正義の確率
DYNAMITE SAGA by Souji Yamato
西暦2200年6月13日(金)レーヌの街『盗賊ギルド』秘密地下室――
サガたちは、ここで、侍女アイの帰りを、待っていました。
現在、侍女アイ(バイオAIハイエルフ型)は、正義の使者として、偽りの伯爵ボドワンを脅迫し、奴が退位することを迫りに行っています。
無論、上手くゆく筈などありませんが、あくまで、単なる宣戦布告です。
ところが、AM11:00に、厄災が起こりました。
いきなりにも、禍々しい思念波が、レーヌの街を襲います。
『我は、偉大なる神トリックスターに、独裁者である事を認められた存在‥‥
――世界の王アブリールである。
愚かな豚である万民どもよ、我を、平伏して崇めよ!
さもなくば、滅び、あるのみ』
「なっ、なななな、なんで、魔王が復活したぁーっ!」
若頭補佐役ロベールが、そう絶叫しました。一同に、緊張が奔ります。
実は、偽伯爵ボドワンの居城の地下には、魔王が封印されていたのです。
しばらくすると、侍女アイが、帰還‥‥リスポーン復活しました。
アイが、剣舞士サガ(ハイエルフ女性)に述べます。
「申し訳ありません。『爆炎のアイ』に変身しても、魔王に敗北しました。
――魔王には、必殺技『ダイナマイト・フィンガー』が通用しませんでした。
ただし、勝算はあります。
それは、サガ様こと『爆炎のサガ』との共闘です」
「いきなりで、ちんぷんカンプン‥‥だよ」
アイの言葉に、サガが、難色を示しました。
そこで、アイは、サガを説得します。
「二人同時の『ダイナマイト・フィンガー』後に、私の『自己犠牲爆滅』です。
――私の計算では、それで魔王を、十二分に滅ぼせます。
私の方は、自己犠牲をしても、リスポーン復活できるので、大丈夫です。
きっと、上手く行きます!」
「そんなので、魔王を倒せるの?」
「はい、必ず!」
アイの言葉には、不思議な説得力がありました。
しかし、愛犬ワンダ(バイオAIオス型)が、アイに告げます。
『我の計算では、それで魔王が滅びる確率は、2%未満だ!
それも、パワーと言うよりも、純粋に運だけの問題だぞ‥‥』
「それでも、成功しなければ、滅亡するだけです!」
アイは、ワンダに、冷たく言い放ちました。
一同は、沈黙に囚われています。
程無くすると、サガが、意を決して、アイに目配せしました。
突如、システム音声が響きます。
『爆炎のサガとアイ、Enter!』
二人は、同時に、機械精霊と化しました。
いまや、二人とも、サイバーゴーグルで目を覆い、恥部を『ひかり効果』だけで彩り隠した全裸で、四肢が金属のロボット義肢という凄艶スタイルです。
おまけに、艶めかしくも、サガの下腹部には、処女の証『純潔紋』があり、アイの下腹部の方には、官能的な淫紋がありました。
こうして、魔王を滅ぼすべく、パワード官能ヒロイン達が登場したのです。
やがて、爆炎の『サガとアイ』は、魔王との決戦へと赴きました。
DYNAMITE SAGA by Souji Yamato




