩恵をすべて最大限得られる。



『ゼオゲンダー流戦斧術』・・・かつて斧を主力武器(メインウェポン)に冒険者の最高ランクであるSSランクに到達し、国を救う活躍をして見せた伝説の冒険者『ゼオ・ゲンダー』が開いた流派。その一撃は山を、そして雲すらも切って見せたという伝説があるが真偽のほどは定かではない。



『免許皆伝』・・・流派の熟練度を表す。弟子下積みから始まり、師範へと至り、さらなる修練と研鑽の末に到達できる領域。流派を開いた「開祖」や今現在の最高権力者である「家元」に次ぐ地位におり、自ら弟子を取り、道場を開くなどその流派をさらに広める役割を担う。



 流派に関する鑑定結果。

 ある意味今回のメインと言っていいな。

 まずは流派。


「いきなり項目が増えていたから何事かと思っていたが…」


 もしかしてあの時に先輩が教えてくれていたのが流派だったのか? 特にこれと言って教わった。勉強した。という認識はない。ただただ稽古をつけてもらった。それくらいの感覚だったのだがな…

 なんというかこう…

 流派とか奥義とかって論理的とまではいかなくともこういう技でこんな場面で使うと効果的くらいは口頭で教わると思うんだが一切そんなことはなく、ただただひたすらに実践稽古でひたすら先輩と立ち会っていた。

 だからいまいち流派を教わったという認識は薄いんだがそれでいいのか? しかも免許皆伝だぞ? なんかよくわからないがよく格闘漫画とかで出てくるような言葉だが鑑定結果から見てもすごいことのように思うがそんなもんをただ実践稽古をつけてもらっただけで得てもいいのか?


「まぁ、役に立つのなら何でもいいか」

 結局そんな結論しか出せないしな。



 次にゼオゲンダー流戦斧術。このゼオゲンダーってもしかしてこの流派を開いた開祖とか言うやつの名前かと思っていたが違ったらしい。

 いや、待てよ…?


「ゼオ・ゲンダー。ゼオゲンダー。せおげんだ…。瀬尾元太」

 もしかして先輩の名前って…


「今更だけど…」

 名前、聞いとけばよかったな…

 まぁ、先輩も別に名乗るつもりもなかったのだろう。名乗ろうと思えば名乗る機会はいくつかあったのだから

 そうしなかったところを見るにするつもりがなかったのだろう。

 そう思うと少し寂しいと思うが先輩とはあの時だけの間柄。これから先の仕事に必要になるであろう事柄を教えてもらっただけの関係であり、別にそれ以外の関係がない。

 日本で仕事してた時にもあった。希薄で数日もすれば顔も忘れるような関係。

 先輩ともそうだった。ただそれだけの事

 さみしく悲しいことではあるが


「割り切るしかないか」

 日本でもやってきたことだ。



浄火(じょうか)の導き』・・・火焔の深淵を体験し、精霊と触れ合えたものが取得できるユニークスキル。取得者の肉体を若返らせ、より強くなるために作り変える。その際に取得者の肉体に火焔の文様を刻み、不浄なものから守る鎧を授ける。精霊とよりつながるための目印であり、刻まれた者により強い進化を促す



蒼純(そうじゅん)の鼓舞』・・・御水の深淵を体験し、精霊と触れ合えたものが取得できるユニークスキル。取得者の肉体を若返らせ、より強くなるために作り変える。その際に取得者の肉体に御水の文様を刻み、不浄なものから守る鎧を授ける。精霊とよりつながるための目印であり、刻まれた者により強い進化を促す



 気を取り直してユニークスキル。

 大地の息吹はずいぶん前に鑑定してたけど残りの二つはまだだったからついでに表示。

 まぁ予想通り大地の息吹とほぼ同じ。文様を刻むというのは土属性の場合だと肌が小麦色になり、火属性だったら髪が赤くなり、水属性だったら瞳の色が蒼くなった。

 肌が鎧だというのはわかるが髪や瞳が鎧というのはおかしな話だと思うが鑑定結果にそう記されているし、何より強くなったことが間違いないので問題ない。

 あ、髪と言えば


「少し伸びたか?」

 日本にいたときは邪魔だから短髪にしていたがこの世界では伸ばしっぱなしだった。ある程度伸びたらそこからさらには伸びにくくなっていたがいい加減切ってもいいかもな。

 気分転換にはなる。

 そして



斧神(おのかみ)』・・・斧の扱いを極め、神の領域へと踏み入らんとするものに贈られる称号。斧の奥義に至り、そこから更なる高みへと到達することで体得できる「神技」を獲得できる。とされているがこの称号を会得できた人物が数える程度しかいないので詳細は不明。



 これが最後。

 今回得られた称号。斧関連で得られる称号で最上級らしい称号。


神技(かみわざ)ってなんだ…?」


 闘技とは違うのか? 違うとして一体何が違うんだ?

 謎だ…

2026年も投稿続けていくつもりですので応援のほどよろしくお願いいたします。

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