表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大坂の幻〜豊臣秀重伝〜  作者: ウツワ玉子
兵庫編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

300/301

第299話 不満と不安

感想、評価、ブックマーク登録、いいね!を頂きありがとうございます。大変励みとなっています。


「お前もそう思うよな?猿若子よ」


 森長可の言葉に、重秀はなんと答えてよいのか分からなかった。なので、とりあえず当たり障りのない返事をする。


「・・・私は三法師様を、そしてそのお側に仕える方々をお支えするだけです」


 重秀の回答を聞いた長可が鼻を鳴らす。


「ふん、三法師様をお支えするのは当然だ。あのお方は、殿様(織田信忠のこと)の血を受け継いだ正当な織田の当主だからな。しかし、その周りにいる奴等が気に入らねぇ。三介(織田信雄のこと)や三七(織田信孝のこと)は俺達と一緒に殿様に仕える立場だった。俺達に指図できる立場じゃねぇ。特に三七は美濃を貰いやがった。あの野郎、俺の上に立ったつもりでいやがる」


 長可がそう言うと、いきなり右の拳を振り上げて畳に振り下ろした。ドンッという音が表書院に響く。


「森家に指図できるのは上様(織田信長のこと)か殿様だけだ!親父(森可成のこと)の頃からそうだった!」


 そう叫んだ長可は、今度は急に身体全体の力が抜けたように項垂れた。


「なのに・・・。なのに、上様も殿様も死んじまった。それだけじゃねぇ。弟の乱(森成利のこと)や坊(森長隆のこと)、力(森長氏のこと)も死んじまった・・・」


 織田家随一の猛将、闘将として『鬼武蔵』と呼ばれ、恐れられていた長可から、想像もできないような弱々しい声が重秀の耳に届いた。普段では見られない長可の姿に絶句している重秀に、長可が話しかける。


「猿若子。お前は知っているか?殿様が次の天下人になられていたら、森家は織田家の中枢を担う家になっていたはずだ。俺は天下のまつりごとは知らねぇが、弟達は天下の政を上様から教えられていた。殿様もそのまま弟達を頼りにしている、と俺に言ってくれた。殿様が言ってたよ。『お前には遠くで大領を与えてやる。遠くの地で織田に逆らう奴らを叩きのめしてこい』ってよ。俺は嬉しかった。俺は親父と兄貴(森可隆のこと)が早く死んじまったから、齢十三で森家の家督を継ぎ、大きくしてきた。やっと、それが報われる、とな。

 ・・・だけど、惟任日向守(明智光秀のこと)のせいで全てが消えちまった」


 長可がそう言うと、項垂れていた首を持ち上げ、重秀の方を見た。その目には、悲しみと共に憎しみの光が籠もっていた。


「猿若子。殿様はお前にも期待していた。『陸は勝蔵(森長可のこと)に任せ、海は藤十郎に任せる』ってな。それで織田に仇なす敵を討ち果たす、と言ってた。羽柴には播磨と但馬を任せ、藤十郎には傍で支えてもらう、とも言ってたぜ」


「・・・三河守様(徳川家康のこと)と梅雪様(穴山信君のこと)を安土城にてもてなした際に、殿様から直にお聞きいたしました」


 重秀が神妙な面持ちでそう言うと、長可は「そうか」と言って頷いた。


「だったら分かるはずだ。羽柴も今後は三介や三七から遠ざけられる、と。あいつ等、すでに北畠や神戸の頃だった家臣を引き連れてきてやがる」


「・・・羽柴は惟住様(丹羽長秀のこと)、池田様(池田恒興のこと)、柴田様(柴田勝家のこと)と共に四宿老の一人として織田家を支える柱と相成ります」


 重秀がそう言うと、長可は口角を上げて馬鹿にしたような口調で重秀に言う。


「そうか。ならば、せいぜい追放されないように気をつけるんだな」


 長可の言葉に、重秀は思わず息を呑んだ。そして思わず尋ねる。


「い、一体何を仰るのですか・・・?」


「上様は佐久間(佐久間信盛のこと)や林(林秀貞のこと)、丹羽(丹羽氏勝のこと)や安藤(安藤守就のこと)を追放した。お陰で彼奴きゃつ等の所領は殿様のものになった。まあ、彼奴等はさほど武功を挙げていなかった、という理由もあったけどな。

