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男の子なのになぜか聖女と呼ばれてます...  作者: レーヴェ
5.学園生活
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閑話 裕治のラボ

 地下への入り口を見つけ一同は、地下への階段を降って行った。



「この館どんだけ魔改造されてるんだよ」

「まぁ、あのUZだし、こんな仕掛け探せばもっとありそうだね。少しワクワクしてきたよ!!」

 ジェフは、足取りが軽いのか暗い階段をどんどん降りていく。


「あれが、アメリカ人のリアクションなのか...」

「まぁ、理解できないことはないだろう。まるで大人が本気を出した秘密基地のようだしな」

 暫く、階段を降りて行くと先に行っていたジェフが立ち止まっていた。


「ジェフ?何かあったの?」

 三由梨がジェフに尋ねるがジェフは、無言で立っているだけだった。


「とりあえず行ってみるか?」

「そうだね。とりあえず行ってみよ」

 一同は、とりあえずジェフがいる平らな場所に降りていく。


「え?行き止まり?」

 階段を降りてきたその先にあったのは壁だった。


「そんなわけない。どこかにきっと何か...」

「侵入者達ヨ、今スグニ、私達ノ愛ノ巣カラ出テ行キナサイ」

 突然の女性の音声が聞こえて来る。


「は?愛の...なんて?」

「愛ノ巣デス」

 いやそこじゃないと思わず言ってしまいそうなる。


「私達は、裕治の友達です。当の本人は、もう亡くなったけどね」

「何ヲ言ッテルンデスカ?裕治様ハ、生キテオラレマスヨ」

「「「「え?」」」」

 一同は、そんな訳ないという反応を見せた。

 棺桶の中、最後の最後まで見送った人がいる訳がない。


「ア、ゴ主人様、関係者、開ケテモイイ...、ワカリマシタ」

 誰かと会話をしているかのように女性の音声は、少し不満そう言いながらも扉が開いていく。


「開いた。というか裕治が生きてるの?」

「とりあえず、入って見ようよ♪」

 由香がノリノリで扉に入って行く。


「真っ暗だな」

「うるさい方ですね。後で電気を点けますよ。少し待っていて下さい」

 先ほどの片言が嘘のようにすらすらと女性の音声が聞こえてくる。


 彼女の発言から五分後、端の方から段々明るく電気が点いていく。


「これは、なんて言うかTHE・ラボ感が凄い」

「でしょ、まぁ、半分趣味で作ったからねぇ」

 聴き覚えがある声に一同は、思わず声がした方に振り向く。


「やぁ、お久しぶり。地獄の底から蘇って来ました」

 モニターに映った裕治の姿がそこにはあった。


「裕治なのか?」

「まぁ、正確には裕治の記憶で作った人工知能だけどね」

「人工知能?」

 まるでSF映画を見ているかのように、今、目の前にある光景が信じられなかった。


「まぁ、驚くのも無理ないかな。信じられないかもしれないが、作れたんだから現実を受け入れてくれよ」

 よっぽど反応が面白いのか笑いながら裕治は、答えた。


「ちゃんと本人かどうか少し質問したら信じてくれるかな?」

「それもそうだな。では、簡単な質問、俺の名前は?」

 稔からの簡単な質問、知ってて当然の質問を裕治(AI)に質問した。


「神城 稔だろ、何ならここに来た全員のフルネームで言ってやろうか?山岡 龍ヶ崎、小鳥遊 由香、ジェフ・ロビンソン、白鷺 三由栞。まぁ、このくらいは流石にね」

 質問をすらすらと答えていく裕治に対し、本人の記憶があることが決定的となってしまった。


「まぁ、死因はわからないけど、二次元として生きているって言っていいのかな?」

「どういう原理か分からないけど裕治本人で間違いなさそうだな」

 名前の他に何個か裕治に質問し、やっと本人と認めて貰った。


「まぁ、生きていると言っても過言ではないかな。まぁ、サポート役がいるから助かっているけどな」

「全くいつまで話しているんですか?」

 少し不満そうに女性の声が聞こえてくる。


 メイド姿、ピンク髪女性が頬を膨らませ、三由栞達を睨みつけてくる。


「何処かで聞き覚えがある声だと思ったら、動画配信者だった如月 シララ...」

「え、てことは本当にAIだったの?」

「え?だれ?知ってるの?」

 龍ヶ崎や由香が知っているように話す中、三由栞だけ彼女の存在を知らなかった。


「2ヵ月前から動画の更新は無く、失踪した者と思われていた動画配信者だ。登録者数50万越え、可愛い見た目とゲームの上手さからライブ配信では常に数万人が見ていたほどだ」

「稔は、なんでそんなに詳しいの?」

「ま、まぁ。見ていたからな」

 少し動揺しながらも乾は、誤魔化す。


「動画は、しばらくお休み。今はご主人様と過ごしてるんです」

 モニター越しでは、あるがシララは裕治に抱き着く。


「こら、シララやめてくれ」

「ふがふが」

 モニター越しでイチャイチャする二人を只傍観することしかできなかった。


「やめなさい」

 シララの頭に拳骨をする。


「あうっ」

「はぁ、はぁ」

 シララは、頭を押さえ、はしゃぎ過ぎたシララを止めた裕治は、すっかり疲れ切っていた。


「はぁ、なんでこんな性格になったんだろうか?」

「あんたが作ったんでしょう」

 三由栞が思わずツッコミをいれる。


「さて、UZ。こんな施設まで作って君は、まだ何をする気だったんだ?」

「そうだな。折角来てくれたことだし協力してもらおうかな?」

 悪戯をする子供ような笑顔を向けながら何をするのかを説明するのだった。


次回、新章です。

レオン君にまさかの...

どうなるかは乞うご期待

Twitter ID @Loewe0126

投稿日など報告しています。

DMで好きなキャラなど言ってくれたらそれを閑話で書こうかと思っています。

質問箱も用意しますので気軽に絡んでくれて結構です。

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