94.新たな火種への対策
これで、今日の更新及び体育祭編の終わりです。
(禍津 影華視点)
体育祭が終わり、十数分後……
「……で、何があったか詳しく聞かせるのです」
ーニヤニヤ
「影華さん、これはその……」
「た、頼むからニヤつかないで欲しいザマス……」
私は食堂にてニヤつきながら、秀光先輩とカミラエル相手に詰め寄っていたのです。
当然、話題はしっぽ取りの最中に行われたとされる秀光先輩のカミラエル第2夫人宣言。
こんなの聞きたいに決まってるのです!
「うぅ……この話題を、僕が1番好意を向けている相手に言うのは複雑な心境だよ……」
「それは私も同じザマス……でも、言っちゃったもんは仕方ないザマス!」
「うんうん、それでどうしてそうなったのです?」
「実は……」
そうして私は、秀光先輩から事の経緯を聞いたのです。
けどまあ、そこからどうしてそうなった?……としか言えない経緯ではあったのですが。
「……という訳でね?」
「まあ、今思い返すとあの時は私も勝利の熱に浮かされてたんザマスよ」
「でもでも、婚約しちゃったのですよね?」
「「うっ!」」
あ、2人が苦虫を噛み潰した様な表情を浮かべながら悶えてるのです。
……ほんと、見てて飽きないのです!
「ま、恋の好敵手が1人増えたのですからこの程度の変化は必要なのですよ♪」
「え、もしかしなくても恋の好敵手が増えたって言ったかい?」
「ま、まさか胡蘭ザマスか!?」
「ピンポ~ン、正解なのです!」
いや~、我ながらモテモテ過ぎて怖いのです。
……割と本気で。
「や、やっぱりかい……」
「あいつ、次会ったら覚えとけザマス!」
「……私の心の友に何しようとしてるのです?」
「あ、すぅ~……じょ、冗談ザマスよ~」
う~ん。
確かに楽しくはあるのですが、いずれ責任を取らないといけないのが困った点なのです……
……ちなみに、"責任を取らない"という選択肢は最初から存在しないのです。
この2人を玩具にしてる以上、その気持ちに向き合わないのはナンセンスなのですから。
「……ま、それはそれとして2人は今後も私へのアプローチを頑張って欲しいのです!」
「そ、その言葉をアプローチされる側の当人から言われるなんて……カミラエルさん、分かってるよね?」
「ふん、一時休戦ザマス……絶対、胡蘭にだけは負けてやらないザマス!」
ふむふむ……
結局、秀光先輩とカミラエルが恋人同士になっても何も変わらないのですね?
……それはそれで良いのですが。
「あ、そういえば……当の胡蘭本人は何処へ行ったのですか?」
「ん?……僕は知らないね」
「私もザマス。……ただまあ、本当にあいつが影華を好いてるなら、挨拶もナシに帰ったりはないんじゃないザマスかね?」
「……だと良いのですが……」
最後に少しだけ話そうと思ってたのに、気付けば母さん共々消え去っていたのです……
……この2人が揃って居なくなるとか、恐らく碌な事にならない気がするのです。
「さて、それはそうと……僕達が今回の体育祭で影華さんに見せた活躍じゃ足りなかったかな?」
「足りないのですね」
「ぐはっ!?」
「ば、バッサリ言ったザマスな!?」
もっとも、今はそんな事どうでも良いのです。
……この2人だって、いつかは責任を取るから今は玩具扱いだってする……
その間に別の相手へ心変わりするならそれで良し、そうでないなら……というだけの話なのです。
「う~ん、僕の何が駄目なのか……」
「それが分かれば苦労しないザマスよ」
「……………ふふっ……」
だから、今だけは……
……そのアプローチも、回避させて貰うのです。
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(金村 冥堂視点)
体育祭が終了して十何分か経過した頃……
「……んで胡蘭、重要な話とは何じゃ?」
「気にニャるニャ~♪」
「ケッ!……これでもしつまらねぇ話だったらぶっ潰すからなァ?」
「……俺っちは何で呼ばれたんだ、ベイビ~……」
……俺っちは何故か、それはもう大層な面々による重要会議の渦中に居た。
いや、どうしてこうなった!?
「まあまあ、お主も重要なピースなんじゃよ」
「話の内容も知らねぇクセにか、ベイビ~!」
「ギクッ!」
「……おい、そういうコントは後でやれやァ!」
コントじゃねぇ!
