第3話
背中まであるホワイトブロンドに紫の目。尖った耳がチャームポイントのめちゃくちゃ整った────中性的な顔立ち。
「…現実の俺と雰囲気が変わらないじゃん!」
ゲームの中でぐらい男らしくありたかったのに…なんかもう、俺は男らしい顔にはなれないんだろうな。今更だが悟りを開いたぞ。諦めがついたとも言うが。どんな顔でも性格が男らしかったらそれでいいじゃないか。
「というわけで容姿はこれでOKっと」
『全ての設定が終了しました。ファンタシー・ファンタジーの世界に行きますか?』
「あ、ちょっと待って」
最後にステータスの確認をしておきたい。さて、どんな感じになったかな?
名前:ロロ
種族:エルヴァリエ レベル1
職業:精霊の愛子 レベル1
ビーストブリーダー レベル1
HP:14 MP:22
STR:8 VIT:6 DEX:12 AGI:14 INT:18 MND:16
スキル
精霊魔法:レベル1 精霊視:レベル1 精霊の手:レベル1 テイム:レベル1 育成:レベル1 素材精製:レベル1 魔石加工:レベル1 研磨術:レベル1 細工:レベル1 アイテムボックス:レベル1
所持金:1000ベル WP:45
ステータス数値も悪くないんじゃないか?スキルもいい感じだし。よーし、それじゃあ世界に飛び込むか!
『ファンタシー・ファンタジーの世界をお楽しみください』
・・・
・・
・
人の騒がしさに目を開ける。
「わぁ~…すご。これがゲーム?」
俺が立っていたのはベンチや花壇がある大きな広場だった。ちょっと不思議な形をしているな。丸…三角?まぁそれは置いておいて、俺は今ファンタシー・ファンタジーの世界にいるんだな!広場には俺以外のプレイヤーもたくさんいた。皆目をキラキラさせている。分かる分かる、俺も感動してるもん。
「さて、まずは何をしようかな?」
と言ってもやることは1つ。────探索だ!
とりあえず広場の北側に行ってみる。何があるのかな~。ヨーロッパ風の街並みに、ファンタジー感満載な服装のNPCたち。いやー歩くだけでも楽しいな!
「こんにちは!今日は良い日ね」
「こんにちは」
「あれ、君珍しい眼を持っているね」
家の前を掃除している女性NPCから突然声をかけられた。不思議な青い目が特徴的な黒い髪の美人さん。両手に箒を握りしめている。
ちなみにプレイヤーとNPCを見分ける方法は、上のアイコンを見ることだ。アイコンが白だったらNPC、青だったらプレイヤーという風に区別されている。
それにしても珍しい眼とは何のことだ?────!もしかして精霊眼のことか?
「…」
「急にごめんね。私も少し人とは違う眼を持っているから気になっちゃって」
「!人とは違う眼?」
「…よかったらちょっと話さない?ここだと落ち着いて話せないと思うし」
もちろんです、お話ししましょう!探索は一旦中止だ!ということで、開店前のお店の中に入らせてもらった。…外観は家にしか見えないのに、中はちゃんとしたお店だなんて…驚きだ。店内はとてもオシャレで、高級感にあふれている。見た感じはアクセサリーを取り扱っているお店か?
「そこ適当に座って」
「失礼します」
「あ、私の名前はセフィリア。アクセサリーとか小型武器といった、精密で小さいもの全般を作ってここで売ってるの」
「ロロです」
俺も細工スキルを極めたら商売してみたいな~。こじんまりとした感じでもいいから、自分の店を持つのもいいかもしれない。夢は膨らむな!
「ロロくんね。それでさっきの話の続きなんだけど────もう先に言っちゃうわ。私は真視眼っていうスキルを持ってるんだ。簡単に言うとな~んでも見たら分かっちゃうわけ。もちろん、君の眼についてもね。…あ、個人情報とかは流石に見ないよ?」
真視眼────初めて聞くけど、なんかヤバそうなスキルだな。鑑定の上位互換的なものか?セフィリアさんには隠し事はできなさそうだ。
「俺の眼…」
「はっきり言っちゃうけどロロくん、精霊に関係する眼を持ってるでしょ?っていうか、精霊に関係するスキルを複数持ってるでしょ」
「…はい。精霊視、精霊魔法、精霊の手っていうスキルです」
「うん、それらについてどれくらい知ってる?」
精霊視たちに関して?…全く知らない!職業に関係するスキルだったから取得して、あとでどんなスキルなのか確認しようと思ってました。
「あのね精霊に関係するスキルって、とっっっても珍しいの」
「そうなんですか?」
「そうなの!精霊は神々の眷属って言われているでしょ。つまり世界でも最上位の存在。その精霊に関係するスキルなんて限られた者しか持つことができないと言われてるんだよ」
そんなすごいスキルだったの?!…俺精霊に関係するスキルを持ってるどころか、精霊の愛子っていう職業なんですけど。…セフィリアさんが何も言わないってことは大丈夫なのかな?
「精霊視は通常では知覚できない属性の濃度や魔力の軌跡を見ることができるみたいだね。何か心当たりはある?」
「そう言えば視界にキラキラしたものが見えるときが…」
「それが魔力かな。私はそういったものは見えないから教えられることは少ないけど…ロロくんは珍しいスキルを持っていることは自覚してね」
「分かりました」
「うんうん。…ところで、精霊の愛子って何かな?」
あ、職業に触れられた。いや、俺も詳しいことはよく分からないんですよ…。何しろランダムで選ばれたものなので。
罫線って便利ですね。この小説では多用しそうです。




