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道楽草  作者: 十三岡繁
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螺旋

 毎日毎日が同じことの繰り返しで、辟易としている人がいるかもしれない。朝起きて仕事して夜寝て……次の日に又起きて仕事して……。しかし実は繰り返しではない。今日と明日では季節も進んでいるし、ほんの少しかもしれないが自分が身を置く世界の環境は変化している。


 地球は太陽のまわりを公転している。だからその1年の繰り返しだ。1年経てばまた同じ位置に戻って来る。しかし実は太陽系も銀河の中では公転している。つまり銀河系の外から宇宙人が地球の運動を見れば、それは円運動ではなくて、螺旋運動なのだ。その中にいる人は意識していなくても、同じ輪の中で繰り返しているように見えて、実はそれとはまた違った方向へも動き続けているのだ。そうしてそれは三次元の空間的な話に留まらない。時間もまた同じだろう。


 毎日24時間を繰り返しているようでいて、それは1年の中の今日と明日で前方向に進んでいるのだ。これも先ほどの地球の動きと一緒で螺旋のような気がする。もっと広げて仏教でいうところの輪廻転生も、ぐるぐるまわっているだけではなくて、どこかへ向かうもう一つの流れがあって、螺旋運動をしているのかもしれない。


 時間と空間の二つの螺旋運動……二重螺旋……どこかで聞いた様な言葉だ。DNAは確かそんな構造をしている。

 二重螺旋の世界の中で、二重らせんのDNAを持った我々は、魂を螺旋運動させている。


 その行きつくさきはどこなのか? 今はただ自分の認知できるところをぐるぐる回りながら考えるしかない。きっと気が付かないうちにどこかへ向かって進んでいる。

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