 三介や三七は一応、尾張や美濃を貰えた。だが、羽柴は丹波と山城を貰った。それまでの領地や与力にした大名の領地を合わせたら、柴田の爺さん(柴田勝家のこと)すらも超える領地持ちだ。三介や三七が目をつけない、とは言わせねぇぜ」


 重秀は長可の言葉に絶句した。が、同時に感心もする。


 ―――領内で善政を行っていたから、腕っぷしだけの武将ではないと思っていたけど・・・。意外と広い視野をお持ちなんだな―――


 そう思った重秀は、眼の前にいる闘将を敵に回すどころか味方にするべきだ、と考えた。さすがにその程度の考えができるほどには、彼は成長していた。


 ―――さて、武蔵守様が気に入ることを言わないと、敵に回しかねないな。よく考えろ、私―――


 そう思いつつも考えをまとめた重秀は、姿勢を正して長可の目を見る。


「・・・武蔵守様のご忠告、羽柴は決して忘れませぬ。羽柴は上様と殿様の思し召しによって引き立てられた家。どうしてその血を受け継ぐ三法師様をお助けしないということがありましょうや。武蔵守様を始め、殿様の御恩を受けた者同士と手を携え、殿様が目指した世を、三法師様へお繋ぎいたしまする」


 重秀の言葉に、長可が初めてしっかりとした笑顔を見せた。





 岐阜城下の羽柴屋敷に戻った重秀は、長可との話し合いの内容を秀吉に伝えた。


「ほう・・・。あの鬼武蔵がそんな事を言っておったのか・・・」


 秀吉は顎を撫でながらそう言った後、しばらく考え込んだ。そして重秀に尋ねる。


「藤十郎。お主はどう思う?儂等は追放されると思うか?」


「・・・三法師様の名代である伊勢の中将様(織田信雄のこと)と侍従様(織田信孝のこと)が共に羽柴の排除・・・、領地や瀬戸内の海運を羽柴から奪いたいと考えるならば、有り得る話かと」


「まあ、瀬戸内の海運については、あのお二方には思いもよらんじゃろう。じゃが、領地についてはあり得るのう・・・。官兵衛(黒田孝隆のこと)、どう思う?」


 秀吉が傍にいた黒田孝隆に尋ねた。孝隆は少し考えた後、秀吉ではなく重秀に話しかける。


「若君。一つ尋ねたいのでございますが、武蔵守様は殿様が天下人になった際の織田家について、語られておられたのでございますか?」


「はい。ただ、それは私も惟任日向守が謀反を起こす前に、殿様から私も聞かされていた話ですが」


 重秀が何気なく言うと、秀吉と孝隆の顔が険しくなった。


「・・・儂はそんな話聞いておらぬぞ・・・?」


 秀吉がそう言うと、重秀が慌てて言い訳をする。


「あ、あの、日向守の謀反でそれどころではなかったので・・・」


 重秀がそう言うと、秀吉が「それもそうか」とすぐに納得した。孝隆が重秀に話しかける。


「して、その語られた中身はどのようなもので?」


 孝隆からそう言われた重秀は、織田信忠が安土城で語った『重臣の元服した息子達と信長の下で働いていた若き官僚達による政権運営』について話した。

 それを聞いた孝隆が「なるほど」と言いながら何かを思いついた顔つきになる。


「ということは、三位中将様(織田信忠のこと)の下で天下の政を担うはずだったお方々は、上様と三位中将様が日向守に討たれたことで、その立身出世が潰えたことになります。まあ、伊勢の中将様と侍従様が三位中将様の直臣や与力、そして重臣の子息や上様の近習を重用するのであれば、特に問題はないんですが、なかなかそうはいかないのが人というものでございまして」


