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じわじわと、震える身体を必死に起こす。



ボロボロになった羽を重い引き出物のように引きずりながら、それでもゆっくりと、前へ、前へと動きだしたのだ。



跳ぶことは、もう二度と叶わない。


それでも、泥にまみれ、引き裂かれた羽の残骸を引きずりながら、地面をゆっくりと這っていく。



その蝶の視線の先には、一本の朽ち木があった。



木漏れ日を浴びて、まっすぐ太陽に向かって力強く伸びる、細い枝。



蝶はその枝に向かって、ただひたすらに、気が遠くなるほどの時間をかけて突き進む。


痛々しかった。



目を背けたくなるほどに、無様でもがいていた。



けれど、その絶望の底でなお生きようと抗う姿は、見つめているうちに、なぜだか胸が締め付けられるほどに、狂おしく、愛おしく思えてくるのだ。




やがて、蝶はすべての力を振り絞り、枝の頂点へとたどり着いた。




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