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ファーストミッションVol:22

11/8アップしました!

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次々と、竜司は、母親であったろう幻影に向かって、

実に、冷酷な言葉を、次々と、言い放った。



「あなたに、『母親』と名乗る資格は、ありません」



「今更、母親面をした所で、もう親ではありません。」



「一家の面汚しであり、末裔の恥です。」



もし、実際の世界で、実の子供に、

この様な言葉を言われたら、親の立場の人達は

どう思い、感じるであろうか?



親にとっては、本人にとっては、愛情をかけ、

真心を込めて、育てたつもりだったのかもしれない。



しかし、それが、全くの見当違いであったならば?



竜司と母親の関係は、極端ではあるが、

今まで、親の手前、言いたい事も言えなかった、



その子供にとって、表現したい事、意志すら、

顔に出す事も許されず、抑圧される時間が

長かったならば...



表面的には、親子の関係は、保たれているのかもしれない。



しかし、無意識の、潜在意識の世界では、

もうとっくの昔に、その関係は破綻しているのだ。



それに、気づいていようがいまいが、

向き合わなかった事、そのツケがやってくる。



子供は、いつも親の姿を見ている。



それは、胎児として、お腹の中にいる時から、

この世に誕生し、大人へと成長していても、

現在、進行形で進んでいる。



その大部分は、反面教師だ。



感謝されると思っていたら、実は、

積年の恨みだったパターンだったりする。



「育てた恩を仇で返された」



「近所の人にどう思われるか、人前に出すのが恥ずかしい」



「あのお友達は、とてもしっかりしているのに...」



...etc



この様な戯言を吐く親が、時折、存在するが、

自分は、エゴイズムや利己的な人間、



子供の事なんて、二の次だという発言をしている事に、

どうやら気づいていないらしい。



竜司は、ようやく夢の世界で、これまでの

鬱憤を晴らし、今まで言えなかったモノを

吐き出す事ができたのである。



もう母親は、現実にはいない。



けれども、夢の中では、まだ、しぶとく、生き残っていた。



竜司にとって、ある意味、僥倖だった。



鞭を打つ様に、それこそ、調教する様に、

かつての母親へ、別れのメッセージを言い渡す。



ーーイヤ!



ーーワタシは、ユルサナイ!!



ーーイうことを..キキなさい!



ついに、本音が洩れ始める。



竜司からの本心に、耐えられなくなってきたのであろう。



ここで、本当の意味で、母親ならば、

夢の中でも彼の事を守ってくれていただろう。



しかし、現実は違った。



アニメやドラマの様に、「母さんが守ってくれた..」



主人公のピンチの時に、母親の形見や力などで

守ってくれるパワーが、無かった。



むしろ、その逆で、彼のパワーを奪い去る、ヴィランであった。




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