2話 帰還不能
とりあえず書けましたので、投稿します。
チュートリアルが終わり、転送された場所は交易の街"ホルン"。ここからは、山や海、草原に廃墟など様々な場所へと繋がるため、発展しており、武器や商店、様々な店がある。
店のあるところに、プレーヤーたちは集まりやすい。
プレーヤーたちの拠点エリアにしやすい場所の一つだ。
どうやら、転送されたは俺以外にもいるらしく、沢山のプレーヤーが周囲に存在する。
そして、この場に留まっているプレーヤーはギルドの作り方やプレーヤー間のトレードなど、先ほどの空間で説明された事以外の説明について聞くのだろう。
しかし、俺は"海人"という特殊なクラスを選択した時点で、ギルドは入ることも作る事も無い。
ほかの事は、プレーヤーたちに聞けばいいし――――。
そう考え、俺はスキル"疾走"を使い、全力で海方向へ向かった。
街を出る途中に
「誰か"海人"クラス選んだ奴なんているのか?どう考えてもほかの選ぶよな。」
という、馬鹿にされるような発言を聞いた事は気にしない。
道中で、犬型モンスターと接触。戦闘に入ったが、"疾走"のおかげで、十分に速度はある。俺は槍スキルを選択することで得られる技"突進"を使う。
初期装備の短槍から白いエフェクトが発生し、速度が上がる。
モンスターと交錯したのは一瞬。一撃で上部に表示されているHPバーは緑から赤、そして黒く染まり、犬型モンスターは爆散した。後には、わずかなお金と経験値。
また、"情報"は倒したモンスターから情報を手に入れることができるらしく、一度倒した敵には苦労しなくてすみそうだ。
犬型モンスターを瞬殺して数分。緩やかに速度が減速する。スキル使用時間の限界が来た。
わずかな時間しか走っていないが、海の街"ソル"に着いた。
"海人"クラスの俺は、海を中心として生活するつもり。
そのため、この街を拠点とする。
拠点にするなら、まずは寝る場所を確保しないと。
俺は、宿屋を訪れる。
「いらっしゃい。宿泊料は1日1P。」
「なら、1ヵ月宿泊で。」
俺は、恰幅のいいNPCに30P支払う。
「ハイよ。部屋は102号室ね。」
NPCから鍵を貰うとそのままアイテム欄に入れる。
次に、街の道具屋へ。
何か良い武器や道具の相場を見るのが目的。
俺の目を引いた武器は、槍系の武器:トライデントが1000Pで販売されている。
これを買う事を目標にして、俺は戦うことに決めた。
戦う場所は海。"海人"を選び、スキル"泳ぎ"まで取ったのなら、海でバトルだろ普通。
海に潜ると、陸とは別世界で、水に太陽光が乱反射して輝く。
水の透明度も非常に高く、珊瑚や魚によって、色鮮やかな世界。
システムによって作られたとは思えない世界がそこにはあった。
近くにいたクラゲをとりあえず攻撃してみる。
僅かにHPバーは黒くなり、残ったHPバーが緑から赤に変化。戦闘が始まる。
クラゲはゆっくりと俺に対して足を伸ばす。その足は異様に長く、スパークを放っている。
俺は危険と判断して、短槍で足を払うが、触れた瞬間、体に電撃が走る。
そして、俺のHPバーがあっという間に黒く染まり……。
俺は宿屋のベッドから起き上がる。
たった一撃でHPを持っていかれた。どれだけクラゲ強いの?
俺は海にもぐるのを中止して、情報を集めに"酒場"に向かう。
酒場では屈強な漁師たち(NPC)が酒を飲んでいた。話しかけると、
「あ?クラゲに殺された。お前レベルは?――Lv1?無理、無理。基本的に海の生物はLv10は超えてるぞ。まずは、レベル上げてからだな。」
軽く漁師たちに言われるが、やはり釈然としない。ステータスボーナス、スキルボーナス、特殊能力は必ず変化が起こる以上、何か持っているはずだ。
俺は初めた時からのステータス、スキル共に変わっていないので、絶対に特殊能力を持っている。
しかし、特殊能力はステータス欄に表示されないので、自力で見つけるしかない。
俺は、ある程度の予想を立てる。
"海人"は海に関する特殊能力であるはず。
俺は"海人"の名前から考えて、もう一度海に入って変化が起こっていないか確認するために、海へ向かう。
海に浸かり、メニュー画面を開く。そして、ステータス欄、スキル欄、アイテム欄、武器欄、全てをチェックする。
まあ、オプション欄は関係ないからスルー。
しかし、変化は起こっていない。見逃しが無いか確認するために、もう一度メニュー欄を確認すると、右上のキャラ名の下の数値が変動。
経験値が上昇している。
"海人"の特殊能力は、海に入ると経験値が上昇することらしい。
これならば、海の生物のレベルが高いのも納得できる。
普通のプレーヤーなら、陸でレベルを上げるだろう。
しかし、"海人"でレベルを上げようとするなら海を選択する人が多いはずだ。俺みたいに――――。
犬型モンスターを倒して手に入れた経験値と、海に入っている時の経験値の上がり方から見て、戦闘を行った方が効率はよさそうだが、俺にはもうひとつの目的がある。
沈没船に眠るお宝。
財宝発掘
レベル上げを行ってから、発掘しようと考えていたが、順番は逆になるが、沈没船を探しながらレベル上げをすることに決めた。
そして、俺は沖に向かって"泳ぎ"始めた。
交易の街"ホルン"
チュートリアルの開始を待っている大勢のプレーヤーたち。これからのゲームの進め方を討論して、あらゆる所でざわめきが起こっている。そこに上空から機械的な声が響く。
「当選者、全プレーヤーの登録が完了。これよりチュートリアルを開始します。まずは、メニュー画面のオプション欄を見てください。」
チュートリアルを待っていたプレーヤーたちは声に従って画面を開きながらも、疑問に思った。
何故今さらメニュー画面?
よりにもよってオプション欄?
さまざまなプレーヤーたちに疑問にが生じて、ざわめきが起こる。
しかし、それらのざわめきは続けられた言葉によって打ち消された。
「このゲームにはログアウトは存在しません。」
ここから、冒険が始まります。




