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さすらいの魔皇子2   作者: 黒田明人
高1 2学期
115/119

115 追放

楽しかった学生生活……みんなで行った米国旅行……思い出に残った関西旅行……

  


 やはりタヌキだったらしい。


 それにしても、そうやって毎回言えば止まると思われているのは、やはり舐められているんだろうな。


 《ああもうしない。何もしない。全くしない……株から手を引くのじゃ……だからしないと言ってるだろ、しつこいな【切断スキルカット】》


(ううむ、通信切断とはの。いきなりやられると神経に響くのじゃがの。それにしても、妙に苛立っておるようじゃが、困ったのぅ)


 くそっ、もっと上が調整しやがったか。

 斉藤さん、フタの事を忘れてるぞ。

 もうダメだ、オレにはやってられん。

 こんな操り人形を強制するような世界、とっとと……待てよ。


 斉藤さんと言えば相当の熟練者だ。


 それに対する気付かれない調整とか、一体誰がやれる?

 それこそ、トップの奴かそれに準ずる……いや、もしかして、だとするとそう仕向けようと。

 つまり、オレ達が出るのを望んで……そうなのか? 

 なら、出る事で何かが始まるのか?


 だから早く出ろと催促? 


 なら出たほうが? 


 はぁぁ、推測だけじゃ動けんな。

 何か確証が1つ欲しいところだが。

 まあ、斉藤さんに対する調整で、その確証のようなものだが。

 せめて卒業ぐらいしたかったぜ。

 この未練も消せって事かよ。


 はぁぁ、どうすっかな。


 ああ、まあ、言わんとする事は分かるよ。

 こういうのがダメなのもよく分かっているとも。

 だが、オレはまだ良いとして、ミツヤはこの世界が最初だろ。

 だからせめて……一生とまでは言わなくても、高校生ぐらいは卒業させてやりたいと、なのにそれもダメなのかよ。


 文化祭前日、どうにもならない事態になった。


 どうやらオレのジオラマのモンスターが版権を侵しているとクレームが付き、賠償問題がどうのこうのってよ。

 誰が訴えたのかは知らんが部外者の入れない部室の中の、発表前のジオラマのモンスターが版権に関わると調査したと言うんだな。

 しかもだよ、斉藤さんは勝てないと言うんだよ。

 見てもないジオラマのモンスターなのに、どうして勝てないと思うんだ。

 しかもその賠償額がまたとんでもない額で、どうして兆の単位なんだよ。

 それもちょうど5つのネトギンと都市銀の残高を合わせた額とか、あり得ないだろ。


 3桁の兆の預金全てとか、もうね、これは早く出ろと言う催促にしか感じんよ。


 ひたすらの買物もやったし、そう言う事ならとっとと出るけどな、オレの身体とミツヤの身体は持って行けない予感だ。

 つまり偽者作って据えた後、オレ達は身体をしまって精神体で世界を出る必要がある訳だ。

 確かにミツヤの技能も上がりつつあるが、【転移ワールドアクセス】じゃなくて世界を出るとなると、長期になる可能性もある。


 その場合……ああ、そうか、【共用スキルサービス】を使えば可能か。


 まさかこれも導きじゃ無かろうな。

 もうホントね、色々とあり過ぎて疑心暗鬼になっちまうぜ。


「限界だな」

「やっぱそうかよ」

「ああ、どっかの誰かが出ろ出ろと催促してやがんだ」

「斉藤さんをいじくるとか、とんでもねぇ奴だな」

「見たかよ、あの賠償金額」

「ああ、あり得ねぇ額だったな」

「でな、オレ達の偽者を作るから、その身体しまって精神体で世界を出るぞ」

「長期はちょっときついぜ」

「ああ、【共用スキルサービス】してやるから心配は要らん」

「わりぃな、まだまだ未熟でよ」

「良いさ。ただな、世界を出たら恐らく、どっかに飛ばされる事になる。だからな、オレから絶対に離れるなよ」

「ああ、ひたすらくっ付いてるさ」


 身の回りの物をかき集め、オレ達の偽者を据えた後、雑魚の魂をそれに収め、共にもどきにした後。


共用スキルサービス離脱リープ保持キープ


 オレのスキルを共用し、精神体になってそれを保持する。


 そして共に身体を収納する。


共用スキルサービス皮膜マインドカバー視探リアルソナー表層シェルフェイス


 共用追加で精神体の皮膜を付け、仮に隣の世界を見るが、なんかよく分からない世界だけど、途中でスキルを切るから関係無い。


 そして飛ばされた先での記憶封印対策に表層の設置。


転移ワールドアクセス切断スキルカット




 彼らはどこに行くのだろうか?




 

何処に飛ばされるのでしょう。

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