 孝隆がニヤニヤしながらそう言うと、秀吉も納得するかのように頷く。


「まあ、中将様(織田信雄のこと)も侍従様も、北畠や神戸だった頃の家臣を用いるよな。昔から気心のしれた家臣を傍に置きたい、と思うもんじゃ。それでも上様や殿様の家臣や与力も用いるのであれば問題はないんじゃが、そんなお二方ではないからなぁ・・・」


「しかし筑前様。これは使えます。上様の近習や三位中将様の直臣、与力共を筑前様の側に引き寄せるのでござる。そうすれば、筑前様にお味方する者が一気に増えまする」


 孝隆の言葉に、同じく秀吉の傍にいた小一郎が首を傾げる。


「そう、上手くいくのかのう?」


「いくのかのう?ではなく、いかざるを得んじゃろう。藤十郎の話では、藤十郎も殿様(織田信忠のこと)に重用されるはずじゃったんじゃ。言うなれば、羽柴も殿様がいなくなったことで不利になった立場じゃ。そして日向守を討って領地を大幅に増やした。もはや殿様の慕っていた者達の拠り所にならざるを得んじゃろう」


 秀吉が小一郎にそう言うと、小一郎は諦めたように鼻から息を出しながら頷いた。秀吉が孝隆の方を見る。


「で?儂等は何をすれば良い?官兵衛」


「とりあえずは文を出しましょう。中身は若君が武蔵守様に言ったことで。そうすることで、羽柴は三位中将様の嫡男たる三法師様をお支えすることを改めて内外に示すのです」


 孝隆がそう言うと、秀吉は両腕を組んで両目を瞑った。そしてしばらく考えた後、両目と口を開く。


「・・・藤十郎に書かせよう」


 秀吉の言葉に、重秀が「私ですか?」と思わず口に出した。秀吉が言う。


「お主が鬼武蔵に言ったのであろう?お主が書いたほうがええじゃろう。それに、お主は広橋中納言様(広橋兼勝のこと)に書を習っておっただろう?その整った筆致で、三法師様への想いを綴ればよいじゃろう」


「・・・分かりました」


 重秀は分かっていた。この手紙を出すことで、旧信忠派が羽柴派になることを。しかし、それによって羽柴がどうなってしまうのか、不安を感じずにはいられなかった。





 数日後、秀吉達と共に安土城の羽柴屋敷に戻った重秀は、秀吉の命令で長浜城へと向かった。そこで、堀秀政と話をするためである。


「やあ、藤十。よく来たね」


 長浜城本丸御殿にある表書院で、秀政は人懐っこい笑顔を向けながら重秀に挨拶をした。重秀も挨拶を返したが、すぐに疑問を呈する。


「・・・あの、何故堀様の御方様やお子様達、そしてお父君までこちらに?」


 重秀の言う通り、重秀の周りには秀政の妻であるあやと、秀政の二人の息子、そして秀政の父親である堀秀重が、重秀を取り囲むように座っていた。

 戸惑う重秀に対し、秀政は笑いながら言う。


「あっはっはっ、気にしなくていいよ。皆、藤十に礼を言いに来ただけだから」


「礼?」


 重秀がそう言って首を傾げると、まず綾が両手を床につきながら口を開く。


「羽柴様が予め広瀬兵庫助様と話を通してくださいましたために、私めと菊千代(のちの堀秀治)と吉千代(のちの堀親良)は美濃の広瀬村に逃れることができました。心より御礼申し上げまする」


