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日々原高校ゲーム部  作者: 名波 和輝
011 日常(2041/07)
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89/92

011-004 僕、ちょっと強いかも


 うん。僕、ちょっと強いかも。


 今日の分の勉強もそこそこに、僕はバトロワを始めていた。


 その練習内容は、1人でランクマッチに潜ると言うものだ。


 僕のランクは既にマスター。


 ここで、問題なくRP(ランクポイント)が盛れるようなら、ソロマスも目指せる実力と言うことだ。


 結果として、僕は問題なくポイントを盛れていた。


 これがどれほどすごいことなのかと言えば、少なくともyou先輩よりすごいと言うことだ。


 だから、僕、ちょっと強いかも、ってこと。


 フルパではなく、ソロでランクを回す上で、ポイントを盛るためには、必要な要素がある。


 バランサーになるか、キングになるかだ。


 サッカーで例えよう。


 FW(フォワード)しかいないチームでは、勝てない。


 11人全員がFW。それは攻めにおいては強いかも知れないが、守りはからっきし。だから、勝てない。それをチームとは呼べない。


 FWがいて、MF(ミッドフィルダー)、DF(ディフェンダー)、GK(ゴールキーパー)がいる。


 それがチームと言うものだ。


 フルパでランクマッチに潜れば、予(あらかじ)め役割を決めて戦いに挑むことができる。


 しかし、ソロランクは完全にランダムにメンバーが選定される。


 だから、サッカーで例えるなら、全員FWってこともあれば、全員GKってこともある。もちろん、FW、MF、DF、GKとバランス良く選定されることもある。


 それがランダムである以上、バランスが悪くチームが組まれることの方が多い。


 ともかく、チームに偏りがあろうとも、なかろうとも、一定以上勝ち続けなければ、ランクポイントは盛れない。


 そんな条件の中でどうすれば勝てるか?


 1つは、バランサーになること。


 GKがいないチームなら、自分がGKになる。自分以外がFWのチームなら、自分がMF、DF、GKになる。


 そのようにチームを成り立たせる存在がバランサーだ。


 そうやってソロランクを戦っているのが、Tomo先輩だ。


 Tomo先輩のサポート力は凄まじい。


 その力を持ってすれば、チームの穴を補ってバランスを取ることができる。


 そして、もう1つは、キングになることだ。


 バランサーのように自分がチームのために適応することの逆。


 自分以外をチームに適応させる戦い方だ。


 しかし、自分を変えることは簡単でも、他人を変えることは難しい。


 他人を変えるためには、他人を変えられるだけの力が必要だ。


 自分の力を誇示して、メンバーを屈服させ、変えさせる。それだけの力が。


 そして、それだけの力が、今の僕にはあった。


 戦場に散らばる凡(あら)ゆる情報を把握する目、それらの情報を上手く活用する脳。


 様々なコーチング動画で、汎用的な技能を培っていた僕には、それらがあった。


 だから、VC(ボイスチャット)やピンを使って、味方に指示を出して、ポイントを盛り続けた。


 もちろん、その指示に味方が従うに足るだけの実力も見せ付けた。


 そうやって、僕はソロランクを勝ち進んだのだった。

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