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爆炎のサガ  作者: 大和奏時
プロローグ

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エルフ王国のプリンセス

DYNAMITE SAGA by Souji Yamato

 エルフの王国《おうこく》エルグリンでは、希望《きぼう》の光《ひかり》が万民《ばんみん》を、優《やさ》しく照《て》らしています。



 されども、サガという、美《うつく》しいハイエルフの乙女《おとめ》が、娼婦《しょうふ》の身分《みぶん》に堕《お》とされようとしていました。


 しかるに、王女《おうじょ》サガが、危《あぶ》ない錬金《れんきん》秘術《ひじゅつ》『生体《せいたい》改変《かいへん》』の実践《じっせん》で使《つか》った『精霊草《マンドラゴラ》』は、エルグリン王国では、禁断《きんだん》のアイテムだったのです。

 その上《うえ》、王女は、女性《じょせい》宰相《さいしょう》の質疑《しつぎ》にすら、応《こた》えられずにいます。


「王女殿下(でんか)には、精霊《せいれい》草《そう》の声《こえ》が、聞《き》こえないのですか?」


 精霊草の声は、いわゆる、慈愛《じあい》が薄《うす》き者《もの》には、聞こえません。

 いわんや、王女サガは、優《すぐ》れた才能《さいのう》を傲《おご》って、自《うぬ》惚《ぼ》れていました。



 それゆえ、サガは、王族《おうぞく》から追放《ついほう》された上、主神《しゅしん》ブライトの呪縛《じゅばく》により、未来《みらい》永劫《えいごう》、職業《しょくぎょう》(主職能《しゅしょくのう》)を、娼婦に限定《げんてい》されてしました。

 しかしながら、サガの実父《じっぷ》である国王《こくおう》は、密《ひそ》かに断言《だんげん》します。


「サガは、希望の光を、絶対《ぜったい》、失《うしな》わないだろう」


 それは、父《ちち》としての切《せつ》なる願《ねが》いでもありました。

 もちろん、周《まわ》りの侍従《じじゅう》たちも、心《こころ》から、そう願っています。



 ところで、元《もと》王女の自室《じしつ》からの退去《たいきょ》には、二日《ふつか》ほどの猶予《ゆうよ》が与《あた》えられました。

 ですが、厄介《やっかい》なことに、元王女サガは、不《ふ》謹慎《きんしん》にも、退去が迫《せま》る自室で、あからさまに怒《いか》りを顕《あら》わにしています。


「前世《ぜんせ》も貧乳《ひんにゅう》、現世《げんせ》でも、昔《むかし》は弩《ど》貧乳‥‥

 そんな、わたしの努力《どりょく》が、禁忌《きんき》の一言《ひとこと》だなんて!」


 愚《おろ》かにも、サガは、錬金秘術の主《おも》なる成果《せいか》の『美爆乳《びばくにゅう》』を震《ふる》わせながら、激怒《げきど》していました。しかも、秘術の集大成《しゅうたいせい》である『官能《かんのう》ボディー』からは、怒《いか》りの熱《ねつ》によって、無駄《むだ》な色香《いろか》が立《た》ち昇《のぼ》っています。

 なにしろ、彼女《かのじょ》は、秘術クラスの『錬金ポーションでの生体改変』による強力《きょうりょく》な副《ふく》作用《さょう》によって、意欲《いよく》や性欲《せいよく》が強《つよ》すぎるからです。



 時《とき》に、サガが『愚かにも、我《わ》がままに怒《いか》っている』という報告《ほうこく》が、王妃《おうひ》にまで伝《つた》わって来《き》ました。

 それでも、サガの実母《じつぼ》である王妃は、確信《かくしん》しています。


「けれど、あの子《こ》の優《やさ》しさは、いつの日《ひ》か、きっと花《はな》開《ひら》くことでしょう」


 王妃の確信は、実娘《じつじょう》への祝福《しゅくふく》とも言《い》えるものでした。

 当然《とうぜん》ながら、王妃の周囲《しゅうい》の侍女《じじょ》たちも、心温(あたた)かい王妃に仕《つか》えることを、誇《ほこ》らしく感《かん》じています。



 ところが、王妃《おうひ》の想《おも》いなど知《し》る由《よし》もなく、サガは、苛《いら》立《だ》ちを晴《は》らすため、お笑《わら》い種《ぐさ》にも、性欲を解消《かいしょう》しようとしていました。

 そのため、彼女は、破廉恥《はれんち》なことに、挿入式《インサート》アイテム『魔動棒』(ゴーレム・ワンド)を、しっかりと握《にぎ》り締《し》めています。


「今更《いまさら》、性欲解消に、男《おとこ》など不要《ふよう》で無用《むよう》‥‥娼婦の運命《さだめ》も、蹴《け》散《ち》らしてやる。

 だから、前世と同《おな》じく今回《こんかい》も、純潔《バージン》処女《メイデン》のまま人生《じんせい》を終《お》わらせてみせる!」


 サガは、そう言い、醜悪《グロテスク》で鬼太《おにぶと》の魔動《まどう》棒《ぼう》に、噴射《ふんしゃ》液《えき》タンクを装着《セット》しました。

 尚《なお》、これによる加熱《かねつ》噴射(疑似《ぎじ》射精《しゃせい》)のタイミングは、女性生殖器(せいしょくき)の内圧《ないあつ》の変化《へんか》をもとに、人工《A》精霊《I》が的確《てきかく》に判断《はんだん》して、リアルな臨場感《りんじょうかん》を演出《えんしゅつ》します。


「今夜《こんや》こそ、鬼畜《きちく》オーク40匹《ぴき》100連発《れんぱつ》モードを、攻略《こうりゃく》してくれる!」


 ちなみに、このモードの攻略には、最低《さいてい》でも8時間《じかん》が必要《ひつよう》です。でも、彼女は、攻略のため、ゲーム感覚《かんかく》で、意欲を滾《たぎ》らせ、惜《お》し気《げ》もなく性欲を迸《ほとばし》らせます。

 そして、サガは、そのモードを、見事《みごと》、9時間でクリア‥‥気《き》を失うようにして、深《ふか》い眠《ねむ》りに落《お》ちました。



 やがて、翌日《よくじつ》の午後《ごご》、サガが目《め》覚《ざ》めると、侍女《メイド》が食事《しょくじ》を用意《ようい》しています。

 その侍女が、優しく告《つ》げます。


「世界《せかい》は、広《ひろ》いうえに、万民も数多《あまた》おります。

 ――ですから、世界には、あなた様《さま》の御《お》味方《みかた》が、必《かなら》ず居《い》るはずです。

 だからこそ、永久《とこしえ》なる『希望の光』は、サガ様と共《とも》にあります。

 つまり、出《で》会《あ》いが多《おお》ければ、希望も増《ふ》えるでしょう」


 サガは、侍女の言葉《ことば》を、嬉《うれ》しく思《おも》いました。

 そして、侍女は、サガが食事する様子《ようす》を、温かく見《み》守《まも》ってくれます。



 これからも、元王女サガは、例《たと》えどんな逆境《ぎゃっきょう》に置《お》かれても、優しい希望の数々(かずかず)に、きっと、出会えるはずです。

DYNAMITE SAGA by Souji Yamato

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