最初に目を覚ますのは誰でしょう
100話で雷魔法を取得していないと書きましたが、そこそこ前に使っていました。話の大筋は変わりませんが、使えないとの一文を削除しました。読み直して頂くほどではありません。10字少し消えただけです。対策されているだろうから効かないだろうと最初から使うのを諦めているとお考え下さい。ちゃんとチェックしていたつもりで抜けてました。失礼致しました。
そんな行き当たりばったりですが、お楽しみ頂けると幸いです。
引き際がちょうど出来て良かった。ケンカなんてほとんどしたことが無いからその辺り分からないんだよね。そのあたりゲームは便利だわ。倒せば勝手にイベント進行していくんだもの。
まずはリセルを回収していこう。一緒に火の大精霊がいるはずだから、朱雀のところに案内してもらってとりあえずは話を付けよう。朱雀以外の神獣のことも聞かないといけないし、何より呼び出しはずの朱雀がこんなことになっているとは想像の斜め上にも程がある。
話をしてくれるというならきっちりと聞かせてもらいたいものだ。
リセルのところまで戻ってきたが、まだ起きてはいないようだった。まずは俺の張った結界を解除する。さっき見たときは恐ろしい程に高熱を放っていた火の半球は穏やかな色をしたものに変化していた。
「一時的だが安全は確保できた。一度火口付近へと戻ろう。お前も一緒に連れて行くからまずこの半球を解除してくれ」
火の大精霊へと話しかけたつもりだったが声が聞こえない。これは困った。俺は正確には精霊とは話が出来るわけじゃない。リセルがいたから何となく分かっていたようなものだ。
無理矢理押し入るのも何か違うような気がするし、張ってある地面ごと掘り起こして持って帰ることにしようか。うん。そうしよう。
中で眠っているリセルも呼吸しているし、表情も問題無し、怪我も見た感じ大丈夫、精霊もさっきよりも色が濃くなってるし飛び回ってるから大丈夫っぽい。
HPにMPを回復すべくポーションを更に一気飲みして回復する。そのまま土魔法を発動して地面を掘り起こしていく。
作業中に気が付いたが、半球じゃなくてこれ球体だった。地面の中にも膜が浸透してた。土も丸ごと包まれてたから球体の周りの土を落として、念動魔法と結界魔法で包んでお持ち帰り状態だ。
掘削作業が終了すれば移動だ。念のため高度は低めにしておく。向こうに動きを見られたくはない。
遠目に斜めになった要塞の上部が見える。すぐにはどうにもならないだろうな。一気に殲滅してやろうかとも思うが、あれだけの技術持ちだし隠し玉なんていくらあってもおかしくない。
一般兵の弱さから考えたらそこまで何かをすぐにも出来ないだろうし、様子を見ておこう。
「飲む以外の薬の回復方法も考えておかないとな。戦闘中にアイテム使うからって時間は止まってくれないんだし」
ボタン一つですぐに回復できるのは本当に便利だ。アイテムボックスのおかげで所持数が無制限なだけ恵まれているが、取り出して飲むってだけで手間がかかる。
治癒魔法も有りだけど考えられることは考えておかないとな。
途中で車のあるところを通過したが、まだ氷は溶けていなかった。散らばっていた部品などが無いかを探してみると、破片レベルでそこらへんに落ちていたので回収しておく。
こうしている間に誰かが誰かが目覚めてくれることを期待したけど誰も起きなかった。仕方ない。ここもあとで回収しに来ることにしよう。
で、到着したのは最初に装置が置いてあった場所だ。特に何かされたわけでもなかったようで、特に俺が移動する前と比べて変化は無い。
「あったら困るんだけどねっと」
こっちも地面から掘り起こして結界を解除する。設置するだけで残っていてくれる結界、本当に便利。
「さて、どうしようか。これ以上は俺が分かる範囲のことは無いぞ。……ステータスでも見て今後の計画でも立てておくか」
