流浪の興国ー託しきれない夢を、相棒と呼んでくれる君とー
神の末裔である申皇の治める世。各地にある申皇の管理下に置かれた国は、『府』と呼ばれ、官僚である領主と豪族が管理をし、民を虐げていた。そんな中、自らを楽士と称する烏有は「民のための府」を求めて、旅をしていた。そんな折、彼は山賊を名乗る男、蕪雑と出会い、思う。
彼ならきっと、夢に見た「民のための府」を造ることができる。ないのであれば、興国をすればいい。
そうして彼等の興国が、はじまった。
カクヨムにも載せています。
https://kakuyomu.jp/works/4852201425154872263
彼ならきっと、夢に見た「民のための府」を造ることができる。ないのであれば、興国をすればいい。
そうして彼等の興国が、はじまった。
カクヨムにも載せています。
https://kakuyomu.jp/works/4852201425154872263
「そうやって、移住してきた連中も、国造りをがんばってんだよなぁ」
2016/07/16 21:00
「前に、袁燕が教えてくれただろう。ケンカをして理解し合う、ということを」
2016/07/17 07:00
「どうして袁燕が、泣きそうになっているんだ」
2016/07/17 11:00
決意―02
「いやぁ。烏有の笛を、聞きたくってな」
2016/07/17 17:00
「僕よりも蕪雑のほうが、忙しいんじゃないのかい」
2016/07/17 21:00
蕪雑には、思い当たるものがあったらしい。
2016/07/18 07:00
決意―03
「やっぱり、中枢のお方ってぇのは、違うねぇ」
2016/07/18 11:00
「なんだか、いやそうに聞こえるな」
2016/07/18 17:00
「こんなにはやく視察団がくるなんて、思わなかったな」
2016/07/18 21:00
決意―04
「いいじゃねぇか、剛袁。俺等しか、いねぇんだしよ」
2016/07/19 07:00
「なるほどなぁ。それが、税ってわけか」
2016/07/19 11:00
「とりあえずさ、飯、食おうよ」
2016/07/19 17:00
決意―05
「僕は楽士の烏有。それでいいじゃないか」
2016/07/19 21:00
「淡く、もろい――?」
2016/07/20 07:00
「必要ないのかなって思ってたこと、玄晶にばれてた」
2016/07/20 11:00
「ああ。……じっくりと、考えてみることにするよ」
2016/07/20 17:00
決意―06
「決まってんだろ。烏有と、別んとこで村を造るんだよ」
2016/07/21 07:00
「俺っちも、蕪雑兄ぃと烏有が、どっか別んとこ行くなら、ついてく」
2016/07/21 11:00
「……言わなければならないことがあるんだ。聞いてほしい」
2016/07/21 17:00
「……財力? 僕の財産はすべて、明江の建設に投じたはずだ」
2016/07/21 21:00
決意―07
胸の辺りが熱くなり、烏有はそこに手を当てた。
2016/07/22 07:00
「烏有さんは、一発ぶんなぐられたら、ポッキリ折れちまいそうだもんなぁ」
2016/07/22 11:00
「怒ったわけじゃないよ。……その。そういうときは、どうするんだい」
2016/07/22 17:00
「いや、なんでもないよ。きっと、心配ないんじゃないかな」
2016/07/22 21:00
決意―08
蕪雑がニヤリとして、烏有を見た。
2016/07/23 07:00
「――迷いはないな、鶴楽」
2016/07/23 11:00