一級建築士の人数
何かまた近々、建築士資格の受験資格が変わるようですね。若者の建築士離れを少しでも食い止めたいという狙いです。私も一級建築士なので、現状のデーターを調べてみました。
今現在の一級建築士資格の登録者数は約38万人です。しかし実際に実務に携わっているのは14万人と推計されています。建築設計を業として行うには事務所登録の必要があり、有資格者の登録者数も報告するので、その人数が14万人なわけです。
他にも実務を行っている建築士には三年に一度の定期講習の受講が義務付けられているので、その受講者数を三年分合算すれば、ここからも実務者の人数を推計できます。しかしこちらは4.5万人くらいです。なんか全然数字が違いますね。どうも所属建築士の人数の方は、複数の事務所に登録している重複もあるらしいです。また事務所の登録人数に入っていても。設計業務に携わっていなければ定期講習を受けない人もいるでしょう。積算や営業、事務作業に特化している人もいるでしょう。
つまり38万人のうち実際に設計をやっている人は4.5万人しかいないわけです。だいぶ少ないですね。そうして有資格者の年齢構成は60歳以上で44%です。50歳以上だと70%を超えます。ちょっとやばいですで。年寄りばかりで若者が減っています。これは一生懸命受験資格のハードルを下げだくもなりますね。
但し有資格者の人数には大きな問題が隠されています。建築士の資格は、一度試験に受かると一生ものなので(定期講習を受けなくてもはく奪はされません)、死ぬまでずっと持ち続けるわけです。法的には有資格者が死亡した場合、30日以内に届け出をすることになっていますが、そんなの無理に決まっています。本人が死んでいるんですから……。たまにはもの凄く気の利く配偶者や子供がいて届け出をしてくれるかもしれませんが、まぁそんな奇特な人はいないでしょう。
折角マイナンバーカードもできて、本人確認ができるようになったので、国家資格を取得している人は連動させて、せめて有資格者の人数ぐらいは国で把握しておくべきだと思います。総登録者数の38万人は、社会全体の高齢化も併せて考えると、実際には30万人以下まで減っているんじゃないでしょうか?
しかし4.5万人しかいないとすると、日本人口との比率は2500人に一人くらいになりますね。極端に言えば一人で2500人分の家やら仕事場、公共施設やその他もろもろを設計しないといけないという事ですよね? それは確かにちょっとまわらないんじゃないでしょうか?
そのうちAIとかがかなりのところまで肩代わりしてくれるんでしょうね。まぁそこまで生きて見届けることは無いとは思います。




