第6話
「それと…できればロロさんが作ったアイテムを1つ、ギルドに納品して欲しいんです」
「俺の作ったものを?」
「はい。ロロさんのそのスキルが、作品に影響を及ぼすのか確認するためです。何か特殊な効果が付与していた場合、ギルドとしてもその価値を把握しておく必要があるので」
ギルドからの依頼ということにしても構いません、と言われたので、クエストとして受けることにした。
〇自分で作ったアイテムをギルドに納品する
期限:なし
報酬:300ベル
早速クエストを受けちゃったぜ。でも次にやるのは冒険者ギルドに登録することだ。ギルド内にある掲示板の内容も気になるが…。いや、まずは冒険者ギルドに行こう!
「すみません。冒険者ギルドってどこにありますか?」
「中央広場を南に真っすぐ行けば見えてきますよ。割と分かりやすいと思います」
「分かりました。ありがとうございます」
細工ギルドを出ると元来た道を戻り、最初にログインした広場に到着。ここを南に行けばいいんだな。真っすぐ真っすぐ…お、あれじゃないか?大きな建物の前にプレイヤーたちが集っている。
中に入ると受付の前にはたくさんのプレイヤーが。や、やっぱりここも混んでるな。
「どうして登録できないんですか?!」
「ギルドに登録していないとクエスト受けられないのかよー」
「どうにかなりませんか?」
皆同じようなこと言ってるな。受付の人たちもこの状況に辟易しているのか笑顔が怖い。あ、受付の奥から大柄な男性が出てきたぞ。
「あーこの場にいる旅人の中でギルド登録の資格がない者。通常業務の妨げになっているから即刻出て行け」
数人は言葉通りにギルドから出て行ったが、大多数はその場から動こうとしない。それを見て男性がもう一度同じことを言うが変化はなし。
「…こちらの要望は聞き入れられないようだな。強硬手段を取らせてもらう」
あ、農業ギルドと同じようにプレイヤーたちがギルドの外に追い出されていった。なんかすごい暴言を吐いている人もいたな。だけどこれで長蛇の列はなくなった。
「すみません、ギルド登録をしてほしいんですけど」
「ギルドに登録できるという証明のようなものはございますか?」
証明のようなもの?それってどんなものですか?
「…ギルドカードぐらいしか持ってないですけど…」
「!そちらをお預かりしてもよろしいでしょうか?」
「え、あ、はい」
ギルドカードで良かったみたいです。すごい速さで手続きをしてくれました。めちゃくちゃ仕事ができる人だ…かっこいいな。
「…お待たせしました。ギルドカードに冒険者ギルドを登録いたしましたので、紛失されないようお気を付けください」
「ありがとうございます。これからクエストを受けても大丈夫ですか?」
「はい。ロロさんのギルドランクはEですので、Eランクのクエストのみ受けることが可能となります」
なるほど、ギルドって皆Eから始まるんだろうな。それで徐々にランクを上げていくわけだ。Eランクのクエストを見てみると本当に初心者向けであろうものばかり。このゲームでまだ戦ったことないし、なるべく簡単なものを選ぼうかな。
「こちらのクエストを受けますか?」
「はい」
「かしこまりました。お気を付けて」
〇グリーンスライム5体討伐
期限:3日以内
報酬:100ベル
報酬は安いが目的は魔石だからな。二兎を追う者は一兎をも得ず。のんびりやっていこうではないか。ギルドを出るとそこにはたくさんのプレイヤーがいた。…この人たち、まだここでガヤガヤしてたのか。絡まれるのも面倒なのでさっさと人混みに紛れる。
このまま南に真っすぐ行くと草原があるみたいだから、そこで狩りをしようかな。うん、そうしよう。
「────到着!」
南の草原に着くとプレイヤーたちと狩場が被らない場所まで移動した。ここら辺はおそらく誰ともトラブルになることもないだろう。よし、早速グリーンスライムを探していくぞ。
「…あれかな?」
緑色のスライムを前方に発見。鑑定するとグリーンスライムと出た。よし、対象を見つけたぞ。それじゃあ戦闘開始だ。精霊魔法をスライムに向かって使ってみる。
ちなみに精霊魔法はレベル1の段階だと火精の吐息、風精の囁き、水精の雫、土精の礫が使える。どれも威力は弱いがギリギリ攻撃魔法として使えるレベルだな。レベルが上がれば他属性の魔法も増えていくらしい。
「火精の吐息」
グリーンスライムにダメージが入る。んーこれは後3回くらい攻撃すれば倒せそうだな。スライムは突然の攻撃に驚き逃げようとしている。反撃してこないのなら好都合、このまま連続攻撃だ!
スライムの粘膜×2
グリーンスライムの魔石×1
「よし、初勝利!」
したはいいが、MPが残りわずかだ。回復アイテムを買ってから来るべきだったな…これは失敗した。このまま連戦するわけにもいかないし、1度街に帰るかー。
元来た道を引き返していると、ふいに違和感を覚えた。なんか視界の端に、より一層キラキラしている場所が見えるぞ?あれはなんだ?




