第26話 陽キャの嫉妬と続くサンの無双
第26話 陽キャの嫉妬と続くサンの無双
陽キャ視点
俺様の名は一ノ瀬祐也。
普通科のクラスのカースト上位のイケメンだ。
特進科には入れなかったが、あの特進科の鬼畜カリキュラムとか受ける気ねぇよ。
で、だ。
あの日校門にいた三女神、あれこそ俺様の彼女にふさわしいと思い、赤髪の女にナンパしたんだが、俺様を一瞥しただけで失せろと言われた。
この俺様がだぞ?
女には困らねぇ自覚もあるし、むしろ女から寄ってくるべき男だぞ?
金もあるから何も困らねえ。
そうだとしても一瞥?
失せろ?
ふざけんなって思ったんだけど、なんかあの女ヤバそうな気もしたからさ、そこで俺様も引いたんだけどよ。
あの視線、多分人殺していると思うくらい冷たかったんだぜ?
いくら俺様が喧嘩慣れしているとはいえ、あの視線には耐えられねぇよ。
死にたくねぇし。
しっかし、いい女だったのにと半ば諦めかけていたところにそのハーレムの主の登場だ。
どんな野郎かと思えば特進科の奴だった。
は?
ありえねぇ。
あんなガリ勉野郎のどこがいいんだ!?
水鏡のバカが絡んでいったようだがあっさり返り討ちできるくらいにはあの男に惚れられているようだな。
…気に入らねえ。
あいつから奪ってやりてぇが…。
そうだ。
兄貴がいつもつるんでいる半グレに頼んで赤髪の女を回してもらおう。
兄貴たちはあのタッパのデカい女とか好きそうだし。
ギャル風の爆乳とかストライクだろ。
一応俺様も星華の生徒だから表立っては動けないが、兄貴に頼めばいつも通りやってくれんだろ。
早速兄貴に相談するか。
俺様を袖にしたこと、後悔させてやる。
サン視点
今日はバスケットボールっていう球技で、球を床につきながら走ってあのリングに入れて得点を稼ぐと。
ふむ。
で、ボールを取って反撃もあり、と。
なるほど。
あ、球をつかずに3歩歩いたり、球つきを止めて再開するのもだめなのね。
後、あのリングから離れて入れれば点数が少し高いのね。
昨日と同じようにほかの人がやっていることを見ていく。
あれ?
なんでみんな直接リングに叩き込まないのかな?
あ、届かないのかな。
なんで届かないの?
うーん。
考えていたら順番が来たからボクはコートにはいる。
やっぱり見ているけど球を持っている人の視線とかでどこに投げるかとか、どこに行こうとしているかわかりやすいね。
ほいっ。
なんだ、やっぱ簡単に取れるじゃん。
とりあえずボクは球を床につきながら助走をつけて思いっきり跳んでボールを両手でリングにたたき込んでやった。
うん。
これは気持ちいいね。
ガンッて言う音がいい。
「え、エアウォークからのダブルハンドダンク!?」
あれ?
なんかざわざわしているし。
なんでみんな固まっているの?
まあいいや。
またボクにボールが回ってきたから今度はコート内に一人でいたクラスで隣の席のめぐみちゃんにボールを投げてあげた。
あ、めぐみちゃん、そこから打ってもはいらないよ!!
ボクは慌てて走り出し、リングからこぼれそうになった球を片手でリングにねじこんだ。
「あ、アリウープ!?」
「なんであれで間に合うの!?」
…だからなんでそんなに騒ぐの?
ボクはわけがわからないまま相手が投げるパスをことごとく取って遠くから投げてみたり、空中を歩くみたいに跳んで球をリングに入れ続けた。
なんか先生、あんぐり口を空けていたけど、そんなに難しいのかな?
でも、昨日のバレーボールよりは楽しかったかな。
女子バスケット部員視点
うん。
わかっていた。
昨日のサンちゃんのバレー見ていて何かやると思っていたら案の定だった。
パスカットは早いし、フェイントにもかからない。
ドリブルは速すぎてとめられないわ、エアウォークやらかすわで私も開いた口が塞がらなかったわ。
しかもあの子、先読みでもしているのかと思うくらいスティールも上手いし。
バレー部の清美も言っていたけど、あれは誘えないわ。
入部したらサンちゃんのワンマンチームになって、しかもそのまま全国大会までいけそうだもん。
私たちが死ぬ気でサンちゃんに食いついていけば多分なんとかなるかもだけど、サンちゃんを見ていたら天才肌的な説明しかできなさそう。
よくあるオノマトペを多用する感じかな。
普通にじっと見てバッと動いて、シュッとすればできるとか言いそう。
サンちゃんの動きは荒削りだけど、NBA並の技を見せてもらっていると思えばいい勉強と思えるかな。
こんな近くで見れること、そうないだろうし私も学ばせてもらおう。
そうすれば部活に少しでもフィードバックできるかな。




