第66話 この世界の女性って怖すぎません?
筆者はこういう期間は家でゴロゴロする派です。
合格発表日から3日後、トリスとホルスは学園都市の冒険者ギルドへと来ていた。
「ふぅ〜、やっとこさ着いたな…。」
「そ、そうだね。思ったより遠かったよ…。」
まさか冒険者ギルドに、馬車で乗り付ける訳にはいかないため、屋敷から歩きで来ていたのだが、10キロ近く離れていたため30分もかかってしまったのだ。…10キロ30分というのは明らかにおかしい速度なのだが。しかも全く息がきれていない。
「ま、それは兎も角早く入ろうよ。折角朝早く出てきたんだから、混まないうちに登録済ませちゃおう。」
「あぁ、そうだな。」
全く疲れを見せないトリスとホルスは、仲良く冒険者ギルドへと入っていく。王都とは違い、二階建の日本の一軒家の2倍くらいの大きさで、そこまで広いとは言えない場所であった。
トリスが扉を押して入ると、朝早いからなのか冒険者はあまり見られず、比較的閑散としていた。
とはいえ、早くに出発しないと一泊する羽目になる依頼もあるため、受付嬢は控えているのだが。
「おはようございます。何か御用でしょうか?」
2人が物珍しそうに辺りをキョロキョロと見回していると、受付から声がかかる。
「は、はい。ちょっと登録をお願いしたいのですが。」
初心者風を装って、トリスは受付に返答する。
「はい、かしこまりました。そちらの方も同じく登録でよろしいですか?」
「はい、お願いします。」
受付はホルスにも声をかけると、手馴れた感じで書類とタブレット端末を差し出してくる。
トリス達は書類に名前と出身地等を適当に記入し、その後は受付の指示に従ってタブレット端末に魔力を流す。
このタブレット端末は、個人個人の微妙な差異を持つ魔力を測定し、情報を何らかのネットワーク経由でとこでも見ることが出来るという仕組みになっている。
以前トリスが登録した際、その仕組みを逆手にとり敢えて自分とは違う波長の魔力を送り込み、偽装して登録をすませていたのだ。
そのためこのように、
「はい、登録完了です。」
スムーズに、何ら問題無く登録を終えることが出来た。
「漸く暇つぶしが出来るぜ!」
「そうだね…。あのままだと間違いなくダメ人間になるよ。」
入学式までの間、暇を持て余し過ぎた2人は、小遣い稼ぎ兼暇つぶしで何がいいかと考え、冒険者活動が挙がったために登録したのだ。
そんな2人の呑気な会話を聞いた受付は、眉をひそめながら話しかけてくる。
「お2人とも、冒険者を甘く見すぎてはいませんか?そんな事ではすぐに命を落としますよ?」
「おっと、これは失敬。舐めてるように思われましたか。」
「す、すみません。余りにも暇で、何でもいいから身体を動かせればいいと思ってて…。」
2人の言い分を聞いた受付はため息をついて話を続ける。
「はぁ。お2人とも初心者講習を受けるべきでは?」
「初心者講習ですか?それってどんな事を?」
「初心者講習って名前が付いてるからには、初心者に講習するじゃない?」
「まんまじゃん!というかそれくらい俺でも分かるわ!もっとボケは捻ってくれよ!」
注意してもなお呑気な2人に、受付のこめかみがピクっと動く。
「初心者講習とは、あなた方のような甘い考えを持った初心者に対し、生存率を上げるための基礎訓練や基礎知識を教育するシステムです。見たところ武器も持っていないようですし、この際に剣の振り方を教わってみてはいかがですか?」
氷の如く視線を向ける受付嬢。どうやら完全にブチ切れさせてしまったようだ。
「「す、すみません!巫山戯すぎました!悔い改めますので、無表情でサラッと貶さないで下さい!」」
「…本当ですか?」
「「Yes,sir!真であります!」」
ここで怒らせて、今後このギルドが利用しづらくなるのは何としてでも避けたいので、2人は全身全霊で謝る。
まぁ、浮かれていたのは事実であるので、そのままの流れで2人は初心者講習を受ける事となってしまうのだった。
oh......。PVの伸び悩み期に突入です…。