 そう言って綾が平伏すると、隣りに座っていた菊千代も頭を下げた。その隣に座っていた吉千代はまだ三歳の幼子だったため、状況が理解できずにただ座っていた。

 そんな様子を見ていた重秀だったが、すぐに頭を下げる。


「いえ、元々は長浜城が北の越前から攻められた場合、女子供を逃がすために父筑前が用意していたものでございます。私はそれを堀様に引き継いだだけにございます」


 重秀がそう言うと、綾ではなく秀政が応える。


「いやいや、それを私に引き継いでくれたお陰で、私は妻子や父上と再会できたんだ。それに、中国から戻る際に冷静でいられたのは、綾が藤十の教えてくれた所に逃れている、と分かっていたからね。もしそれがなければ、私も取り乱していただろうし」


 秀政が苦笑いして後頭部を右手で掻きながらそう言った。そんな秀政の隣に座っていた秀重が重秀に話しかける。


「羽柴殿。貴殿が造った『細波(さざなみ)丸』と『淡海丸』、沈めてしまって申し訳なかった。貴殿が大切にしていた船だとは知っていたが、惟任日向守に奪われるくらいなら・・・と思って火を放ってしまった」


 そう言って頭を下げる秀重に、重秀は慌てて返す。


「いえいえ、そんな!どうか頭をお上げ下さい!御隠居様(堀秀重のこと)がご無事なら、あの二隻を失うことくらい何ということはありません。それに、敵に船を拿捕される前に自ら沈めることは、よくあることです」


 重秀の言葉に、秀重が安堵した顔を見せる。


「それを聞いて安心した。儂としても、あの二隻を燃やしたことで、敵の耳目を集めることができた、と思っている。あの二隻には感謝しかない」


 秀重の話を聞いた重秀は、その敵のことを思い出す。


「・・・そういえば、この長浜城を攻めたのは、京極と阿閉だと聞きました。阿閉は山崎での戦の後、逃亡していたようですが捕まり、磔にされた後は首を本能寺に晒しました。しかしながら、京極の当主(京極高次のこと)がいまだ見つかっておりませんね」


 重秀が何気なくそう言うと、秀政の眉間にしわが寄った。そして、綾の方を見る。


「・・・綾。これから藤十と大切な話がある。すまないが、席を外してくれないか?」


 そう言われた綾は、菊千代と吉千代を連れて表書院から出ていった。そして、その後を追うように秀重も表書院から出ていった。

 秀政と重秀が二人きりになる中、秀政が口を開く。


「・・・実はだね・・・。京極の当主の御母堂(京極マリアのこと)と弟御(のちの京極高知)を捕らえているんだよ」


「えっ?それは真ですか?」


「ああ。二人は元々安土の京極屋敷にいたんだがね。山崎の戦にて惟任日向守が敗けただろ?それ以降、北近江の京極の旧領に逃れていたのさ。ほら、京極は元々近江の守護だったからね。二人を匿う連中がいたのさ。

 そして長浜城を取り返した後、阿閉と京極の残党を捕らえていたら、その網に引っかかった、というわけさ」


 秀政がなんでもないかのように言うと、重秀は「なるほど」と言って頷いた。そんな重秀に、秀政が話しかける。


「そんな訳で、悪いんだがその二人を安土に連れて行ってくれないか?」


「私がですか?」


「だってどうせ安土に戻るんだろ?ついでに連れて行ってくれないかな。ちゃんと二人を見張る者共をつけるからさ」


 にこやかな顔でそう言う秀政に、重秀は溜息をつきつつも承諾するのであった。





 そんな話を終えた後、重秀と秀政は今後のことについても話し合った。


「堀様が奉行を務められると聞いて、安堵しております。しかも三法師様の傅役も兼ねられるとか。堀様から教えを受けるのであれば、三法師様も上様や殿様に並ぶ名君となられましょう」


「やれやれ。藤吉殿(秀吉のこと)を始め、宿老達は私に期待をかけすぎなんだよ。私には荷が重い役職だよ」


 そうぼやいた秀政は、再び後頭部を右手で掻き始めた。その様子を見ながら重秀が話を続ける。


「しかしながら、堀様の他にも長谷川様(長谷川秀一のこと)も、そして今、父が前田玄以殿を奉行にしようとしております」


「三人では足りない足りない。藤十も知っているだろう?上様がご存命だった頃から織田家の政が滞りがちだったのを。しかも先の日向守の謀反で上様と殿様を支えるべき近習や奉行が討ち死になされた。これで織田の、いや天下の政なんて無理だよ。

