1、なんで私が異世界召喚
いける、いけるぞ。
あと少しだ、踏ん張れ!
絶対に油断するな、間合いを間違えるな!
全国、優勝!
絶対に、勝つ!
「ヤアアアアア!!!」
居ついた!いける!
「面!!」
とった!!!!
と思った瞬間、フッと目の前の光景が変わった。
ほんの一瞬だった。
私の面打ちは空気をビュンッときった。
「…へ?」
辺りは一面緑。遠くには小さな建物が少し建っていた。
まさか村?村に見えなくもない。
「あれ、もしかして私やられた?やられて死んだ?天国ですかここ」
うーわ、マジでどこだよここ
相手どこ行ったんだよ
目の前の光景に立ちすくみなんとか状況を整理しようとしていると、どうやら遠くから少女が走ってきていた。少女に続いて少し背の高い人もはしってきていた。
…ん?なんか後ろの人緑じゃね?んん???
よーーくめをこらした。
ん?ん?ん?待て待て待て
なんすかあれ気持ち悪。こっちくんなこっちくんなこっちくんな!
「助けてええええエエエ!!」
少女が私に抱きついて助けを求めてきた。
「へ!?!?なんなのあれ!無理ムリムリ!」
「グア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!」
緑で人形の生き物が奇声をあげながら向かってきている。
…ゴブリン??
私は幼馴染みのタケルとよく異世界系アニメを観賞していた。あの姿はゴブリンにすごく似つかわしい。ってゴブリン!?!?
ヤツは今にも私のところにたどり着きそうだ。
まずいどうしようどうしよう、
死ぬ死ぬ死ぬ死ぬし…
私の手には竹刀が握りしめられていた。
防具もそのままだ。
このまま少女を見捨てるわけにも行かない!
覚悟を決めた。
無鉄砲に向かってくるヤツに竹刀を向け、タイミングをあわせ、間合を会わせて……今だ!
「面!!!」
「グア゛ッ」
私の面打ちはヤツの頭にクリーンヒット。
ゴブリンはぶっ倒れた。
「い、今だ!逃げよう!」
少女の手を引き、村の方へ全力疾走した。
これはあれか?
まさか……異世界召、喚?なのか?
いやなんでだよ。何故私?しかも大会中。
親はいないからべつにいいけど、
私全国制覇もくぜんだったんですけど???
ふざけんなよくそくそくそくそ
はぁ、どーしよ。
しばらく走ると、村についた。
話を聞くと、少女は村長の娘さんで、少女は村のそとに薬草を取りに行っていた時ゴブリンに出くわし、走って私のもとに助けを求めたと言う話だった。
「本当に、本当にありがとうございました!!
なんとお礼していいか…」
「ああ、いや、全然。無事でよかったです。」
ゴブリン怖かったぁぁぁぁ
まだ足震えてるし!いやマジ内心超大金とか用意してほしい。
「お姉ちゃん、ありがとう!お名前なんて言うの?」
「ああ、私は田野辺琴美。無事でよかったね。」
「すごいんだよおばあちゃん!木?の剣で、ばけものをバチ~ッてやっつけたの!」
「すごいねぇ。剣士の方なのですか。女性で剣士とはめずらしいですねぇ。どこの流派なのですか?」
「りゅ、流派??ええと、剣道?です」
「剣道、聞いたことがない流派ですねぇ。そういえば、ソロの冒険者様なのですか?」
「冒険者…やっぱ確定で異世界だな」
「どうしましたか?」
「ああいやきにしないでください!冒険者…ですはい。あのーえと、お願いしたいことがあるんですが」
「もちろん!何でも言ってください!」
「実は、私は遠いところからきて、道に迷ってお金も底を尽きてしまって…今夜この村に置いていただけないでしょうか」
「大歓迎です!こんなおんぼろ村でよければ是非!」
「!ありがとうございます!」
よかった。何日かの食いぶちはゲット
でもこれからどうするかなー
「琴美様はどこからいらしたのですか?」
「あーえっと、それは言えないです、個人情報デスノデスミマセン。」
「そうですか…教えていただければ帰路を教えられるかもしれないのですが…」
「んー、と、じゃあ、ここから一番近い、お金稼ぎもできるところはありますか??」
「ここから一番近いのは…ティファリス王国ですねぇ。ギルドがあるので、依頼が受けられますよ。」
私はスポーツ女子高生だが、タケルに付き合わされ異世界もののアニメをしょっちゅう見ていたので、ギルドやらゴブリンやら、色々詳しいのだ。
サンキュータケル。
「分かりました、そこに向かってみます。」
「地図を用意しますね!」
「ありがとうございます!」
私はとりあえず明日、そのティファリス王国を目指し、金を稼ぐことに決めた。国についたらギルドで依頼を受けよう。竹刀でゴブリンを倒せたんだ。
低レベルの依頼なら多分大丈夫だろう。
うわーでもきもちわるかったな。他の化物もあんな感じなのか?はぁ、腹をくくらないと。
そして翌朝。
私は旅立つ準備をしていた。
村長さんは、私に服やバッグ、それに食料も持たせてくれた。好き
「琴美様、これ、少ないですが、路金です。」
「い、いいんですか、ありがとうございます!」
ちょうだい好き
「あと、これも」
「これは…」
少し大きめのナイフを手渡された。
「琴美様の剣と刀身が違うので扱いづらいとおもうのですが、その剣では殺傷能力が低いので、どうかお持ちください。」
結婚しようか
「ありがとうございます!助かります!」
「お姉ちゃん、待たね!」
「うん、またね!」
「またいらしてくださいね」
「はい。ありがとうございました!また!」
よし、いこう。




