表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【本編完結済み】鉄パイプ令嬢は逃走王子を尻バットする〜処刑直前に王冠を押し付けられたからハッタリだけで国を乗っ取りました〜  作者: 朱音ことは
番外編 パズウェルと聖女のおはなし

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

35/35

エピローグ パパとお姉様の秘密のおはなし

「――して、結果はどうなった?」



 国王、サリスト・ナーシェイの私室。


 ソファにのけ反ったお父様がやけくそ気味に口を開く。そのご様子、もうわかっているのではなくて?


 正面に座ったわたくし――サリスト・ナーシェイ三女にして、ホラン公爵家夫人――フェルシュ・ホランはゆったりと扇を口元に当てた。



「一縷の望みもない『お断り』ですわ。さすがヴィルシュ家といったところねぇ」

「クソ、これだからあの家は嫌いなんだ。道理が通じん」

「同意しますわぁ。でもあの娘には、侯爵も手を焼いているのではなくて?」


 クッ、と父は嗤った。


「まぁ、アイツも煮え湯を飲まされたと思えば多少は溜飲が下がるか」

「――それよりも、お父様?」

「なんだ?フェルシュ」


()()1()0()0()()をはやくお出しになって?今回はわたくしの勝ちでしょう?」



 お父様は口をひん曲げて、チェストから取り出した革袋をドスンとテーブルに置く。


「はぁい。ありがとうございますぅ」

「イケると思ったんだがなぁ。王配作戦。それどころかこちらが譲らざるを得ない状況に追い込まれるとは……ヴィルシュの子はヴィルシュ、とでも言うべきか」



 お手上げ、とばかりにソファに寝転んでしまった。あらあら、拗ねてしまったわ。


 わたくしはスパイスをふんだんに使った王家秘伝のお茶を堪能する。

 ……あぁ、このお茶の配合を賭けの褒賞にすればよかったわね。次はそうしましょうか。



「パズゥはお熱だったのだけれど、相手が悪かったわねぇ」



 ……パズウェルは顔は良いし、努力家で頭の回転も良い。なにより王族とは思えぬほどに心根が真っ直ぐで愛らしい。


 姉の欲目だけれど、あの子は結婚すれば素晴らしい夫になると思うの。



「……もっと上手く誘導すべきだったか?」


 額に腕を当て、だらしなく呟く。私室ですもの。好きになさればよいわ。



「無理よ。あの子は人形ではないわ。自分の足で情報を掴んで、自分の頭で考えて進む道を選んでいる――今回はすこしだけ失敗したけれど、ね」


「はぁ~!わが子の成長を喜ぶとするか」

「さすがお父様。寛容でなによりですわぁ」



「ったく。なんであの子が振られるんだ。あれほどよい男は他におらんというに」



 わたくしは、カップを置いて考え込む真似をした。



「……恋は、先に堕ちた方が負け。きっと戦う前から、勝負は決まっていたのでしょう」



 でもね。


 ……ねぇ、ディア・ヴィルシュ?

 あなた、我が家の至宝を振ったことをいつの日か後悔しても知らなくてよ?

以上にて、愛され末っ子8男坊パズウェル視点のお話が完結となります。


最後までお付き合いいただきありがうございました!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