 ・・・これで藤十や忠三(蒲生賦秀のこと。のちの蒲生氏郷)といった連中が奉行になってくれれば、少しは楽になったんだけどねぇ・・・」


 そう言いながら溜息をつく秀政。そんな秀政に、重秀が同情するように応える。


「・・・父や池田様(池田恒興のこと)が私や勝九郎様(池田元助のこと)を推薦してくれたのですが、丹羽様(丹羽長秀のこと)や柴田様が反対なされたようで」


「そりゃそうだろう。父親が宿老で息子が奉行なんて認めたら、丹羽と柴田の発言力が落ちるからねぇ。五郎左様(丹羽長秀のこと)や修理亮様(柴田勝家のこと)から見れば面白くないわけだ。二人共、息子は奉行ができる歳じゃないしね」


「忠三殿も推したそうですが、やはり忠三殿の妹が私の側室では穿った目で見られるようで」


 重秀がそう言うと、秀政は「だろうね」と頷いた。


「ただでさえ羽柴は織田家中で随一の実力を持っているからね。すでにその力は柴田を超えていると言っても過言ではない。そんな中で修理亮様が織田家中で自己の意見を通すには、少しでも羽柴の者を織田の中核に入れないようにするしかないんだ。すでに私が入っているしね」


「・・・堀様は羽柴と血縁ではないでしょう」


 重秀がそう言うと、秀政はニッコリと笑った。


「確かにね。しかし、私と藤吉殿は古い付き合いだ。そして、私は藤吉殿の取次もしていた。そのことは織田家内では周知の事実だ。私や藤十がどう考えても、他人から見れば私はすでに羽柴側なんだよ」


 秀政の言葉に、重秀は思わず息を呑んだ。秀政の表情に、どことなく諦めの表情が出ていたからだ。重秀が思わず尋ねる。


「・・・ご迷惑でしたか?」


 重秀の問いかけに、秀政は再びニッコリと笑う。


「いや、全然。美濃が上様の手に渡った時、堀家は色々大変だった。私も幼少の頃に他の家に仕えざるを得なかった。その時に仕えたのが藤吉殿だった。藤吉殿は私を上様に紹介し、私は上様の小姓になった。上様が取り立ててくれたから、堀家はなんとか生き延び、今では長浜城を有することになった。つまり、藤吉殿は堀家の恩人だ。迷惑とは思ってないよ。

 ・・・それに、藤十は私達に広瀬と菅浦という逃げ場を教えてくれた。お陰で堀家は生きながらえることができた。藤十もまた、堀家の恩人だ」


 秀政が優しい目をしながらそう言った。その言葉に嘘偽りがないように感じた重秀は、安心した表情を浮かべた。そんな重秀に、秀政が言う。


「藤吉殿や藤十から受けた恩は返すつもりだ。藤十が少しでも助かるように私も力を尽くすから、何かあったら頼るがいい」


 秀政の言葉に、重秀はただ平伏して返すことしかできなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
主人公の存在で羽柴(豊臣)が信忠派ともいえる将来的な栄達を約束されていた勢力を取り込んでいくのが流れとして最高すぎる…
そりゃ信忠が生きていたなら将来的に現在の池田恒興や柴田勝家に相当する地位が得られたはずの長可が不満を持つのも当然でしょう。 羽柴氏からしても信長・信忠が亡くなったことから中国もしくは九州探題にあたる地…
(プロローグを含めれば)300話到達おめでとうございます。 織田家の中で、親羽柴派と反羽柴派がはっきりと分かれつつある気配を感じます。 「三法師は幼く頼りにならないし、信雄と信孝は主導権争いばかりで…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