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ファーストミッションVol:23

11/10アップしました!

11/11更新しました!



「残念だよ...」



この言葉に、込められた竜司の想いは、

悲しみでも、寂しさでもなく、ただ、

母親への哀れみであった。



「さよなら」



「もう、この世界にいるべきではない」



竜司は、母親に、訣別のメッセージを伝えた、



その時であった。



ーーザクッ!



竜司の左肩に、強烈な痛みが走った。



同時に、鋭利なモノが、深々と刺さる音が鳴った。



ーーミトめない...



ーーミトメない、みとめナイ、みトめナイ...



ーー認めない!



常軌を逸した竜司の母親は、実力行使に出た。



「グッ...!!」



経験したの事のない痛みが、竜司を襲った。



右手に、ありったけの力が込められた

ナイフが、振りかざされたのだ。



予想だにしない母親の狂気に晒され、

竜司は、あまりの痛みで地面にうずくまり、

地面に這いつくばった。



ーー私の苦しみなんて!知らないクセに!



ーーワタシが!どれだけ!ツラい想いをしてきたのか!



ーー思い知るがいいわ!



不明瞭だった、母親の言葉が、息を吹き返した。



しかし、そこには、怒りや憎しみが込められた

復活であった。



「... ゥゥウ...」



痛みで、言葉が出てこず、出血の量も多かったのか、

竜司の意識は、ボヤけ、視界も薄れていた。



ーーあなたの為に、どれだけ!



ーーこの!親不孝者!恩知らず!



竜司が倒れてなお、母親は、あらゆる暴言を吐いた。



彼女の中では、もう世間体とかどうでも良いのだ。



たとえ、実の子供であれ、自らのプライドや

これまでの人生を否定する存在が許せなかった。



殺してしまいたい程の殺人衝動に取り憑かれていた。



もう、彼女は、闇に堕ちてしまっていた。



ーーあなたなんて...産むんじゃ無かった!



もう言ってはならない、踏み越えてはならない

境界線さえ、分別もつかなくなっていた。



そして、彼女は、トドメを刺すべく、

ナイフをもう一度、天井に向かって振り上げた。



心臓をひと突き、ありったけの憎しみを込めて。



それが、弾き金だった。



ーーパァン!



今度は、母親の左肩から、赤い血潮が表れた。



その衝撃で、体のバランスを崩し、体をよろめかせた。



ーーな..何が..



突然のダメージに、理解が追いつかない様子だった。



「それが...答えなんだね...」



先程まで、倒れ、意識も朦朧としていた

竜司の右手には、一丁の拳銃があった。



母親が、まさに刺そうとする直前、目の前に

ピストルが落ちていたのに気づいたのだ。



「一体、なぜ...?」



そう考える前に、身体が先に動いた。



命が奪われる前に、反撃に出ようと、防衛本能が働いた。



自然と、右手で銃を拾い、その勢いで、撃ったのだ。



それが、母親の肩に命中し、体を仰け反らせ、

命からがらの危機から脱出する助けになった。



無論、母親からの暴言は、しっかりと聞いていた。



この言葉で、竜司の決心が固まった。



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