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さすらいの魔皇子2   作者: 黒田明人
中3 冬休み
33/119

33 丁半

 


 部屋で待っていると料理が運ばれてくる。

 なかなかに豪華な料理群にミツヤの視線は集中して……クククッ。


「美味そうだな」

「もう、食おうぜ」

「そうだな、よし、ジュースで乾杯だ」

「これ、甘酒だぜ」

「気が利いてんな」


 どぶろくみたいな感じで、実は甘酒か。

 あの仲居さんかな? アイディアは。

 これならミツヤも気分が出るだろうし、オレも問題無い。


「カンパーイ」

「カンパーイ」


(甘酒で乾杯やなんて、平和やね……まあ、未成年やからしゃあないやろ……けどもうじきお正月やし……そやね、けど、自分からジュースにしてくれやなんて 感心な子ォや……学費を自分で稼ぐとか、なかなかやれへんよね……ああ、えらいもんや)


 早めの夕食で時刻はまだ早い。

 寝る前の散歩と、2人してブラブラと街を歩く。


「ちょっと寒いな」

「湯冷めしそう? 」

「寝る前にまた入ろうぜ」

「そうだね」


 ふらふら歩いていると、それとなく誘導されるミツヤ。

 やっぱり、博打が好きなのかな、クククッ。


「どうする、コージ。少しだけならよ」

「旅だからな、少しぐらい」

「決まりやな」

「少しだけでも良いよな」

「かましまへん。うちは良心的やさかいな、100円からでもええで」

「じゃあそれで」


 既に気分はゲーセン感覚ってか。

 まあ、筋者の割には青っぽいオーラだし、特に問題はあるまい。


「毛返しのつぼってのがあってな、馬の尻尾の毛を使うんだってさ」

「へぇ、そうなのかよ」

「おまはん、変な事、言わんといてくれへんかな」

「ただの雑学だけど、気になる? 」

「うちは真っ当にやってんのや。そんなサマの話、困るさかいな」

「7」

「半だな、よし」

「グニの半」

「当たりだな」

「相変わらず凄ぇ勘だぜ」

「青山勘助、略してアオカン」

「あんさん、それ、止めといたほうがええで」

「くっくっくっ」

「ピンゾロ」

「おし、丁だな」

「ピンゾロの丁」

「あんさん、どないなってんねん」

「山本勘助、略してヤマカン」

「ほんまかいな」

「もうじき予想サイト立ち上げるから、そうなったら会員募集だね」

「お、オレ、その会員になるぜ」

「おう、当てて儲けてリッチになれ」

「おっしゃあ」

「ワイも頼もうかいの」

「名刺とかあるなら、立ち上げたら連絡するよ? 」

「そないね、ほな頼むわ。これや」

「うえっ」

「うほー、すげぇ」

「ただの肩書きや」

「んじゃ、預かります」

「なんぞ困ったら見せたらええ。素人さんのガードやったら問題あらへんでな」

「お願いします」

「心配いらへんさかいな」

「はい、ありがとうございます」


 筋者で青っぽいって本当に珍しくないかな。

 こいつとなら長い付き合いも可能かも知れん。


「情報料は純利の半分だけど良いかな」

「そらまた多いな」

「欲を出すと連絡が途切れる」

「調べてんのかいな」

「大体分かるよ、それも勘だけど」

「正直に払えばずっとやな」

「そゆこと」


 うん、そういう職業にしたほうが良いかも。

 直接購入とか、面倒だし。

 銀行振り込みにしてもらって、会員に振り込ませるのが楽だな。

 会員名簿が赤くなると退会とかさ、クククッ。

 なんかやれそうな気になってきたぞ。

暗示インプリント】使えば確実だけど、そこまでの事もあるまい。

 赤い奴には偽の予想で終わる話だ、クククッ。

 信じるも信じないも、こっちはどうせ予想だ。


 真っ赤な会員には、何かしら【転送カーゴマジック】してやるのもいいな。

 それが死体になるか拳銃になるか、気分次第だな。

 コップに入れたニトロ、【転送カーゴマジック】後、落下して爆発ってなりそうだな。

 手榴弾、ピンを抜いて【転送カーゴマジック】、5秒後に爆発ってか。


 そういやあったな、大量に。



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