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名前:イレブン 種族:変人 年齢:15
レベル:42
経験値:68727/102230
保有SP:11100P
HP :852/870
MP :1653/1770
筋力 :412
頑丈 :472
素早さ:382
器用さ:372
魔力 :582
運 :72
攻撃力:452
魔攻力:582
守備力:547
魔防力:593
取得スキル一覧
○基礎
武術:
知識:運動学(☆)植物学(☆)薬学(☆)魔物学(☆)魔道具学(☆)鉱物学(☆)錬金学(☆)自然学(☆)機械学(☆)
感覚:視覚強化(☆)聴覚強化(☆)嗅覚強化(☆)目利き(☆)虫の知らせ(☆)集中(☆)心の余裕(☆)根性(☆)独特なセンス(☆)身体感覚(☆)
技術:走行(☆)分析(☆)正確な動き(☆)作業が得意(☆)歩行(☆)口笛(☆)世話が得意(☆)工作技術(☆)正確な作図(☆)ナイフ捌き(☆)操作技術(☆)
戦闘:強打(☆)疾風(☆)精度(☆)受け流し(☆)体術(☆)練気(☆)呼吸(☆)連魔(5)威圧(☆)気功(☆)発勁(☆)スタミナ(☆)
魔法:生活魔法(☆)魔力センス(☆)魔力放出(☆)風魔法(☆)水魔法(☆)土魔法(☆火魔法(☆)無魔法(☆)光魔法(☆)闇魔法(☆)
○上級
武術:
生産:調合(☆)採取(☆)栽培(☆)細工(☆)精錬(☆)錬金(☆)加工(☆)
戦闘:挑発(☆)疾走(☆)手加減(☆)剛力(☆)金剛(☆)縮地(☆)空歩(3)
特殊:索敵(☆)テイム(☆)追跡(☆)器用な手(☆)機械操作(☆)
魔法:嵐魔法(☆)氷魔法(☆))大地魔法(☆)念動魔法(☆)
○特級
武術:格闘(☆)
生産:魔加工(☆)
戦闘:金剛力(☆)
魔法:結界魔法(☆)重力魔法(☆)空間魔法(☆)
○固有
覚醒
○特殊
ステータス閲覧 アイテムボックス(MAX) ドロップ率上昇 装飾品装備増加 取得SPアップ 生産成功率100%
○奪取
早起き
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スキル増えたな~。それに合わせてステータスも伸びてくれたよ。コツコツ上げていきましょうかね。今後のことを考えると連魔もそろそろ限界まで上げようかな。他のものを上げるためにずっと後回しになってたもんな。
見たことの無いスキルを除くと基礎は大体習得できた。これからは必要ポイントが多くなってくるものもあるからな。少なくて済むものを先に取得して後から一気にいくか。必要なものから先に取得していくか。
俺の本来の性格からすると本当は前者なんだけどな。かの有名な竜を冠する物語の転職システムは基本職を全部極めてから上級職に手を伸ばしてたんだけどな。あ、例外は完全復活呪文を身に付けるのだけは例外だったけど。
じゃあ目を逸らしたところから向き合おうか。
まず最後の奪取は兵士を殺して手に入れたスキルだな。スキルレベルの表示すらない。手に入れたことでスキル一覧にも表示されるようになったみたいだ。説明によると、
寝ているときに身の回りの危険を何となく察知することが出来るようになる。努力の賜物であるが、汎用性は低い。
……何だろう。もの悲しさを感じるスキルだな。訓練中は寝ていても無理矢理起きなければならないのだろうか。軍隊とか兵隊の訓練って過酷だな。俺も寝起きが悪いわけでは無いけど、持ってしまったからには朝起きたときに使わせてもらうよ。
でもスキルレベルすらないから成長はしなさそうだな。もしかしたら奪えるのはそういうスキルだけなのかな。ゲームの時は普通に使えるスキルも奪えていたのにな。まああんまりしたいことでもないから別に構わないけれど。
次は割と最初に目に入ったところだけど。なんでスキルポイントがこんなにガッツリ増えてるんだ?
