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自分が描いたイラストの異世界に転移してしまった  作者: マホロ
第2章 邂逅(かいこう)

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第56話 移動と狙撃訓練

 フェシーが飛び立っていき数分が経過した。念話もないので、狙撃の練習をする。大森林に向けて先ほど使った弾頭を発射していく。20mであれば命中するが、30mになるとぶれてくる。《イーグルアイ》を使っても結果は変わらなかった。


「この弾頭だと、20mが限界か……速度と回転数を上げればもう少し飛びそうだけど、これはこれで小型の魔物に使えるわね」


 次に、直径11mm、長さ17mmの弾頭を使ってみる。先ほどの弾頭より少し大きくなっただけなので結果はそこまで変わらないと予測する。


 実際に狙撃してみたが、距離は大きく変わらなかったが、破壊力が少し上がっている気がする。木に空いた穴のサイズが少し大きい。


「うーん、難しいわね……この弾頭を使う必要はないかもしれないわね、さっきの弾頭で十分な気がする。そういえばフェシーが地球の情報を得たと言ってたから、速度や回転数の情報も詳しく聞けるかもしれない……」


『遅くなってすみません。また30秒後にホーンラビットが1匹いきます。同じ大きさですね』


『了解』


 今回は直径11mmの弾頭を使う。同じようにすれば差がわかるだろう。弾頭を《装填》して発射の準備をする。


 先ほどと同じように飛び出してきたので《狙撃》を行う。頭部に命中した。弾丸は頭部を貫通しており、ホーンラビットは絶命していた。


『基本的な狙撃は問題ないようですね、同じ場所で何匹も倒していると血の匂いが濃くなるので移動しましょう』


「わかったわ」


 ホーンラビットをポーチにしまって、倒れた場所に流れている血の上に土を被せた。さっきの爆散したホーンラビットにも土を被せておけば良かった。今更気にしても仕方がないので、片付けを終えた私は歩き始めた。


「少し質問なんだけど、地球の情報の中に銃火器の情報はある?」


『ありますよ、サンプルで用意した弾頭の情報もあるので、合わせて検討しますか?』


「そうね、少なくとも弾丸の種類と、どんな銃火器があるかは知っておきたいわ。そこから3種類程度に分けて《ソニックバレット》を改造しよう」


『説明は歩きながらで良いですか?話しながらだと、どうしても索敵が魔法のみになってしまいますが』


「この辺りの魔物であれば問題ないのでは?」


『そうですね、イレギュラーでもない限りは大丈夫です。イレギュラーであっても私がいれば問題ないですが……では解説を始めますね』


 フェシーの解説を聞いたが、詳しすぎて理解が追い付かない。グロックだのAK-47だのレミントンだの細かい名前がたくさん出てくる。弾丸の種類も9mmから始まり、7.62mm、12.7mmと他にも多種多様で覚えきれない。初速や回転数の話も出たがこれも銃によって変わるので種類が多すぎる。やがて解説が終わる。


「ありがとう。うん、わからなかった。いくつか知ってる単語が出て来たけど、それだけね……これは今日の夜にでもまとめて考えましょう」


『承知しました。私もここまで種類があるとは思ってもいなかったので、びっくりしています。これでもだいぶ絞った結果なんですけどね、この中から汎用的なものを選択しましょう』


 今は9mmと11mm、最初に作った13mmの弾丸があるのでこれで対応する。フェシーはこの辺りの敵であれば9mmで十分に対応可能だとのことだった。


 その後も移動を続けたが、特に魔物も現れなかった。あまりにも平和で暇になってしまったので、魔眼を使っていろいろ確認している。木に使用しても「木・広葉樹」程度しか出なかった。草も同じだ。一度倒したホーンラビットを出して魔力視眼を使ったが、情報はそこまで多くなかった。




【ホーンラビット】

 種類:魔物

 魔石:あり(心臓)

 備考:どこにでも生息する。肉は食用可。




 魔石の位置と食べられるかどうかの情報は良い情報なのかもしれない。途中、水を補給しながら歩いて行く。ポーチのおかげで手元にマグカップを出したり、すぐにしまったりできるので、立ち止まる必要もなかった。


 太陽もだいぶ傾き、空が茜色に染まってきている。今日は気候も良く春らしい陽気だった。多少の汗はかいているが、不愉快になるほどではない。


『そろそろ日も暮れますので、野営の準備をしましょう。移動距離も十二分に稼げています。初日なので疲れも出ると思いますので、早めの休息を推奨します』


「そうね、身体強化のおかげか、そこまでの肉体的な疲労は感じないわ。でも止めたらひどい筋肉痛と疲労なんでしょうね……」


 野営をするためにシェルターを構築する。やはり一瞬で構築できるのは便利だ。テントなどの設営も必要ないので楽でいい。地面に手をついて呪文を唱える。


「地下野営シェルター」


 入口が開いたので、バックパックをポーチにしまいタラップを降りる。入口を封鎖して居室に入った。ここまでわずか20秒、余計な時間や手間がかからないのがこのシェルターの利点だ。机と止まり木、椅子を作りだす。フェシーが止まり木に移った。私は椅子に座り1つ大きく息を吐いた。


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