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枯れゆく世界と旅立つ少女  作者: 帆立
また会うその時まで
26/31

また会うその時まで:4-5

 ミアは服の裾をつかんだかと思うと、一気に服をまくり上げた。

 彼女の素肌がさらされる。

 エリオが目をまんまるにする。


「ミ、ミアさま!」

「だってぐしょぐしょで気持ち悪いんだもん」


 ミアとエリオの髪や服の端から水がしたたり落ちている。

 屋敷のメイドがタオルを持ってきてミアの頭を拭いてくれた。

 肌に張り付いた服をてこずりながら脱いで下着姿になったミアは、タオルで自分の身体を拭いた。


「エリオ。お風呂に入るわよ」

「はい。どうぞお先にお入りください」

「なに言ってるのよ。エリオもいっしょに入るわよ」

「それはしかし……」


 拒否しようとしたが、ミアに手をつかまれてむりやり風呂に連れていかれた。

 下着を脱いで全裸になるミア。

 エリオはなるべく彼女を見ないようにして、自分の服を脱いだ。


「わあー」


 ミアが声を上げる。


「エリオって、やせてるように見えて結構がっしりしてるのね」

「きょっ、恐縮です……」

「さわっていい?」

「そ、それはご遠慮ください」


 裸同士だというのにまったく恥じらいのないミア。

 エリオの身体をじろじろと見てくる。

 エリオはたじたじだった。


 風呂場に入る。

 風呂場は白い湯気が立ち込めていて視界が悪い。

 ミアがぺたんと座る。


「エリオ。背中流して」

「か、かしこまりました……」


 タオルを濡らして石鹸で泡立てる。

 髪を上でまとめたミアは、真っ白できれいな背中があらわになっている。

 エリオは息をのむ。


 少しためらったが、エリオはもうどうにでもなれと、泡のたっぷりついたタオルで彼女の背中をこすった。


「きゃははっ。くすぐったいっ」

「す、すみません!」

「いいよ。続けて」


 幼い少女のむじゃきなしぐさにエリオは惑わされてしまう。

 まだ湯船にも使っていないのにのぼせてしまっていた。

 結局、彼女の身体をまんべんなく洗ってしまったが、頭がぼうっとしていたエリオはその記憶がほとんどなかった。


「次はわたしがエリオを洗ってあげる」

「は、はい」


 ミアが石鹸で泡立てたタオルで背中をこする。

 少女の弱い力でこすられるのがちょうどよく気持ちがいい。


「エリオの背中、おっきいね。頼もしいよ」

「あ、ありがとうございます……」

「この背中がわたしを守ってくれてたんだね」

「……はい」


 背中にお湯をかけられて泡を洗い流される。


「次は前向いて」

「えっ!?」

「前も洗ってあげるから」

「後は自分で洗います!」

「遠慮しないで」

「とにかく、ここまでで結構です!」

「エリオって恥ずかしがりやなんだね」

「そ、そうなんです。実は……」


 さすがにこれ以上はいけないとエリオは断固として断った。

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