くだらないわね…いや、面白くなってきたわ
今日は最低ランクバトロワ最終日だ。
今日三位以内に入ればDランクからCランクに昇格するという訳だ。
「思ったのだけれどこれって飛び級制度とかないのかしら?圧倒的にボコボコにしているのだけれども」
「ないですね。そもそもあなたレベルの強者がきたのは初です。大抵の人はこの世界で強くなるのですよ」
どうやらこのレベルに到達している人間が入ってくるのは初だからルームサービスのわからないらしい。
とりあえず文句言ってても仕方ないのでさっさと飯食って殺しに行こう。
いやそんなコンビニ感覚で人を殺すなや…
自宅を飛び出して少し歩くと早速第一犠牲者が現れたようだ。
「さあ、死になさい。せめて綺麗な花を咲かせて」
そう言いながら足にちょっと力を溜めて一気に解放すると高速で接近した。
そしてそのまますれ違いながら拳を頭にぶち込むとまるで豆腐かのように潰れて鮮血が飛び散った。
アイテムの回収も今のでできたようだ。
「まずまずな感じね。あの子との戦闘をしたから身体がよく動くわ」
昨日の雪梛との戦闘が影響したのか詩奈の動きは格段に良くなっていた。
現在所持しているアイテムの確認をしていたところ正面からアホがきたようだ。
「お前が低レベルで無双しているやつだな」
「レベル?…ああ、そんな制度あったわね」
完全に忘れていたようだ。
目の前の相手はレベルが20とこのランク帯にしては異常に高いようだ。
おおかたソロでレベリングでもしてきたのだろう。
だがレベルが高くなっても知能指数は高くならなかったようだ。
「貴方二位なんだから大人しく順位を保持していればよかったじゃない」
「そんなこと言って俺と戦うのが怖いのか?」
「確かに怖いわね。正面にいる相手の力量も測れないなんて。貴方その辺の小動物以下よ?」
「舐めてんじゃねえぞ!」
詩奈のちょっとした冗談というか挑発にすぐに乗ってきて殴りかかってきたようだ。
別に受ける義理などないのでもちろん余裕の回避。
回避されると予想していたのかすぐさま切り返してきて手に持っていたナイフで突きをしてきた。
「突きはやめた方がいいわよ。貴方程度の技量じゃ武器失うわ」
とか言いつつしっかり回避しているようだ。
「くそ!なんで当たんねえんだ」
「つまらないわね。くだらないことしている時間はないのよ」
そういうと詩奈はちょっと力を入れて腹部に拳を入れた。
入れられると相手は後ろに後ずさって体勢を崩した。
「ぐっ、なかなかいいパンチじゃないか」
「はあ、ほんとこのランクは面白くないわね」
「は?」
詩奈はちょっとイラついているのか腕に思いっきり力を溜め始めた。
観客がいてやかましいのだろう。
「歯ぁ、食いしばれよ!」
全力で地面を蹴り相手に接近して思いっきりぶん殴った。
バーーーーン!!!!!!
あまりの威力に相手の身体が弾け飛んだ。
そしてぶん殴ったときに発生した衝撃波が周囲を襲った。
「なぁに見てんのよ。ここは戦場よ?」
「ヒ、ヒエ」
「今から全員…皆殺しよ!」
逃げ惑う人々を詩奈が高速で接近して殺していきこの日この世界で一番多く1人でキルした数が更新された。
そして文字通りフィールド中の人間を全員1人残らず確実に消し飛ばしてから自宅に帰っていった。
「これで明日からもつまらなかったら初日から全員殺すわよ」
「朗報ですよ。この世界で一日キル数が大幅更新というか最大値だったのでこの世界を統括している機関から飛級認定されました。なので明日からBランクですよ」
どうやらこれは流石にやらざる終えなかったようだ。
まあやらんかったら私が操作しはるんやがな。
「あら、これでようやくましな相手と戦えるのね」
そういうとさっさと準備を終えて寝た。
本日は夢を見ますか?
