011-002 目がキマってて怖い…
7月某日。部室にて。
「そう言えば、そろそろ期末テストだね。準備は進めているかな?」
Tomo先輩が僕にそう問う。
「まだですけど、この間の二の舞だけは嫌なので、早めに取り掛かろうと思ってます!」
「良い心がけだね。だけど、私としては普段からしっかりと勉強しておいて欲しいかな」
「それが理想なのは僕もわかってはいるんですけど、どうしてもやる気になれなくて…。でも、今回のプランは完璧ですよ!前回みたいに一夜漬けにはなりません!」
「それは良かった。ちなみに、そのプランと言うものを教えてもらえるかな?」
「まずですね、you先輩にヤマを張ってもらいます」
「ん?オレ?MoMoちゃんにオレがテストに出るであろう箇所を教えるってことか?」
「はい、そうです!お願いします!」
「だが断る」
「えっ…」
絶句する僕。
「この猿子優が最も好きなことの1つは、当たり前に力を貸してもらえると思っている奴に『NO』と断ってやることだ…」
「でもでも、中間テストが終わった後に、『手を貸しても良い』って!」
「それはMoMoちゃんがどうしてもって言うならな。だが、こうして、打算的にオレの力を借りようとしている状況は、本当にどうしてもかい?」
「ッ!」
「ね?」
殴りたい。この笑顔。
「ど、どうすれば…、力を貸してくれますか?ここで、you先輩が力を貸してくれないと、僕の完璧な計画が崩れるんです!」
「ん〜、そ〜だなぁ。なら、可愛いショタっぽくお願いしてみな。オレが満足したら、手を貸してやるよ」
ぐっ。嫌だ。嫌だ、けど、背に腹はかえられない!
「『お姉ちゃん。テストに何処が出るか、教えて❤︎』」
「かはっ!良いね。致命傷だぜ。『お姉ちゃん』を『優ねぇ』に変えてもう1回」
「『優ねぇ。テストに何処が出るか、教えて❤︎』」
「ぐはっ!良い感じにムラムラさせてくれるじゃあねぇか!良いぜ!お姉さんが手取り足取り教えてやるぜぇ!」
目がキマってて怖い…。
けれども、僕はyou先輩にヤマを張ってもらったのだった。