レベルは上がってない。経験値も最後に見た時から増えてるけどそれは火の大精霊に会う前の魔物を倒したときのものぐらいのはずだしな。
あと、心当たりになりそうなのは、報酬ポイントか?
何気に大きな功績を成し遂げると手に入るのはスキルポイントの中でも機会が少ない報酬ポイントってやつだ。基本的に何か良いことを行うと手に入る。
冒険者組合にあるような依頼ではダメで、多くの命を救うとか結構な偉業を成し遂げないと手に入らない。
イベントが限られるし狙って発生させても良いけど手間の割に取得量が少ないのだ。それなら地道にSPポーション飲む方が早いし確実だからやってなかった。
こっちの世界に来てからだとサイクロプスを倒したときに1000ポイント取得してた。
今回の取得でいうなら11000ポイントは手に入れてる。中途半端だけど何だろう。火の大精霊と朱雀か?このステータスはログは残らないからな。何があったのか分からないや。
どちらかに聞いてみるか。聞いたところで分からない可能性もあるけど。手がかりは他にないし。
出所が分からない状態で使うのも何だったので、休憩も兼ねて食事だ。もう夕方前なのに昼ご飯を食べていない。リセルはまだ目を覚ましていないので、待ち時間だ。
獣人の村にはちょっと色々あって今日は戻らないかもということは繋いだ先にいたフレンドビーに伝言しておいた。最中に毎果が飛んできたからそっちにも伝えておいた。
だって火の大精霊のせいか『空間接続』よりも結界が大きすぎて通らないんだもの。大きさの制限があったとは気が付かなかった。これも今後の課題ということで。
地道にスキルポイント増やすか。あ、でもさっき消費したから今は手元にゼリーもポーションもないな。
『空間接続』でもう一度繋いで材料をこちらに渡してもらった。久々に自分で作っていくとしよう。ゼリーにするには時間がかかるのでSPポーションまでだけど、たまには良いだろう。強くなるって言っても頭が冷えれば出来ることが多いのは見えてくる。すぐに来られたとしても違う戦法は決めている。
リセルが作ってくれていた果実風味にするための配合量も気にしながら作成していく。前よりも作業がはやくなったなと思いながら作業に集中する。
一旦出していた材料がなくなるまで作業をすると夕暮れどきだった。山の上は遮るものが無いから空が良く見える。しかし俺はなんでこの自然一杯の中で調合なんてしているんだ。
晩ご飯どうしようかな。めんどいから肉焼いてパンに挟むくらいで良いかな。そう思って視線をリセルの寝ている方向に向けるが変化無し。装置の方も周囲を確認するがこっちも変化無し。
「は~い。じゃあ手抜きクッキングはっじめるよ~……!?」
むなしい独り言を口にしつつ、あたりを包む夕焼けの色と同じだけど強烈に違うものを感じて正面に構える。なぜ今まで気が付かなかったのか?
手に乗るサイズだが圧倒的な存在感を秘めた赤と橙の色の混じった小鳥が俺の目の前の岩にとまっていた。
これに気が付かないってことはないだろ?俺の感覚がおかしくなってるのか?さっきから存在していたようにも急激に存在感を濃くして顕現したかのような気もする。目に見えているけど周囲一帯の全てを包んでいるような感じもする。
≪あなたが反応した時にちょうど現れましたよ≫
「そうでしたか。ご無礼をはたらいてしまっているような気がしたので、過剰に反応してしまいました」
≪全く問題ありません。あなたは私を救ってくれた恩人なのですから≫
そうなのか。小鳥にしか見えないけど、この存在がそうなのか。いや~、これは戦っても勝てんわ。
「ご無事で何よりです。神獣『朱雀』様」
呼び捨てにするのも怖いな。逆らったらダメだって威圧感をビシビシ感じる。声質としては優しそうな女性の声なんだけどな。
≪朱雀とそのまま読んでもらっても良いですよ。なんならピィちゃんでも≫
「え~…」
思ったよりもフレンドリーみたい…。いや、フレンドリーっていうのかなこれは。
お読みいただきありがとうございました。




