1-5:とりあえずは一件落着?
「俺はただ、一緒に楽しく食事をしてくれる人が──」
「もういい、黙れ!」
国王様は言い訳するばかりの第二王子を黙らせて、これ以上の対話を打ち切ってしまう。
結局、二人の対話の中で私が第二王子を平手打ちで叩いた事は触れられなかったけれど、このまま無かった事にならないかな?
「では、次だ。マーガレット」
「は、はいッ!」
国王様が私に話しかける。
やっぱり、このままってわけにはいかないか。
「第二王子の事、いや息子の事を許してやってくれ」
「……へ?」
ええーっ!?
許せってどゆこと?
手を出して叩いたのは私の方なんですけど??
「少々甘やかして育て過ぎた。まさか、其方に手を出させる程の暴言を吐くとは」
そういう事か。
うん、確かにアレは第二王子が悪いと思うけど手を出した私も悪いし。
「いえ。私の方こそ、ついカッとなって第二王子を平手打ちしてしまって」
「いや、その流れに持っていった息子が悪い。これが他国との交流の場であれば戦争になっているところだ。本当にすまなかった」
そういって、国王様は頭を下げた。
その様子に私も、そして周りの貴族たちも動揺している。
「そんな。陛下、頭をお上げください」
「いいや、ここで国王のワシが頭を下げなければ皆に示しがつかん。だから、下げさせろ」
──面倒くさいな、この人。
しかし、周りの貴族たちの反応は様々だ。
「流石は我らが陛下」
「何もそこまで……」
「うちの子供たちは大丈夫だろうか? 陛下の手前、何か不祥事でもやらかしたら私も相応の態度を示さなきゃいけない」
何だかんだで、良い王様なのかな?
今の私は一体どうしたらいいのか困るけど。
「婚約の話は無かった事にしてくれても構わない。息子もこんな感じだし見限ってもらってもワシは言及しないし甘んじて受け入れる」
「い、いえ。そこまでは」
「おお、そうかそうか。婚約は継続か!」
国王様は急に頭を上げ、そしてはしゃぐ様に飛び上がる。
「では、皆の者。改まって紹介する。そこにいるマーガレット嬢が第二王子の正式な婚約者だ」
国王様がそう宣言すると、周りの貴族たちは一斉に拍手をした。
周りが祝福のムードに包まれる。
困惑する私と、ただ私を睨みつける第二王子を除いて。
な、何か王様に流れで言わされてしまった気がする。
けれど、私だってうちの家と王家を繋げるチャンスだし、この機会を逃すわけにはいかない。
だから、ここは婚約維持しなきゃ。
けれど、第二王子はあんな感じだし。
一体、私の人生これからどうなっちゃうのぉーー!?




