No.04
本日二話目!
横で自分に寄りかかって眠ってしまっている子供を見た。
頭は伸び放題でボサボサとしている。
髪は焦げ茶で、窓から漏れる昼間の太陽の光を反射している部分は薄茶になっている。
今は目を閉じているがその目を開くと覗くのは灰色を基調としてその縁の部分は微かに青みがかっている。
薄暗くなれば銀色に瞬くのだろう。
長い監禁生活のせいで日光をほとんど浴びていない肌は真っ白な雪のようだ。
しかし、その肌には微かに色の変わっている場所が所々見受けられる。
体は異様なほど細く、頬も健康な子供とは違って痩せこけている。
お腹だけは少しだけ出ているようだ。
そうだ。
この子の目が覚めたら食べやすい食べ物を用意させるか。
……しかし……不思議なものだ。
私は以前から子供には好かれないはずなのになぜかこの子供は私に懐いているように見える。
それは思い違いかもしれないが……。
さてこの子供をベッドに移すか。
そう思って抱き上げようとすると腰を上げると、私の袖を掴んでいた子供の手も一緒に持ち上がる。
……仕方ない。
皺になってしまうのはもう諦めよう。
そう思いながらも顔には出さずに子供の体を持ち上げる。
後ろの殿下二人は何やら沈んだ空気を醸し出しながら私が運んでいる子供をジッと見つめている。
私はそんな二人に何も言わず淡々と子供をベッドの中に放り込んで体を冷やさない様にシーツをかける。
子供が微かにモゾモゾと動くが私の袖を離す気配はなかった。
そばにあった椅子をベッドの側に引き寄せる。
その上に座ると未だに沈んでいる殿下二人に目を向けた。
「殿下方、少々お話を聞いてもらってもよろしいですか?」
そうすると二人はいつもする様にビクリとし恐る恐るといった体でこちらに近寄った。
……自分の顔が常人より少々恐ろしいと思われる様だというのは、我が王から聞かされる事は度々あったが自分の意思でそうしているわけではないのでなんとも出来ないのだ。
そもそも、王はよく笑えというが何も面白い事がないのにニヤニヤと笑っている方が怖いと思うのだが間違っているのだろうか?
そんな事をしているとなんだか……世に言う“変態”……いや、”変人”に繋がるのではないか?
という自分の持論で王の提案は丁重に「無理ですね」とキッパリお断りさせていただいた。
というわけで、私はいつも子供に怖がれる。
特にこの袖を握っている子供の様な年代には、特に、だ。
さっきも感じたが、この子供は本当に不思議だ。
再度ベッドに横たわっている子供の不思議さを確認しているうちに殿下方が私の目の前に来た。
「その……なんだ?ジェイド?」
躊躇いがちにリオン殿下が私に声をかける。
……仮にも第一王子であるというのに宰相の私ごときで及び腰になるとは……まだまだ王族としての威厳が足りないな。
将来は何事もなければリオン殿下は王となり他国の王族とも交渉する機会があるだろう。
今からこんな体たらくでは…些か心配だ。
リオン殿下の教師に言っておく必要があるか……。
いや、ここは私がずっと付いていれば……。
殿下の将来に意識を飛ばしすぎて殿下の顔を見ながら沈黙していた私に、殿下方が益々顔を青くさせながら声を掛けてきた。
「そ、その……ジェイド殿どうされました?」
「ジェ……ジェイド?どうした?」
はっ…と意識を戻すと何やら殿下方に心配をかけさせていたらしい。
こういう時は冷静に返すのが一番だ。
「何でもありません。殿下方が気になさることではありませんので」
そう言うとなぜかユーリ殿下が「す…すみません」と返して来た。
……他国の王子なので私が気にすることでは無いが、この王子もまだまだリオン殿下と同じ様に未熟だと感じる。
どうやら眉間に皺がかなり寄っていたらしい、眉間の周りの筋肉が疲れてきていた。
子供に掴まれていない左手で眉間を揉んだ。
とにかく本題だ。
改めて殿下方に向き直ると口を開いた。
「この子供の事ですが、私は資料でしかこの子供が救出された時の状況を知りません。殿下方のお話を聞かせていただきたい。」
皆さん!今回もお読みいただき誠にありがとうございます!
いかがでしたでしょうか?
前半はいつも通りエルの視点でしたが後半はジェイドの視点でした……ジェイドの性格が少しずつわかってきたのではないでしょうか?
そしてなぜか殿下二人がビビリ役に徹しています笑
ところで、私実はこの間息抜きで短編を書き上げましたのでもし暇で暇で死にそうな方もしくは「しょうがねぇなー。自分が見てやってバシバシ文句を書いてやるよ!」という兄貴姉御気質の皆様!
ぜひ見に来てください!
感想お待ちしております!
ではではまた次回もお会いしましょう!




