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第十三話 捜査

13話


教室に着くなりれいなは扉の前に立ち尽くしていた。

どうしたんだろうと思い中を覗き込むと、なんと教師が机の破片を調べていた。

そして静かにこちらを向いた。目があった。その瞬間息を呑んだ。

「これは…お早いですね。もしや昨日の話を聞いておられなかったのですか?」

至極真っ当な疑問だ。だが妙な威圧感を感じる。

「自習です。」

私よりも先にれいなが答えた。意外だった。先輩にすら敬語を使えないれいなが敬語を使っている。

それよりも表情が少し固い。いつもヘラヘラしているれいなが緊張しているように見える。それだけ、この教師は恐ろしいらしい。

「あなたは?」

れいなの返答にゆっくりと頷き、こちらを向き聞いてきた。

「えーと…」

まさか聞かれると思ってなかった。少しだけ間を置き

「同じです。私も自習をしてました。」

納得はしていないような表情をしていたが「分かりました。」とだけ言って頷き徐ろに立ち上がり、机を見ながら

「こちらは回収してもよろしいでしょうか?」

とこちらを見定めるような、有無を言わさぬ鋭い視線で言ってきた。

すごく柔らかい雰囲気なのに不思議なほどに怖いそんな感じだ。

「破片を…少しだけもらえませんか?」

だがこちらも引き下がるわけにはいかない。

自分の力の正体が分かるかもしれないのだから。

「ふむ…用途は?」

用途だと?そんなこと答える必要があるのか?というよりもいきなり振られて説明できるわけがない。

しばらく悩んでいると、れいなが得意げな表情で話し始めた

「興味本位です。なんでそうなっているのか知りたいんです。」

嘘だ。だって、れいなはあの時のことを間近で見ていたはずなのだ。

「そうか。まぁいい勉強になるだろう。」

それだけ言うと小さな破片を2つ投げて渡してきた。

「では、またHRが始まったら会いましょう。」

とだけ言い残し足早に去っていった。

教師が去ってもしばらくは重い空気が流れていた。

そのとき私はあることを思い出した。

「ねぇ、れいな?あんた私の代わりに魔法使うとか言ってたけど、見てたんでしょ?なら普通に説明して?」

そう、あのときれいなは現場を見ていて、倒れた私を介抱していた。

「あ〜。それね。私もねあんまり覚えてなくて。だから丁度いいかなって!」

ニッコリと作り物のような笑顔を向けてきた。こういうところはいつまで経っても嫌いだ。

「まぁそれに〜?少し気になることがあるからね!」

そう言って、探知魔法を使い始めた。そして、なにか読み取れたのか魔法を使うのをやめた。

しかし、れいなの表情からあまり読み取れていないような感じがした。

「どうしたの?」

声を掛けたが返答はない。返ってきたのはため息だけだった。

いつもおしゃべりなくせにこういう時だけ黙りこくるのだから意味が分からない。

「…たの。」

声が小さくてうまく聞き取れない。なにか問題が発生したのかもしれないと思い慌てて聞き返す。すると、

「魔力が切れたの。だから何も分からないの!」

予想外の発言に呆れてしまった。少しムッとした表情をしていた。

恐らく本人にとっても予想外のことだったのだろう。

しかし、どうも引っ掛かる。魔力管理ができていないようなやつではないだろう。

なら、いきなり切れるのはおかしいんじゃないか、と。

まぁ、あまり魔法に詳しくないのでそれが普通だと言われても納得してしまうのだが。

「とりあえず、今日のところは私は魔法を使うのは控えるから。他を当たって。って私以外頼れる人いないわよね?」

落ち込んでいると思ったら急に元気を取り戻す。この切り替えの早さにはいつも驚いてしまう。

多少苛つく言い方なのだが慣れてしまえば反応するのが面倒くさいと感じられてしまう。

こちらの反応を伺うようにれいながジーと見つめてくる。

「何?別に私はまた図書室で魔導書を読んで使えるようになるから、貴方がいなくても平気なの。」

あまりにも計画性のない希望的観測に過ぎないのだがれいなをあしらうのならこれくらいは言わないと後々面倒くさいことになる。

すると、その考えが読まれたのか

「適当にあしらわないでくれる?」

と不服そうな表情で返ってきた。そうは言われても…と思っているときに、不意に時計が目に入ってきた。

学校に来てから1時間が経過しようとしている時だった。

あと2時間だ。あと2時間でみんなが来てしまうことを思い出した。

だが、来たとしても私ができることはあるのか?

そもそも机を調べて自分がしたことが分かったところで、時を戻すことなんてできない。

なら、何のために?

「ちょっと?聞こえてる?」

れいなの声によって思考が邪魔された。それと同時に意識が戻ってきた。そんな感じがした。

しかし、胸には少しの違和感と名前のない好奇心が芽生えた。


読んでいただきありがとうございます!

いつもよりは早く投稿できたんじゃないですかね?

ここは結構こだわったところがたくさんありますから、時間をかけて書きました!

あんなに話があったのにも関わらず1時間しか経ってないことになってる。というのが個人的に「ほんとにそうか?」となりました()

時間の進みが遅いなんてよくありますよね!

次の話は3日か4日には投稿できるようにしたいです!

目標を決めておくと頑張れるみたいなので目標を達成可能な範囲で決めていき、後書きに書きたいと思ってますね!

また、次回も楽しみに待っていただければなと思います!

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