今回はYESを選択した。
久しぶりにくると変わり映えしない空間で起き上がった。
起きて早々装備作成場に入りスライムスーツを複数作成した。
「そういえば今はいらないわね」
そういうと今来ていたスライムスーツも脱いでデバイスでしまった。
下着姿になってしまったが人がいないからいいだろう。
予備の武器も作成して準備を終えるとさっさと寝るようだ。
夢から覚めるといつもの天井が出てきた。
飯を食ってさっさと外に出るようだ。
「詩奈さん。本日からBランク帯となりました。ここからは特殊な攻撃をしてくるものや無効のスキルを持ったものも出てくる可能性があります。お気をつけて」
「ご丁寧にありがとうね。でもそういう奴は知り合いだったり昔の戦闘相手にいたから大丈夫よ」
そう言って外に出て相手を探し始めた。
見た感じ外の様子は変わらないようだ。
スライム達もいるし森の方に行けばモンスターもいるであろう。
そんなことを考えていると前方に相手を見つけたようだ。
相手も詩奈に気づいて振り返ってきた。
「なんだこいつ。レベル2じゃないか」
とか言いながらも警戒体勢に入っている。
流石にこのランク帯なら緩いやつはいないようだ。
「さあこのランクの初戦よ。楽しませてちょうだい」
とりあえず相手の力量を正確に測るために詩奈は軽く力を入れて接近してぶん殴った。
下手ながらも受け流しをしているようで防具剛性的にダメージは入っていなさそうだ。
「その程度か?」
「そんな訳ないわよ」
60レベルの相手に思いっきり力を込めて殴りかかった。
速度も先ほどとは段違いに速いため当然反応できずに直撃をもらっていた。
「ぐはっ」
相手は吹っ飛んでいったがどうやらダメージが入っていなさそうだ。
これがいわゆる無効スキルというやつだろう。
「私は打撃無効を持っているぞ。相性が悪かったな」
「確かに貴方は打撃無効を持っているわね。でも知らないのかしら?」
そういうと詩奈は魔力を使用して相手を拘束した。
「な、なんだこれは?なんのスキルを使った!」
「スキルじゃないわよ。ただの魔力よ」
「魔力だと。聞いたことないぞ」
文句言ってくる相手を無視して精神を研ぎ澄まし相手の腹部に拳を当てた。
「自力に頼らない貴方は弱いわ」
そう言って圧縮した力を一気に解放して爆発的なエネルギーを生み出した。
『流体拳』
相手の腹部には綺麗な穴が空いていてすでに死んでいた。
「これだから無効持ちは面白くないのよね。無効とか言っているけど限度があるのよ」
そんなこと言っているとなんか二人組が迫ってきた。
「バトロワでタッグなんて珍しいわね」
「戦闘後だからって手加減しないからね」
2人はなかなかいい速度で複雑な動きをしながら接近してきた。
とりあえず受け流しをしながら見るようだ。
「反撃してきたらどうなの?このままじゃジリ貧でしょ」
「そんなこと言うならいくわよ」
連携の隙をついて片方を吹っ飛ばしその影響で空いた隙に思いっきり頭を地面の方向にぶっ叩いた。
ドーーン!!!
そして吹っ飛ばした方向に魔力球を生成して狙いを定めた。
「ま、待って。あの子もう2回戦場で死んでるの。私を殺していいからあの子だけは見逃して!」
「あらそうなの。わかったわ」
そう言って地面に埋まっているやつの方を見ながら魔力球に人差し指と中指で高速連続刺突をした。
『ブレイキングショット』
グシャ
綺麗に擬音を立てながらそいつの脳みそをぶちまけた。
「な、なんで殺したの。貴方さっき了承したじゃん!」
「ええ、だから視界内から見逃して撃ったじゃない。それに戦場で死を恐れたり仲間の死を憂いたりするのはいいのだけれどもそういうの私好きじゃないのよね。死ぬタイミングがそこだったってだけじゃない。あと殺しにきたのに殺される覚悟がないとかくだらなさすぎるわよ。貴方たちの仲良しごっこに巻き込まないでちょうだい」
そう言ってちょうどいい位置にある頭を蹴っ飛ばした。
面白いぐらい綺麗に頭のみ飛んでいって首から下がこちらを覗いてるようだ。
「私もまたそちらをのぞいているわよ」
冗談を言いながら血溜まりを後にしてアイテムを回収して次の相手を探しに出かけた。
どうやら思ったよりも人間の数が多いようだ。
新しい相手がすでにこちらを見ているようだ。
「挨拶代わりよ」
そう言ってデバイスからスライム素材を取り出すと振りかぶって思いっきり投げた。
超音波のような音を鳴らして相手に進んでいったが綺麗に刀で弾かれたようだ。
「面白い相手だな。久々に楽しい戦いになりそうだ」
頭上には85というかなり場違いなやつがいた。
対する詩奈は2だからもっと場違いだけどな。
「これは…私もまともに戦うわ」
そういうと詩奈は亜空間を開いて刀を取り出した。
抜刀して刀身を確認すると陽の光を綺麗に反射する美しい刀身が姿を現した。
「水明刀。この刀の名前よ」
「いい刀だな。大層大切に使われているとみた」
相手の少女は面白そうににやけている。
「そういえばまだ名乗っていなかったわね。私の名前は詩奈よ。あなたの名前は?」
「私は梛綺だ。では戦おう」
そういうと梛綺は中段構えで構えた。
対する詩奈は納刀して脱力状態で構えた。
こんにちは雪梛です。
強者登場!って感じでいいですね。
やはり物語のこういったキャラは欲しいですね。
次回から本格的に戦うのでお楽しみに。
ではまた次回お会いしましょう!




