第76話 急展開ですね
『コメントされました』っていう表示を見ると、何かドキッとします。今のところ良い方しかいらっしゃらないんですけどね。
「なるほど分からん。」
メラニーの話を聞いたトリスは、そう一言言い捨てる。確かにホルスの言う通り、生還者の話は的を射ないようだ。
「やっぱり?何かしらの魔法で消されてるなら、それを解除すればいいんだけれど、以前それを行ったところ生還者がショック死したとか。」
「マジかよ。いや、解除されると発動するタイプの魔法が仕掛けられてたんじゃ無いのか?」
「僕もそうだとは思うけど、まさか実験をする訳にもいかないし、結局のところ手詰まり感があるよね。」
トリス達は明らかに落ち込んだ様子で話し合う。
そんな様子を見ていたメラニーは、申し訳なさそうに歯噛みしている。
「…お力になれず、申し訳ありません。」
「いやいや!話が聞けただけ良かったですよ。魔法の警戒をすべきって事が分かっただけ上等です。な?ホルス?」
「うん、そうだね。何の対策も練らないで行けば、恐らく僕達も敵の掌で踊ることになってたよ。情報提供ありがとう。」
メラニーの責任では無いので、2人は努めて明るくお礼の言葉を口にする。事実魔法に対して無警戒であれば、術中に嵌る可能性は非常に高いのだ。
「対抗手段として、一応魔法耐性が付与された魔道具を持ってこう。これで気休め程度にはなるはずだよ。」
「そうだな。じゃあ、そうと決まれば明日決行日だな!」
場の暗い雰囲気を打ち払おうと、トリスは元気良く宣言するのだった。
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「とは言ったものの、地道に行くしかないよな…。」
翌朝、トリス達は再び例の分かれ道へと来ていた。ここの謎を特には、やはり足で歩いて確かめるしかないのだ。
「まぁ、仕方が無いよ。空を飛ぶのは非効率的だし。」
上空から道が分かれば苦労しないのだが、生憎この獣道は木々に覆われていて、確認が困難なのだ。そのため歩く事が必要なのだ。
「よし、じゃあ打ち合わせ通り、僕が先行するからマッピングはトリスに任せるよ。」
「おう。行こうか!」
トリス達は気合を入れ直して、分かれ道を進む。トリスの考えついたような罠であれば、例え似た場所に出ても『違う場所』とこじつけて地図を書けば、少なくとも元の場所に戻れなくなることは無くなる。来た道を遠回りであれその通りに戻れば、必ず元の場所に戻れるのだから。
また、昨日ホルスが言っていた魔道具も装備しているため、正常な判断力を失くす可能性も低いため、今回の探索では大分楽が出来るはずだ。
「ん?また大木か…。」
3時間後、4本目の大木を目にしたトリスは、うんざりといった感じに呟く。2人は、運が良かったのか行き止まりに突き当たる事無く、作成者が意図して誘導したい場所へと近付いているのか、順調に道を進んでいた。
「ほんとに大掛かりな仕掛けだよね?一体こうしてまで何をしたいんだろう?」
ホルスもいい加減飽きてきたのか、作成者の意図が気になってきたようだ。
「ま、洞窟見つけて、そこに入れば何かしらの手がかりは手に入るだろ。人が居たら、とっちめてやれば良いし。」
「そうだね。もし碌でもない事に仕掛けを利用していたのなら、ふふふふ…。」
「うわぁ…。マジでご愁傷様です。」
悪どい笑いを浮かべているホルスに、まだ見ぬ黒幕に対して合掌するトリス。この様子だと、間違いなく黒幕は地獄を見るだろう。こんな所でコソコソと罠を張っているなど、絶対に碌でもないことを企んでいるのだから。
「よし。ここらで一旦昼食でもとろうか。」
「うん。そろそろお昼の時間だしね。」
まだ無理をする必要も無く、昼も近かったためトリス達はその場に布を敷いて昼食の準備をする。1日がかりになるのは目に見えていたので、メイドに頼んで色々と作ってもらったのだ。
が、その時、トリス達はほぼ同時に獣道から外れた森の奥の方に、こちらに近付いてくる存在を捉えた。
「ん!?これって若しかして!」
「うん!多分迷い込んだ人!」
その存在の出現に、2人は慌てて昼食の準備を片付け、森から出てくる人物を待ち受けるのだった。
第2ヒロイン出そうかな〜と思ってます。
ご意見、ご指摘等ありましたら、是非オブラートに包んで柔らかくお願いします(注文多すぎw)。




