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ロスジェネたちの宴

平成24年のゴールデンウィーク。

急に旧友と会ってみたいという欲にかられた。


多分、自分に自信がある程度ついて、関東に戻ってきてから今までのことを話せるくらいになったのだと思う。


大学の後輩にも

「何の前置きもしないでいきなり本題に入っていい奴」

がいたので、彼にメールをしてみると、

「甥っ子の野球の試合があるけどまあいいや」

いや、いいのかよ。


新宿駅までくる電車の中で近況と、これから後輩と一緒に飲みに行くとメールをしたこれまた後輩から、

「合流してもいい?」

という返信。

どうぞどうぞ。


昼頃に新宿駅に到着した。

10年くらい前と比べて随分と閑散まではいかないが、ゴールデンウィークにしては人の少なすぎる。新宿駅東口とその信号で人と人の間に隙間ができてるのは、私にとっては異常事態だった。


待ち合わせに指定した新宿のコマ劇場はもうなくなっていた。

後輩よ、無いならないと言ってくれ。


到着したけどコマ劇が無いから噴水前で立っている、とメールを入れたら、暫くして後輩が来たので、合流して居酒屋に入った。


話をしているうち、コマ劇場は数年前に閉館して解体工事をしていることや、震災以来、都心はこれでも人手が多くなってきていることを知った。


こちらの引きこもり生活を話そうとしたらば、

「いやいいっすそういうの。聞きたくない」

変なところで繊細である。


なので、千年に一度の震災ですら命を落とさなかったこと、揺れが酷くなって思わず外に出た後に

「それでも外に出られないのが真の引きこもりでは?」

と思い、引きこもりで一生を終えるのを諦めたことだけを話すと、

「良かったねぇ、新聞とかで見ると、そういう人で逃げられずに亡くなった人、結構多いらしっすよ」

そうなのか。それはそれで首尾一貫してて凄いが…命は大事にするべきか。


というような話をしていたら、別の後輩が到着した。

彼は

「ブラック企業」

の多い製造業に勤めていて、過酷な労働についてなら幾らでも語れるという特技を持っていた。

その日も立ち仕事のやり過ぎで脚に血栓ができたとか、年末に21連勤したやら、とある有名ブランドの商品の原価が1割とか、正規雇用でそれはどうか?という話のオンパレードだった。


もう一人の後輩も、編集の仕事をしていたが出版不況で数年前に会社が倒産してしまい、今は家業を手伝ってるのか継いでるのかわからない状態だと言った。


都会はかなり不況なのだな、と強く思わされた。

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