第8話。男の娘。
メイドたちはエリザベスの部屋掃除の為に入室する。
6人のメイドたちは心を読まれてるとは知らず。
6人の心を見透してしまう。その中に一人だけ……。
明らかに女性ではない女性が紛れてる。
ゆうはエリザベスに伝えるのであった。
エリザベスは他のメイドたちを退室させる。残ったのは「リリス」と名を名乗る女性であった。
エリザベスとリリスだけの空間になる。リリスは緊張のあまり、目が泳ぐ。
メイドのリリス。容姿はまるで幼い少女だ。髪の色。黒色。髪型は肩までのストレート髪に前髪は軽く流し、自然な感になっていた。
目の色は明るいグリーン色で、キラキラと輝いている。好奇心旺盛な性格が目に表れている。
肌の色。ふんわりとした薄いピンク系の肌色。子供らしい柔らかさを持つ。
身長は約110cm程度で、幼いながらも活発さを感じさせる。体つきは細身だが元気いっぱい。感がある。
「リリス、ごめんなさいね、聞きたい事があるの」
「は……い……エリザ……ベス様?」
「単刀直入に言うわね、あなた男の子でしょ?」
「わ……私は……女の子です!ち、違いますっ!」
エリザベスの眼差しが鋭さを増す。少しリリスを睨みつける。
「正直に言いなさい、嘘はスパイとして適用ね」
「ど……どうして……女の子ですッ!」
ますます鋭さを増す、エリザベス。それは敵意むき出しの本能だと言える。腕を組み。リリスに近寄る。
「歳はいくつ?生まれはどこ?言いなさい」
リリスは涙目になりながら伝える。
「リリスは12歳です……エリザベス様」
「それで生まれは、どこなのかしら?」
「ありません……生まれは……知りませんっ!」
「リリス、あそこを見るわよ?いいのかしら?」
『それ……やりすぎだぞ……エリザベス!!』
「エ……エ……ベス様、き、嫌いで〜すッ!!」
リリスは一粒の涙を流して扉を思い切り「バーン!」と開けて退室するのであった。
『エリザベス!?泣かしてどうする!!』
「ゆう、悪いけど、あなたも悪いのよ」
『なっ!今度は俺を標的にするのかよ!』
「あら?元々は、ゆうが心を視るからよ」
『うっ……反論さえも出来ない……ぐっ!!』
「ゆうにも知っててほしいの、この国の現状を」
『国の現状?あぁ、先ほど言ってた「スパイ」か』
「えぇ、スパイと確定されたら、死刑なのよ」
『死刑だと!?やり過ぎだろ……!』
「ゆう、ここは、あなたの知らない世界なのよ」
『あの娘……男の娘を助けたいのか?』
「別に、あの子がどうなっても関係ないわ」
「ここに来た以上、その契約に従うのが掟よ」
『まぁ……そうだろうな……ルールだもんな』
エリザベスは扉の鍵を閉めて椅子に座る。
「いいわね、ゆう、一つだけ約束してほしいの」
『約束?なんの約束だ!?俺には何もないぞ』
「これだから男て野蛮人なのよね」
『いったい何が言いたいんだ!エリザベス』
「勝手に女性の心を視るなて言いたいのよ!!」
エリザベスは「バン!」と両手でテーブルを叩くのであった……。
次回、第9話。見透す力は私が許可してからよ。