表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
もふもふ賛歌  作者: とも
2/2

出会い

その日、第六皇女は歌を聞く。


アールは迫りくる衝撃に備え全身を硬直させた。

衝撃が訪れることを待つが、一向に訪れない。

「死んだか???」

目を開き状況を確認すると、突然音が蘇ってきた。

「グっ¿¿¡¡+」

目の前で、叫ぶオークキングの手の甲に、矢が突き刺さる。


「????っ」


暴れるオークキングの腕をとっさに躱し後退った。

不意に、後ろから訪れる風に、歌が乗る。

その声は、美しくカラフルな飴を川に流し込んだように甘露で、優しく、、、その歌に乗せて矢が飛来し、オークキングの目にゆっくりと静かに差し込まれた。


歌が響く、、、、

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

「もふ、もふ、もふ、もふ、もふっ

誰もが、君の目を見たら手放せない。

もう、もふ、もふのすべてが欲しい。

もふ、もふ、もふ、ふふふ」

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪


オークキングが倒れていく様子を眺めながら、アールは場違いで、イミフメイで、それでいて天使の如き歌声に

「カオス」

としか言えなかった。


……………………………………………………

第六皇女サラ

6番目の皇女として生まれ、皇位継承とは無縁であるはずが、昨年髪にプラチナが混じったことで、その周囲はにわかに慌ただしくなった。

皇位継承者の序列にプラチナが色濃く出るものとあるのが、問題だった。

自身の置かれている状況に混乱しながらも、日々募る疲れを癒やすため、第三皇子の助言に従い、避暑に赴く際にモンスターの大群に襲われた。


横倒しになった馬車の中で、手に持つ短剣を震える手で握りしめながら、自害の時を待っていた。

不意に風が馬車の中を通り過ぎて行った、サラの頬を優しく撫でる様に。


「???うた???」


歌が響く、、、、

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

「もふ、もふ、もふ、もふ、もふっ

誰もが、君の目を見たら手放せない。

もう、もふ、もふのすべてが欲しい。

もふ、もふ、もふ、ふふふ」

♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪


あまりに美しい歌声に体が動かない。

それでも、響く歌詞が可笑しく自然と笑ってしまう。

「天使様がお迎えにきたのかしら?」

「きっと、もふもふの天使ね。」


歌が聞こえなくなると、辺りは静寂に包まれ、馬車の扉が細く開かた。


「姫様、、、」

アールが覗き混んできた。


「アールっ!!!」

隣に、見事なプラチナ色の長髪を一つに結った男の子が立っていた。


その日、第六皇女は出会った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