革命
革命の予言から数ヶ月。
大陸の歴史は、私の予言通りに塗り替えられた。
あの国で本当に革命が起きたのだ。
そして、それに備えていたプラム侯爵家は颯爽と新政権に飲み水と食料の支援と融資を持ちかけた。
新政権とのコネを見事に得たのである。
「本当に、あの国で革命が起こった…」
冷や汗が止まらないレオン様。
リオネル様も息を飲む。
「飲み水と食料の支援と融資だけじゃない…この間ブランシュの口走った「憲法と法律の明確な文章化」とかいう概念を教えてやったら独自の外交ルートにまで発展した…」
どうやら義務教育で習ったそれは、新政権にとっては政治のバイブルになったらしい。
「やべえ、手の汗が止まらない…俺たち、とんでもない利権を握ってないか…?」
私は慄くレオン様とリオネル様の手をぎゅっと順番に握った。
そして元気良く言う。
「大丈夫です、全部上手くいってるじゃないですか!」
そう、最近のプラム侯爵家はやることなすこと全て上手く行っている。
政治の世界は油断はできないが、それでも不要に怖がる必要はないはずだ。
「怖いことなんて何にもありませんよ!」
(お前の頭脳が怖い)
(本当に敵に回さなくてよかった)
「ブランシュ…本当に俺の嫁でいてくれるな?どこにも引き抜かれたりしないよな?」
でなければ自分たちの首が危うい。
この少女は、智略だけで自分たちをどうとでも出来る。
「当たり前です!私はずっとずっと、レオン様のお嫁さんですよ!リオネル様だって、ずっとずっと一緒なんですから!」
その言葉に、レオン様とリオネル様は心底安堵したように力を抜いた。
そんなに怖がることなんて、何もないのに。
だって、レオン様とリオネル様が私を裏切らない限り、私はずっとずっと二人の味方なのだから。
「なあブランシュ、欲しいモノはないか?なんでも買ってやるぞ」
「なら、美味しいパフェが食べたいです」
「よし、すぐに料理長に作らせる」
「他には何かないですか、義姉さん」
「じゃあ今日のお夕飯はビーフシチューがいいです」
「よし任せろ、じっくり煮込んだビーフシチューを用意させておく」
こうして今日も私はレオン様とリオネル様に甘やかされるのだった。
「ほら義姉さん、あーん」
「あーん…ん、このパフェ美味しい!」
「最高級の食材を調理長に厳選させたからな」
「ビーフシチューも楽しみにしててくださいね、義姉さん」
「うん、すっごく楽しみ!」
ただ、甘やかしの度合いがちょっとだけ過激かもしれない。
それでも、私は幸せなのだけど。
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