……なんて言ったら何言われるか分かったもんじゃねぇから黙り込む。
この手の相手にすべき対応は沈黙が正解なんでな。
「じゃ、本題行くアルな?」
「あ、待たせてすまんかったのじゃ」
「良いアル良いアル!……で、今から話すのが肝心の本題なんアルけど……"異能の夜明け"の"No.8"が最近、麻薬売買を始めとした組織でもタブー視されてる悪事に手を出してて粛清対象になりそうなんアルよ」
「……………世も末だなァ」
胡蘭が告げた本題。
それは、例の道化に関する話だった。
「チッ……最高幹部の1席がそのザマとか、よっぽど組織のボスが無能なんだな、ベイビ~……」
当然、俺っちにしてみればこんな言葉も言いたくなる。
……悪の組織のボスが最高幹部の制御も出来ねぇとか、無能を越えた無能だからな。
なんて、思ってたんだが……
「それは違うアル!」
「あ?……何が違うってんだ、ベイビ~!」
突然、胡蘭が反論して来たんだ。
……けど、無能は無能だろ?
「"No.0"様はそれこそ、いつのタイミングで応募すれば抽選に必ず当たるかも言い当てる程の予知能力を持ってるのは確実アルから、これも想定内の筈なんアル!……もっとも、過激派による組織の腐敗を食い止められていないのも本当アルが……」
「じゃあ異能を上手く扱えてねぇだけじゃねぇか、ベイビ~」
「……というか、抽選で必ず当たるタイミングに応募って何しとるんじゃ……」
「あ、別に今のは"No.0"様が応募してるって意味じゃないアルからな!?……あくまでも、私が組織へ協力するのと引き換えにパンジャン選手権の応募を手伝って貰ってるだけアル!」
「何の何の何じゃって?」
……又聞き程度には知ってたが、やっぱりこの世界にもその類いのコンテンツあるのかよ……
後、それに必ず当たるタイミングを言い当てて貰ってるとか、そのパンジャン何とかの主催者からしたら不気味案件だぞ。
何せ、ちゃんと公平に抽選してる筈なのに毎回必ず入って来る奴が居るんだぞ?
かといって、公平に抽選してる以上は毎回入って来るってだけで弾くのはそれこそ不公平だしな……
「まあ、パンジャン選手権の話は置いとくアル!」
「そ、そうじゃな……聞く限り明らかに脱線しただけじゃしのう……」
「……問題は、その"No.8"が近い内に大きな騒動を起こそうとしてる事アル!」
「あァ?……ったく、懲りねぇなァ……」
あ~、うん。
身内の粛清対象が騒動を起こそうとしてるだ?
そんなのそっちでどうにかしやがれ!
「まあ、本当なら私達だけでどうにか出来れば良いんアルけどな~」
「確かになァ……あの道化を全滅させるとか、ゴキ……Gを絶滅させるレベルで難しいからなァ……」
えぇ……
マジかよ、それ……
「じゃから、ワシ等に協力を依頼したいとかそんな世迷言をほざくつもりかのう?」
「……そっちにも損はないアル……アレが起こそうとしてる騒動を考えれば、特に……」
「ハァ……んじゃァ、大方ボスからの最適マッチアップ一覧も言い渡されてる感じかァ?」
「流石は元"No.3"!……その通りアル!」
……あ~もう、本当に面倒なのに巻き込まれた……
これ、確実に俺っちも駆り出される流れじゃねぇか。
……けど、拒否するのもなぁ……
「じゃ、このメモを見て欲しいアル!」
「む?……これ、相当こちら側の負担が大きい気がするんじゃが?」
「ニャニャニャ……」
「ケッ!……だろうなァ……」
「……ベイビ~……」
「それを私に言われても困るアルよ……」
そんなこんなでメモを見た俺っち達は、自分達が抱える負担の大きさから軒並み頭を抱える結果となった。
そんで、ここからこっちが有利になる方向へ軌道修正する術なんざ……俺っち達は持ち合わせていなかったんだぜ……
ご読了ありがとうございます。
次回より、道化仮面との戦いが主軸になります。
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後、皆様がどんな事を思ってこの小説を読んでいるのか気になるので、感想くださるとありがたいです。




