第一話:異世界に召喚されました
異世界無双コメディとか言ってますけど、たまに鬱・トラウマ・退場が出てきます
その分、ざまぁも用意されておりますのでぜひ、お楽しみください
コンビニから出てきた男、七転やおきはいつもと変わらぬ日常に退屈していた。ゲームは秒で飽きてしまうし、本なんて読む気にもならない。ただ、一つ夢中になれたのは『四字熟語』を覚えることだった。鏡花水月、花鳥風月、一石二鳥、自画自賛、唯我独尊、森羅万象…様々な四字熟語をやおきは知っていた。
「家に帰ったら…寝るか」
やおきのルーティーンは大体、勉強→寝る→コンビニ→食べる→寝る→勉強→コンビニ→食べる→勉強×2時間→コンビニ→食べる→寝る、である。
「あー、マジ暇だわ。暇すぎて滅!だわ」
と次の瞬間。やおきの足元に水色に輝く魔法陣が現れた。そして、その魔法陣はやおきの体をズルズルと飲み込んでいく。
「うわああああっ!?」
そして、やおきが目を開けると…そこに広がっていたのはカラフルなビルのような建物、そして頭がトカゲの人間、極めつけには外にドラゴンまでいる世界だった。
「ここはまさか、異世界…!?ていうことは!異世界召喚って事かーーーーーーッ!!?」
異世界の街にやおきの声が響き渡る。はたから見れば、完全な変質者である。
「こ、この人が伝説の勇者…?」
凛としてどこか落ち着く声が聞こえた。やおきは声が聞こえた方を振り返る。そこには青髪のショートヘアーの超絶美少女が立っていた。
「え?今、伝説の勇者って言った?てことは俺、伝説の勇者?」
「あ、まあ、はいそうです。王国に伝わる『伝説の勇者を呼び出す呪文』を唱えたら、あなたが出てきたわけです」
「しゃあああああ!勝ち確ルート来たぁ!」
この男、完全に調子に乗っている。
「あ、私の名前はルーチェです。よろしくお願いします」
「おう!よろしくな、ルーチェ!」
やおきは手を前に差し出す。
「はい、よろしくお願いします!」
ルーチェはやおきの手をギュッと握った。彼女の手はとても暖かかった。
「ではこちらの水晶玉に手をかざして下さい!ステータスが表示されます!」
「王道展開だな…これでいいか?」
そして、水晶玉に出てきたステータスは…
名前:ナナコロビ・ヤオキ。
種族:人間
能力:四字熟語
「よ、四字熟語?」
「よじじゅくご?魔法か何かですか?」
「ん~…まあ、近いかな?」
全然そんなことはない。四字熟語とは、漢字を四つ並べた熟語のことである。ただ並べただけではなく、それぞれに意味がある。
「ていうか、能力が四字熟語ってどういう事だよ!意味わかんねえよ!国語の勉強でもしてろってか!?」
「わ、私もよくわかりません…というか、ナナコロビ・ヤオキさん…ですっけ?変わったお名前ですね」
「まあ、ここではそうだな。ヤオキって呼んでくれ!」
そんな他愛のない会話をしていた時だった。
「うわぁぁ!魔物だ!魔物がいるぞ!」
外で魔物が出たようだ。
「ヤオキさん!ここは私が…」
「いいや、俺が行く。能力を試してみたいんだ」
そう言い、やおきは路地裏を出た。そして、魔物が出た現場へと向かった。
「お前が例の魔物だな…」
そこにいたのは一人の男性と原点竜『アポカリプス』だった。
「いや、急に規格外すぎだろ!?四字熟語でどう倒せ…ハッ!」
やおきは閃いた。そして、強そうな四字熟語を一つ選び、言った。
「鏡花水月!」
説明しよう。鏡花水月とは、目に見えても手に取ることができないもののたとえである。アニメや漫画などの技名でもよく使われる四字熟語である。有名なのはBLEACHの『一体いつからーー鏡花水月を使っていないと錯覚していた?」というセリフである。
すると、やおきの残像が10人ほど現れた。
「おお!これこそまさに鏡花水月だ!じゃあ次は…雲散霧消!」
説明しよう。雲散霧消とは、雲や霧が消えるように、跡形もなく消えてなくなる事である。
そして、次の瞬間。アポカリプスは跡形もなく、消えた。文字通り、消えたのだ。
「こ、これは…チートだぁぁぁ!チート能力だぁぁぁ!」
完全に浮かれているやおきなのだった…
最後までお読みいただきありがとうございます!
四字熟語で戦うという前代未聞(これも四字熟語)のストーリーを楽しんでいただけたらなと思っています
「自分ならこの四字熟語をこう使わせる!」「やおき、強すぎw」など、感想やレビューもお待ちしてます!
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